結論から言うと、犬のうんちをトイレに流してよいかどうかは、お住まいの自治体の案内を確認するのが先です。東京都下水道局は、ペットの糞を流すこと自体は法令で規制されていないものの、配管が詰まるおそれがあるとして「流さないでほしい」と呼びかけています。苫小牧市のように、燃やせるごみとして出すよう案内している自治体もあります。迷ったときは、可燃ごみとして出すのが無難です。



忙しいときは、目次と「まとめ」だけ読んでもだいじょうぶだよ。
- 流してよいかは自治体で違う。まず公式の案内を確認
- 迷うときは紙に包み袋に入れて可燃ごみとして出す
- 散歩中は、ふんは持ち帰り、おしっこは水で流す
この記事は、獣医師ではない犬好きの運営者が、自治体や下水道局が公開している案内を確認しながら、うんちの処理の考え方をまとめたものです。ごみの出し方や下水道のルールは自治体ごとに違い、変更されることもあります。
最終的には、必ずお住まいの市区町村の公式ページや、ごみの担当窓口で確認してください。
犬のうんちはトイレに流していい?まず知っておきたい結論
要点|法令で禁止ではないが、詰まりのおそれで下水道局は流さないよう呼びかけ。自治体で案内が違う
東京都下水道局が公開している「都民の声」では、ペットの糞をトイレに流す処理について、次のような趣旨の回答が紹介されています。
- 現行の法令では、流す行為が規制されているわけではない。
- ただし、ペットの糞は毛などを多く含み、水の中で分解されにくい形をしている。ペット用の砂が付いていることもあり、流し方によっては家の中の配管が詰まるおそれがある。
- 詰まりが起きた場合の修理費用は、利用者の負担になる。
- そのため、下水道局としては流さないようお願いしている。処理の方法は、お住まいの自治体の取扱いに基づいて慎重に判断してほしい。
同じ回答の中には、相談者が「住んでいる自治体に問い合わせたら、トイレに流してもよいと言われた」と述べている内容も載っています。つまり、自治体ごとに案内が異なる場合があるということです。
また、北海道の苫小牧市の広報では、犬や猫の糞は下水道に流せず、一般廃棄物として家庭の「燃やせるごみ」で処分してほしいと案内されています。糞を取るのに使ったティッシュペーパーや新聞紙など、水に溶けないものも詰まる原因になるので、流さないでほしいとも書かれています。
以上から、次のように考えると迷いにくくなります。
- 自治体が「可燃ごみで出してください」と案内している場合は、それに従う。
- 案内が見つからない、よく分からないときは、可燃ごみとして出す(流して詰まった場合のリスクを避けられます)。
- 自治体が「流してもよい」と案内している場合でも、袋やペーパー類は流さない。流すなら、条件や注意点を確認してからにする。
流すと困るのは、詰まりが起きたとき
トイレの配管が詰まると、水があふれたり、トイレが使えなくなったりします。修理には業者を呼ぶ必要があり、東京都下水道局によれば、住居内の配管の詰まりの修理費用は利用者の負担です。
さらに、集合住宅では、自分の部屋だけでなく、ほかの部屋の排水に影響が出る可能性もあります(建物の配管の構造によって異なります)。
犬のうんちは、人のうんちやトイレットペーパーとは性質が違うため、「少しなら大丈夫」と考えるのではなく、配管にとってのリスクを知ったうえで判断することが大切です。
トイレに流す前に確認したいこと
要点|自治体の案内、下水道か浄化槽か、袋やペーパー類を流さないことを順に確認する
「流せるかもしれない」と思ったときは、次の点を順番に確認してみてください。
1. 自治体の案内を調べる
お住まいの市区町村のウェブサイトで「犬 ふん 処理」「ペット ふん ごみ」などと検索するか、ごみの分別表を見ます。見つからなければ、ごみ減量や清掃を担当する窓口、下水道の担当窓口に電話で聞くのが確実です。
マンションや賃貸住宅の場合は、管理規約や管理会社の案内にもルールがあることがあります。
2. 下水道なのか、浄化槽なのかを確認する
お住まいが公共下水道につながっているのか、浄化槽を使っているのかで、トイレに流してよいものの条件は変わります。浄化槽の場合は、浄化槽の管理業者や自治体に、ペットの糞を流してよいか確認してください。確認できない間は、流さずにごみとして出すほうが安心です。
3. 流してはいけないものを確認する
- 袋に入れたまま流さない(「流せる」と表示されている商品でも、自治体の案内を確認します)。
- ティッシュペーパーや新聞紙など、水に溶けにくいものを一緒に流さない。
- ペットシーツ、おしり拭きシートなどは流さない。
- トイレットペーパー以外の紙を流すと、詰まるおそれがあると自治体も案内しています(広島市の下水道に関するQ&Aなど)。
流すか迷うほどなら、可燃ごみとして出す手順を決めておくほうが、結果的に手間が少なくなります。
自治体の案内を調べるときの言葉
案内ページが見つからないときは、「犬 ふん 処理 ○○市」のほか、「ペット ふん ごみ 出し方」「下水道 流してはいけないもの」といった言葉でも探せます。
下水道の案内ページにだけ書かれていることも、ごみの分別表にだけ書かれていることもあるため、両方を見ておくと確実です。
