犬を飼って後悔したと感じる理由の多くは、「時間」「お金」「住まい・近所づきあい」「家族の協力」「しつけの手間」について、迎える前に思い描いていたことと実際の暮らしにズレがあったことです。迎える前なら、飼う前のチェックリストで「いま飼えるか」を落ち着いて確かめられます。すでに迎えていてつらいときは、ひとりで抱え込まず、家族・かかりつけの獣医師・しつけの専門家・自治体に早めに相談するのが近道です。
- 犬を飼って後悔する背景には、時間やお金など見通しのズレがあります。
- 犬を迎える前は、15〜20年先まで世話できるかを確認します。
- 「今は飼えない」と判断することも、犬への愛情のひとつです。
- つらいときは、原因を分けて家族や獣医師などに早めに相談します。
- どうしても難しいときも、犬を捨てず、自治体などへ相談します。



忙しいときは、目次と「まとめ」だけ読んでもだいじょうぶだよ。
- 後悔の多くは時間・お金・家族の協力などの見通しのズレ
- 迎える前のチェックで「今は飼えない」も大切な判断
- つらいときは原因を分けて、早めに相談する
この記事では、後悔につながりやすい理由、迎える前のセルフチェック、いまモヤモヤしている人が最初に整理したいこと、飼い続けるための工夫、そして、どうしても難しいときに手放す前に知っておきたいことを、順番にお伝えします。
運営者は獣医師ではない個人の犬好きなので、自治体(鳥取県・杉並区・山梨県・堺市)の公開情報を読み込んでまとめました。犬を責める記事でも、飼い主さんを責める記事でもありません。
💰 犬を飼って後悔しやすい理由|時間・お金・住まい・家族の協力
要点|世話の時間、費用、近所づきあい、家族の分担などの見通しのズレが、後悔の背景になりやすいです。
後悔しやすいポイントは、自治体が「飼う前に考えてほしいこと」として挙げている項目と、ほぼ重なります。
鳥取県のページでは、飼う前にもう一度考えてほしい点として、毎日の食事・散歩・トイレなどの世話ができるか(旅行や外出が制限されても大丈夫か)、費用を負担できるか、近所に迷惑をかけずに飼えるか、家族全員が賛成しているか、などが挙げられています。これを日々の暮らしの言葉にすると、次のような形で現れます。
| 後悔につながりやすい点 | 暮らしの中で起こること | 迎える前に確かめたいこと |
|---|---|---|
| 時間 | 毎日の散歩・食事・トイレ・ブラッシングに休みがない。旅行や急な残業で予定が組みにくい | 平日と休日の1日の流れに、世話の時間を入れて試算する |
| お金 | フード代に加えて、予防や健診、登録、狂犬病予防注射、病気やけがの治療費などが続く | 年間の出費と、急な医療費に備える方法を決めておく |
| 住まい・近所づきあい | 鳴き声やにおい、散歩中のトラブルで近所とぎくしゃくする。引っ越し先が犬を飼えない | 契約や管理規約、今後の引っ越しの可能性を確認する |
| 家族の協力 | 「自分が世話をする」と言っていた家族が続かず、特定の人に負担が集まる | 誰が何を担当するか、病気のときや旅行のときはどうするかを話し合う |
| しつけ・想像とのギャップ | 吠える、噛む、トイレを失敗する、思ったより大きくなった、など | しつけには根気と時間が必要と知る。相談先を決めておく |
犬の寿命も、後悔の背景にあります。山梨県のページでは犬の平均寿命を約14.9歳とし、15〜20年先まで見据えて考えるよう呼びかけています。
杉並区のページでは、犬や猫は約10〜20年生きるとして、その間に住居や家族構成などの生活環境が変わる可能性にも触れています。
就職、結婚、出産、転勤、親の介護、自分自身の病気など、10年以上のうちに状況が変わるのはごく自然なことです。
犬との暮らしでは、「かわいい」だけではない場面にも向き合うことになります。子犬の時期の夜鳴きやトイレの失敗、成犬になってからの散歩の運動量、シニア期の介護など、どの時期にもそれぞれ手間があります。
そうした場面で「こんなはずじゃなかった」と感じる瞬間があっても、おかしなことではありません。大切なのは、その気持ちをそのままにせず、原因を分けて、対処できるところから手をつけることです。
✅ 迎える前のセルフチェック|「今は飼えない」も大切な判断
要点|15〜20年先を見すえて、家族の賛成、世話の時間、費用、万が一の預け先を確認します。
鳥取県のページには、「『今は飼えない』『自分の生活環境では飼わない』そう判断することも立派な動物への愛情です」という趣旨の言葉があります。迎える前に確認したいことを、行政のチェック項目をもとに整理しました。
「いいえ」や「わからない」が多いときは、迎える時期を後にずらす、まずは犬と暮らす友人の話を聞く、といった選択肢もあります。
