※本記事にはアフィリエイト広告(広告)を含みます。宿泊施設の条件・料金は変わるため、最新の情報は各公式サイト・予約ページでご確認ください。
先に結論です。犬との初めての宿泊は、いきなり遠出や連泊をせず、「近場で1泊」から試すのが無理の少ない進め方です。宿に泊まる前に、クレートで落ち着く・車に慣れる・知らない場所で排泄する・短い時間の留守番の4つを、自宅や日帰りで少しずつ練習しておくと、当日に慌てにくくなります。宿の条件は一軒ずつ違うので、予約前の確認は欠かせません。そして、出発前に犬の体調がいつもと違うときは、旅行を延期する判断も大切です。



気になるところは、目次からすぐに飛べるよ!


「初めての宿泊で何が起きるか不安」「何を練習しておけばいい?」という飼い主さんに向けて、練習の順番、近場1泊のテスト行程の例、旅行中に見るポイント、帰宅後の振り返りまでをまとめました。特定の宿の紹介はせず、公的機関や専門家の一般的な案内と、宿の案内ページの読み方を中心に整理しています。
🧳 まずは「近場・短期間」から|初めての宿泊の考え方
犬にとって宿泊は、知らない場所、音、においが一度にやってくる出来事です。だからこそ、初回はハードルを下げておくのが基本の考え方です。
初めてなら遠出せず、数日程度で様子を見る
Forbes JAPANの記事(2023年7月23日掲載)では、米国獣医学会(AVMA)の会長(記事掲載時)の助言として、愛犬との旅行が初めてならあまり遠出をしないこと、滞在は数週間ではなく数日程度にとどめることが紹介されています。あわせて、食事や散歩の時間など、旅行中もできるだけ普段どおりのルーティンを保つことも挙げられていました。
アメリカの助言を紹介した記事で、日本の事情にそのまま当てはまる基準ではありませんが、「初めては近場で短く、愛犬の反応を見る」という考え方は参考になります。
「近場の1泊」が練習に向いている理由
「近場で1泊」をすすめる理由は次のとおりです(公的機関の基準ではなく、一般的な考え方です)。
- 移動時間が短く、犬の負担が小さい。
- 落ち着かないとき、予定を切り上げて帰宅しやすい。
- うまくいかなかった点を、次の旅行の準備にそのまま活かせる。
「近場」の範囲は犬によって変わります。一つの目安として自宅から車で1〜2時間程度を考え、移動に弱そうならさらに短くしても構いません。
宿が求めやすいことを、練習項目に落とし込む
練習しておきたいことは、宿側が宿泊者に求めやすいことから逆算すると見えてきます。山梨県の観光公式サイト「ONE FOR WAN」(NPO法人日本ドッグマナー協会監修)の「宿泊施設での注意10カ条」では、予約時に条件を確認すること、吠えない・飛びつかない・粗相をしないといった基本を出発前に確認すること、人間用のベッドには上げないこと、客室で留守番をさせる場合はケージやサークルに入れる(留守番を禁止している施設もある)こと、などが挙げられています(2026年10月確認)。
この内容を、自宅でできる練習に置き換えたのが、次の章でご紹介する「4つの練習」です。
体調が優れないときは、延期する選択肢も
同じくONE FOR WANでは、出発直前に愛犬が体調を崩した場合は旅行の中止も検討するよう案内されています。判断に迷うときは、かかりつけの動物病院に相談してください。
🎓 旅行前の4つの練習|クレート・車・排泄・短い留守番


練習は、普段の生活の中で少しずつ「いつもと違う状況」に慣らしておくイメージです。一度に全部やろうとせず、できそうなものから進めてください。
練習1|クレートで落ち着けるようにする
獣医師の奥田順之先生(ぎふ動物行動クリニック院長)が監修したAirbnbのペット旅行ヒント集の紹介記事(2020年10月27日公開)では、日頃のトレーニングとして「クレートの中で落ち着けるようにしておく」ことが大切だとされています。また、酔いがひどい場合や怖がりが強い場合は、無理をさせず犬のペースに合わせるよう助言しています。
宿の部屋で犬が安心して休める「自分の居場所」になるのが、いつものクレートやベッドです。慣らし方の流れは、おおまかに次のようなイメージです。詳しい手順は犬のクレートトレーニング完全ガイドにまとめています。
- クレートの扉を開けたまま、リビングなど普段いる場所に置く。