電話で聞くときは、「犬のふんを家のトイレに流してよいか」「ごみに出す場合の袋や分別」を、あわせて確認しておくとやり取りが一度で済みます。
🔧 ごみとして出すときの手順とコツ
要点|取る→紙で包む→袋で口を縛る→指定に従って出す。扱ったあとは手を洗う
船橋市は、ふんを必ず持ち帰り、紙に包んで可燃ごみとして処理するよう案内しています。この「包んで、可燃ごみに出す」を基本に、家庭でやりやすい流れを整理します。
家での基本の手順
- ふんを取る:トイレシートの上のふんは、ペーパーやトング、使い捨てのスコップで取ります。素手で触らず、取ったあとは手を洗います。
- 紙で包む:ティッシュやキッチンペーパー、新聞紙などで包みます。
- 袋に入れて口を縛る:ビニール袋に入れて、空気を抜きながら口をしっかり縛ります。においが気になるときは、袋を二重にします。
- 自治体の指定に従って出す:指定のごみ袋が決まっている地域では、その袋に入れます。収集日まで、ふた付きのごみ箱や容器で保管します。
やわらかいうんちのときは
下痢などでうんちがゆるいと、ペーパーで取りにくく、床や外の地面に残りやすくなります。ペーパーを何枚か重ねて水分を吸わせながら取り、残ったところはペットボトルの水と、さらにペーパーでふき取ります。
体調が原因のこともあるため、回数や色の変化は、日付と一緒にメモしておくと動物病院で説明しやすくなります。
ごみ出しの日までの保管とご近所への配慮
収集日までの間は、においが外に漏れないよう、口を縛った袋をふた付きの容器に入れて保管します。
夏場は、ほかのごみより早めに出す日を意識したり、ほかの生ごみと同じ袋に混ぜないよう分けたりすると、においの苦情を避けやすくなります。集合住宅では、ごみ置き場に出す前に、袋が破れていないかをもう一度確認してください。
ペットシーツの扱い
尿を吸ったペットシーツや、ふんが付いたシートの出し方は、自治体によって違う可能性があります。ごみの分別表やパンフレットで、「ペットシーツ」「ペットのふん」の項目を確認してください。トイレの掃除と一緒にできる方法は、犬のトイレ・ケージ掃除のコツにまとめています。
におい・衛生の工夫
- ふんは取ったらすぐ包み、放置しない。
- 袋はこまめに縛り、ふた付きの容器にまとめてから出す。
- 犬のふんには、寄生虫などの病原体が含まれていることがあるとされています。扱ったあとは、必ず石けんで手を洗うことを習慣にしましょう。
- ふんが普段と違う(下痢が続く、血が混じる、色が極端に違うなど)と気づいたときは、ごみに出す前に写真を撮っておくと、動物病院に相談するときに役立ちます。
ふんの様子がいつもと違うときの見方は、犬の症状から探すの一覧から探せます。
🏃 散歩中のうんちとおしっこのマナー
要点|ふんは持ち帰り、公共の場に放置しない。おしっこは水で流す。自宅トイレのしつけも有効
家でのうんちの処理と同じくらい大切なのが、散歩中のマナーです。自治体の案内を確認したところ、共通していたのは次の点でした。
- ふんは必ず持ち帰る:船橋市は、条例でふんを用具を使って直ちに現場から取り除き、飼養施設へ持ち帰ることが決められていると案内しています。令和3年7月1日から、この義務は強化されたとも書かれています。違反すると罰則が科される場合があるとされています。
- 公共の場所に放置しない:神戸市は、ふんを公共の場所に放置することは禁止されていると案内しています。
- おしっこは水で流す:神戸市は、尿をしたら水で洗い流すこと、そのために水を入れたペットボトルなどを持参することを案内しています。船橋市も、尿は水で流すなどの配慮を呼びかけています。
- 場所を選ぶ:他人の家のドアや塀にかからないよう、場所を選ぶことも案内されています。
散歩に出る前のひと手間
名古屋市は、散歩中に排せつさせるのではなく、自宅で決めた場所(トイレ)で排せつさせるしつけを勧めています。排せつのそぶりが見られたらトイレへ連れて行き、済ませてから散歩に出かけると、外での処理が減ります。
神戸市も、ふんや尿を自宅でさせられるようにしておくと、雨の日など散歩に行けない日にも対応しやすいとしています。トイレのしつけは、子犬のしつけ完全ガイドでも順番を説明しています。
🧳 外出先・旅行先でのうんちの処理
要点|袋・ペーパー・水・手拭きを持ち歩く。ごみ箱の有無は場所ごとに違うので持ち帰りが基本
お出かけ先では、ごみ箱が近くにあるとは限りません。次のものを、散歩バッグに入れておくと慌てずに済みます。
- ふんを取るためのペーパーや、使い捨ての袋(複数枚)
- においが漏れにくい、口を縛れる袋(持ち帰り用)
- 尿を流すための水を入れたペットボトル
- 手を拭くウェットティッシュや、手指の消毒用品
公園やドッグラン、観光地、宿のごみ箱に捨ててよいかは、場所ごとにルールが違います。案内表示を確認し、不明なときは持ち帰るのが基本です。旅行先で部屋を汚さない工夫は、犬と泊まれる宿で部屋を汚さない対策にまとめています。
マナー全般は、犬とのお出かけマナー完全ガイドも合わせてどうぞ。
よくある質問
- 「流せる」と書かれたペットシーツや袋なら、流してもいいですか?