- 最後まで飼い続ける覚悟があるか:平均寿命を踏まえ、15〜20年先までの生活を想像してみる(山梨県・杉並区)
- 家族全員が賛成しているか:同居する家族に反対の人がいないか(鳥取県)。あわせて、犬アレルギーの人がいないかも確認しておくと安心です
- 毎日の世話ができるか:食事・散歩・トイレ。旅行や外出が制限されても大丈夫か(鳥取県)
- 飼う場所と広さがあるか:適切に飼える場所と広さがあるか(鳥取県)。賃貸の場合は、契約や管理規約で犬を飼えるかも確認しましょう
- お金を負担できるか:フード代、治療費、予防、登録、狂犬病予防注射、不妊・去勢手術など(鳥取県・山梨県)。具体的な金額は犬を迎える初期費用と犬を飼うと年間いくらかかる?の記事を参考に、ご自身の家計で試算してみてください
- しつけを根気よく続けられるか:近所に迷惑をかけない飼い方ができるか(鳥取県)。子犬のしつけ完全ガイドで、必要な手間のイメージをつかめます
- 万が一のとき、託せる人がいるか:自分の病気・入院・事故のとき。杉並区は、一人暮らしやシニアの場合は飼育を他の人に託すのが簡単ではないため、相談できる親族や知人がいるかを事前に確認するよう勧めています
留守番の時間が長くなりそうな場合は、犬の留守番は何時間まで?の記事も目を通しておくと、働き方との相性を考えやすくなります。
💡 いまモヤモヤしている人へ|原因を分けて、相談先を選ぶ
要点|つらさの原因を時間・お金・問題行動などに分け、家族や獣医師、専門家に相談します。
すでに犬を迎えていて「飼って後悔している」と感じているときは、気持ちを大きな塊のまま抱えず、「何がいちばんつらいのか」を分けてみてください。原因によって、頼れる相手が変わります。
| つらいこと | まず試したい対応 | 相談先の例 |
|---|---|---|
| 世話の時間が足りない・疲れた | 家族で担当を分ける。散歩の時間帯やコースを見直す。預けられる人を探す | 家族・友人、ペットシッター |
| お金が不安 | 年間の出費を書き出し、削れない項目と削れる項目を分ける | かかりつけの獣医師(治療や予防の優先順位) |
| 吠える・噛むなど問題行動 | 原因を探り、環境と接し方を見直す | かかりつけの獣医師、しつけの専門家(堺市のページでも、噛む・攻撃的な場合はしつけの専門家に相談する例が挙がっています) |
| 病気・介護で手がかかる | 獣医師と治療や介護の方針を話し合う | かかりつけの獣医師 |
| 引っ越しで犬を連れて行けない | 犬を飼える物件を探す、時期をずらす | 不動産会社、家族 |
| 近所とのトラブル | 鳴き声やにおいの原因を探して対策する | 自治体の動物愛護担当窓口、しつけの専門家 |
気持ちの面で、「かわいいと思えない」「毎日がつらい」と感じることもあるかもしれません。それは愛情がないからとは限らず、睡眠不足や疲れ、慣れない生活の負担が重なっているだけのこともあります。
分離不安や問題行動で悩んでいるなら、犬の分離不安症完全ガイドも参考になります。気持ちの落ち込みが強く、日常生活に支障が出ているときは、ご自身の健康のために、医療機関や地域の相談窓口を頼ってください。
飼い続けるための工夫|負担を減らし、ひとりで抱えない
要点|担当表づくりや預け先の確保、出費の見える化で、ひとりに負担が集中しないようにします。
- 担当表をつくる:朝・夕の散歩、食事、トイレ掃除、病院の付き添いを、家族で曜日ごとに分ける
- 預け先・頼れる人を決めておく:堺市のページでは、飼い続ける方法として、家族や友人、ペットシッターの助けを借りることが挙げられています。出張や入院のときに慌てないよう、あらかじめ連絡先を整理しておく
- 出費を見える化する:月ごとの支出に加え、年1回の予防・健診費も書き出す。急な医療費に備える方法(貯金、保険など)は家庭の状況で違うので、無理のない形を選ぶ
- 困りごとを1つに絞って改善する:吠え、トイレ、散歩の引っ張りなど、いちばん困っていることから、専門家と一緒に取り組む
- 「うまくいった日」を記録する:できなかったことだけでなく、散歩で落ち着けた、ごはんを完食した、など小さな成功も書いておく
- 将来のメモを残す:山梨県のページでは、飼い主の死亡や入院、施設への入所をきっかけにペットを手放すケースが増えているとされています。かかりつけ医、持病、食事、好きなことをまとめたメモを作り、託せる人と共有しておく
💡 どうしても難しいとき|手放す前に知っておきたいこと
要点|遺棄は禁止。まず飼い続ける方法を探し、新しい飼い主探しと自治体への相談を検討します。
いろいろ試しても、病気や介護、住まいの事情などで、どうしても飼い続けるのが難しくなることもあります。そのときは、犬を放したり捨てたりしないでください。