- 犬が自分から入ったら、おやつなどで「ここはいい場所」と覚えてもらう。
- 入って落ち着いているときに、扉を閉めるのを数秒だけ試す。
- 慣れてきたら、閉めている時間を少しずつ延ばす。飼い主が少し離れても落ち着けるか確認する。
嫌がるのに無理に閉じ込めると苦手になることがあります。犬のペースに合わせてください。
練習2|知らない場所で排泄できるようにする
意外とつまずきやすいのが排泄です。知らない場所だと、においや音が気になって我慢してしまう子もいます。
宿の部屋で粗相をしてしまうと、宿の規定に沿った対応が必要になる場合があります(ONE FOR WANでも、粗相があった場合は施設のルールに従って対処するよう案内されています)。
- 少し離れた公園などで排泄できるか試す。
- トイレシートを使う子は、違う場所に敷いても使えるか確認する。
- 出発前と到着後に、必ず排泄の機会をつくる習慣をつける。
出なかったときは叱らず、時間をおいて何度か機会をつくれば構いません。
練習3|短い時間の留守番をする
夕食や大浴場で犬を部屋に残す場面もありますが、客室での留守番を禁止している宿もあり、許可している宿でもケージやサークルに入れることなどの条件が付く場合があります。宿のルールを確認したうえで、自宅では15分、30分、1時間と少しずつ、飼い主が見えない時間に慣れる練習をしておくと安心です。
留守番が苦手な子の考え方は、犬の留守番は何時間まで?年齢別の目安と分離不安の見分け方が参考になります。旅先で吠えが出たときの動き方は、犬連れ旅行の宿で吠えるときの対策にまとめています。
練習4|車に慣れる
車の練習は次の章で書きます。酔いやすい子には犬の車酔い対策の記事も参考になります。
体を触らせる練習も
横浜市の「ペットの災害対策」のページでは、避難所でのトラブルを防ぐ基本のしつけとして、キャリーバッグやケージに慣らす、無駄吠えをさせない、体のどこでも触れるようにしておく、などが挙げられています(2026年10月確認)。災害の備えの話ですが、旅先で足を拭くときなどにも役立ちます。
4つの練習の進み具合をチェックする表
| 練習 | 「できている」のめやす | まだなら |
|---|---|---|
| クレート | 扉を閉めても、しばらく落ち着いて過ごせる | 扉を開けたままの慣らしに戻る |
| 車 | 近所の短いドライブで、酔わずに過ごせる | エンジンを止めた車内で過ごす練習から |
| 排泄 | 散歩コース以外の場所でも排泄できる | 場所を変えて、時間をかけて何度か試す |
| 留守番 | 30分程度なら、吠えずに待てる | 10〜15分から延ばし直す |
すべて完璧でなくても構いません。不安が残る項目は「当日そこを中心に様子を見る」と決めておくだけでも違います。
日帰りで「慣らしドライブ」をする
宿泊の前に日帰りのお出かけをはさむと、犬の移動への反応がつかめます。車で行く前提で、段階の例をご紹介します。電車や新幹線を使う場合は、各鉄道会社の公式ページで持ち込みのルールが定められているため、事前にご確認ください(最新の規定は公式でご確認ください)。
少しずつ段階を上げる
損保系の自動車保険サイト「教えて!おとなの自動車保険」の記事(2025年8月18日公開)では、愛犬を車に慣らす方法として、エンジンをかけていない状態で乗せたり、車の近くで遊ばせたりして少しずつ慣れさせること、愛犬のにおいが付いたタオルやおもちゃを車内に置くと安心につながることが紹介されています。この考え方を使った段階の例です。
- エンジンを切った車内で過ごす:おやつをあげるなど、いい印象をつくる。
- 近所を短時間ドライブ:数分から始め、すぐ戻って降りる。
- 休憩を入れた30分〜1時間のドライブ:公園などで散歩して休憩する。
- 日帰りの小さなお出かけ:散歩して、帰りも含めた疲れ具合を見る。
各段階で、酔いや震え、落ち着きのなさがないかを見ます。ひどく酔うときや怖がりが強いときは、奥田獣医師の助言にもあるように無理をさせず、段階を戻してください。改善しない場合は、かかりつけの動物病院に相談しましょう。
車内の安全の基本
同じ記事では、安全面として次の点が挙げられています。