-
商品に「流せる」と書かれていても、下水道や配管の状況は住宅や自治体によって違います。自治体が燃やせるごみとして出すよう案内していることもあるので、まず自治体の案内を確認してください。迷うときは流さず、ごみとして出すほうが安心です。
- 少量なら、トイレに流しても問題ありませんか?
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東京都下水道局は、流し方によっては配管の詰まりが起きるおそれがあるとしています。少量かどうかより、お住まいの自治体の案内に従うことが大切です。
- 庭や畑に埋めてもいいですか?
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自治体によっては、ふんを埋めたり捨てたりしてはいけないと案内しています。ふんには寄生虫などが含まれていることもあるとされ、庭や畑に埋めるのはおすすめしません。基本は、ごみとして出すことです。迷ったときは自治体に確認してください。
- マンションのベランダや部屋の中で排せつさせたふんは、どう処理すればいいですか?
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集合住宅では、管理規約でペットの扱いが決められていることがあります。管理会社や管理組合に確認したうえで、可燃ごみとして出す手順を決めておくと安心です。排水口やトイレに流すと、共用の配管に影響することもあるため、自己判断では流さないでください。
まとめ
- 犬のうんちをトイレに流してよいかは自治体で案内が異なるため、まず公式の案内を確認する。
- 東京都下水道局は、詰まりのおそれから流さないよう呼びかけており、苫小牧市は燃やせるごみとして出すよう案内している。
- 迷うときは、紙に包んで袋に入れ、口を縛って可燃ごみとして出すのが無難。
- 散歩中のふんは持ち帰り、おしっこは水で流す。家でのトイレのしつけで、外での処理を減らせる。
- ふんを扱ったあとは手を洗い、いつもと違う様子があれば動物病院に相談する。
📚 参考にした情報
- 東京都下水道局|下水道局都民の声窓口に寄せられた都民の声(令和8年1月分)
ペットの糞を流す行為は法令上規制されていないが、毛が多く分解されにくいため配管が詰まるおそれがあり、修理費は利用者負担で、流さないよう呼びかけていることを確認した。 - 苫小牧市|下水道に流してはいけないもの(広報資料PDF)
犬や猫の糞は下水道に流せず燃やせるごみとして処分すること、回収に使ったティッシュや新聞紙も流さないよう案内していることを確認した(PDF本文を抽出して確認)。 - 船橋市|犬のふん・尿の処理について
散歩ではふんを持ち帰り紙に包んで可燃ごみとして処理すること、条例で持ち帰りが義務づけられていること、尿は水で流すなど配慮することを確認した。 - 神戸市|犬のふん・尿の処理(動物衛生・ペット関連ページ)
ふんは持ち帰り公共の場所に放置しないこと、尿は水で洗い流すこと、自宅で排せつできるようしつけておくと雨の日にも対応しやすいことを確認した。
※上記の公的・専門機関の情報をもとに、当サイトの言葉でまとめています。内容は獣医師の診察・診断の代わりにはなりません。
この記事の執筆者
ルーク隊長(犬のまとめ 運営者)
子どもの頃から20年以上、犬との暮らしを続けている犬好き。身内にペットトリマー・ドッグトレーナーがおり、日常的に多くの犬と接する環境にある。獣医師ではありません。くわしくは編集方針をご覧ください。


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