杉並区のページによると、動物の遺棄は犯罪で、「動物の愛護及び管理に関する法律」で1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が定められています。
堺市のページでは、手放す前の流れが次のように案内されています。
- まず飼い続ける方法を探す:犬を飼える物件を探す、問題行動ならしつけの専門家に相談する、病気なら獣医師に相談する、家族・友人・ペットシッターの助けを借りる
- それでも難しい場合は、飼い主が新しい飼い主を探す:近所の掲示板、動物病院や地域の情報誌、SNSや譲渡サイトへの掲載、動物愛護団体への相談など
- 最後の手段として、自治体に相談する:堺市の場合、引き取りは有料で、事前の電話予約が必要です。引き取られた動物は、いかなる理由でも返してもらえず、その後の状況も知らせてもらえません。動物の状態によっては殺処分になる場合もあると案内されています
自治体ごとに窓口や条件は異なります。杉並区は、犬を譲渡するときは登録の変更手続きが必要としています。お住まいの市区町村の保健所や動物愛護センターに、まず電話で相談してください。
「手放したい」という気持ちを正直に伝えて大丈夫です。相談したからといって、すぐに引き取りになるわけではありません。
よくある質問
- 後悔してしまうのは、愛情が足りないから?
-
そうとは限りません。睡眠不足や疲れ、想像との違い、家族の協力不足など、環境の問題が大きいことも多いです。気持ちを責めず、何がつらいのかを分けて、相談できる相手を探してみてください。
- 子犬の時期がつらい。いつまで続く?
-
成長のスピードは個体差が大きく、時期は言い切れません。夜鳴きやトイレの失敗、甘噛みなどは成長とともに変わっていくことが多いですが、しつけには根気が必要です。つらいときは、かかりつけの獣医師やしつけの専門家に相談してみてください。
- 「後悔しやすい犬種ランキング」はある?
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後悔するかどうかは、犬種だけでは決まらないと考えています。運動量、被毛の手入れ、吠えやすさ、大きさ、留守番への向き不向きなどが、飼い主の生活と合うかどうかのほうが大切です。ランキングで一律に判断せず、迎えたい犬種の飼い主さんの話や、ブリーダー・保護団体の説明も聞いて、ご自身の生活と照らし合わせてください。
- 一人暮らしや共働きでも犬を飼える?
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不可能ではありませんが、留守番時間、散歩の担当、万が一のときの預け先をあらかじめ設計しておく必要があります。杉並区のページも、一人暮らしやシニアの場合は、相談できる親族や知人を事前に確認するよう勧めています。
まとめ
- 後悔の背景には、時間・お金・住まい・家族の協力・しつけの手間への見通しの甘さがあることが多い
- 迎える前は、15〜20年先までを想像し、「今は飼えない」と判断するのも愛情のひとつ
- すでにつらいときは、原因を分けて、家族・獣医師・しつけの専門家・自治体に早めに相談する
- 担当表、預け先、出費の見える化で、負担を減らす工夫ができる
- どうしても難しいときも、遺棄はせず、新しい飼い主探しと自治体への相談を。自治体ごとに条件が違うため、まず電話で確認する
📚 参考にした情報
- 鳥取県|飼う前にもう一度考えてください(動物の飼養に関するページ)
飼う前の8つのチェック項目(寿命を踏まえた覚悟、家族の賛成、毎日の世話、費用、しつけなど)と、「今は飼えない」と判断することも動物への愛情という考え方。 - 東京都杉並区|ペットを飼う前に考えてほしいこと
終生飼養、寿命約10〜20年、生活環境の変化、万が一への備え、遺棄は犯罪で罰則があること、譲渡時の登録変更。 - 山梨県 動物愛護指導センター|飼う前に考えること
15〜20年先まで見据えること、継続的な費用、飼い主の死亡・入院・施設入所による手放しの増加、犬の平均寿命約14.9歳。 - 堺市|犬・猫が飼えなくなったとき
手放す前に飼い続ける方法を探すこと、新しい飼い主の探し方、自治体引き取りは有料・事前予約で返還されないこと。
※上記の公的・専門機関の情報をもとに、当サイトの言葉でまとめています。内容は獣医師の診察・診断の代わりにはなりません。
この記事の執筆者
ルーク隊長(犬のまとめ 運営者)
子どもの頃から20年以上、犬との暮らしを続けている犬好き。身内にペットトリマー・ドッグトレーナーがおり、日常的に多くの犬と接する環境にある。獣医師ではありません。くわしくは編集方針をご覧ください。



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