- 首輪ではなくハーネスに犬用シートベルトをつなぐ、またはクレートを座席などに固定する。
- 膝の上に乗せたり、体を固定しないまま乗せたりしない(道路交通法に抵触するおそれがあると記事で指摘)。
- 降りるときは、リードをしっかり持ってからドアを開ける。
- 停車中の車内の温度は急に上がるため、たとえ数分でも犬だけを車内に残さない。
キャリーやドライブベッド、カートなどの違いは、犬のお出かけ用品の比較(ペットカート・キャリー・スリング・ドライブベッド)で整理しています。
🧳 近場の1泊テスト行程の例と、宿の探し方
練習が進んだら、いよいよ近場の1泊です。宿の探し方、1泊の流れの例、出発前の最終確認の順に見ていきます。
初めての宿は「条件の読み方」から
宿を探すときの最初のポイントは、「ペット可」という言葉だけで判断しないことです。JTBのペット可の宿の検索ページには、宿泊施設によって大きさや犬種などの条件が異なり、追加料金や利用できない場合があること、各施設の注意事項を確認してから予約するよう案内されています(2026年10月確認)。
また、楽天トラベルの各宿のペット宿泊情報ページには、宿泊できるペットの種類(犬の大きさ別など)、同室宿泊の可否、宿泊できる部屋、ペットの宿泊料金、設備、宿泊の条件(しつけや健康面の要件)、ペットが入れる場所(食堂やロビーなど)、周辺のペット可施設といった項目が並んでいる例があります(2026年10月確認)。初めて選ぶときは、次の点を中心に確認しましょう。
- 愛犬の体重・犬種・頭数・年齢が条件に合っているか。
- 客室で犬と一緒に過ごせるか(それとも別室・預かりか)。
- 食事のとき、犬はどこで過ごすか。部屋に残す場合のルールはどうか。
- 必要な証明書(狂犬病予防注射や混合ワクチンの接種証明など)の指定はあるか。
- 粗相・破損時の対応と、キャンセル規定。
宿選びの考え方は、犬と泊まれる宿の選び方|予約前に確認したい10のポイントでくわしく整理しています。あわせて、近場の候補を日本地図から探したいときは、当ブログの犬と泊まれる宿マップも使えます。
予約サイトの条件検索から探したい場合は、次の入口が使えます。いずれも特定の宿をすすめるものではなく、犬と泊まれる宿の条件検索ページへの入口です(並び順に意味はありません)。条件が愛犬に合うかは、各宿のページでご確認ください。
楽天トラベルで犬と泊まれる宿を探す
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近場1泊のテスト行程の例
以下は、午前に出発する1泊の行程の例です。時間は一例で、宿のチェックイン時間や愛犬の生活リズムに合わせて調整してください。
| 時間帯 | やること | 見るポイント |
|---|---|---|
| 出発前 | 排泄と軽い散歩。クレートに慣れた状態で車へ | 落ち着いて乗れるか |
| 移動中 | 1〜2時間ごとを目安に休憩し、水を飲ませる | 酔いや疲れの様子 |
| チェックイン後 | 部屋の出入口や危険な場所を確認し、クレートやベッドを置く | 部屋で落ち着けるか |
| 夕方〜就寝前 | 散歩。食事は普段の量と時間を基本に。就寝前に排泄 | 食欲、夜に眠れているか |
| 翌朝 | 早めに排泄と散歩 | 排泄の様子、元気さ |
| チェックアウト前 | 抜け毛や汚れを軽く片づけ、忘れ物を確認 | 部屋の汚れ・破損がないか |
表の休憩間隔は一例です。愛犬が早く疲れるようなら、もっとこまめに休んでください。
出発前日・当日の最終確認
持ち物の全体像は、すでにまとめた犬と旅行に行く前の完全準備リストに譲り、ここでは「初めての宿泊だからこそ」確認したい点だけを挙げます。
- いつものものを持っていく:使い慣れたベッドやタオル、おもちゃは、においで安心しやすくなります(前述のForbes JAPANの記事でも挙げられています)。
- 首輪とハーネスの両方:奥田獣医師は、外出時は逃走の危険が高まるため、首輪とハーネスの両方を着けることを勧めています。迷子札なども忘れずに。
- 証明書類:ONE FOR WANでは、狂犬病予防接種に加えて混合ワクチンの接種証明を求められることが多いと案内されています。宿によって必要な書類は異なるため、予約前に確認を。子犬でワクチン接種の途中なら、旅行の可否をかかりつけの動物病院に相談してください。
- 近くの動物病院を調べておく:AVMAの助言を紹介した前述の記事では、獣医師の連絡先と、滞在先付近の救急動物病院を調べておくことが勧められています。
- 洗ってブラッシング:ONE FOR WANでは、出発当日までに愛犬を洗い、ブラッシングで抜け毛を減らすよう案内されています。
🔧 旅行中に様子を見るポイント|食欲・排泄・睡眠・疲れ
宿に着いたら、「楽しませる」より先に「普段どおりに過ごせているか」を見てあげましょう。
見るポイントの一覧
- 食欲:普段どおりに食べるか。環境が変わると食べない子もいます。
- 排泄:回数や様子はいつもと近いか。我慢していないか。
- 睡眠:夜に落ち着いて眠れているか。うろうろし続けたり、吠えたりしていないか。
- 落ち着き:震え、過度なパンティング、物音への過剰な反応が続いていないか。
「食べない、水を飲まない、ぐったりしている、といった様子が続く」「いつもと違うと強く感じる」ときは、無理に滞在を続けず、近くの動物病院やかかりつけの動物病院に相談してください。
吠えや粗相があったときの動き方
初めての宿では、吠えや粗相が起きることもあります。隠さず宿の方に伝えるのが基本です。ONE FOR WANの10カ条でも、チェックアウト前に部屋を片づけ、破損や汚れがあれば申告して謝罪することが挙げられています。
まず犬のそばに戻って落ち着かせ、周囲への影響があれば宿に連絡する、という流れで動くと慌てずにすみます。
🧳 帰宅後の振り返りシート|次の旅行に活かす
帰宅したら、記憶が新しいうちに次の項目をメモしておくと、次の準備に結びつけられます。
- 移動中の酔いや落ち着き、休憩の頻度は十分だったか。
- 宿での食欲・排泄・睡眠、クレートでの過ごし方はどうだったか。
- 吠え・粗相・緊張が見られた場面と、その状況。
- 事前の確認と実際の案内にずれはなかったか、持ち物の過不足。
うまくいかなかった点は失敗ではなく、「この子には何が負担だったか」を知る情報です。課題は「次の旅行までに練習すること」として1つか2つに絞ると続けやすくなります。
たとえば夜に鳴いたなら、宿での吠え・夜鳴き対策を読み返してクレートの練習を足す、酔ったなら休憩を増やしてドライブの段階を戻す、といった具合です。
帰宅後は、足を拭き、体を軽くブラッシングして、ゆっくり休ませてあげましょう。疲れが翌日以降も続くようなときや、いつもと違う様子が気になるときは、かかりつけの動物病院に相談してください。
よくある質問
- 初めての旅行は、何泊くらいから始めるのがいいですか?
-
初めては1泊が無理の少ない選択です。米国獣医学会(AVMA)会長の助言を紹介したForbes JAPANの記事(2023年7月23日掲載)でも、初めては遠出せず、滞在は数日程度にとどめるよう紹介されています。連泊は、1泊で様子を確認してからで遅くありません。
- いきなり遠くの宿に行っても大丈夫ですか?
-
一概にだめとは言えませんが、移動が長いほど愛犬の負担は大きく、うまくいかなかったときに引き返しにくくなります。初回は近場にして、慣れてから距離を伸ばすと余裕を持ちやすくなります。
- クレートが苦手で、扉を閉めると鳴いてしまいます。それでも宿泊できますか?
-
宿によっては客室での留守番時にケージやサークルを求めることがあります。部屋に残す時間をつくらない行程にする工夫もありますが、宿の条件の確認が前提です。まずはクレートトレーニングを、扉を開けたままの段階から焦らず進めてみてください。
- 子犬や、ワクチンの接種が終わっていない場合は旅行してもいいですか?
-
子犬は接種のスケジュールがあり、宿によっては接種証明や接種後の期間を条件にしていることもあります。旅行の可否や時期は、かかりつけの動物病院に相談して決めてください。
宿選びの全体像と、宿でよくある困りごとの対策は、こちらにまとめています。
まとめ
- 犬との初めての宿泊は、遠出や連泊を避け、近場の1泊から始める。
- 事前に、クレート・車・知らない場所での排泄・短い留守番の4つを少しずつ練習する。
- 日帰りの慣らしドライブをはさみ、車内の安全(ハーネスやクレートの固定、犬だけを車内に残さない)を確認する。
- 宿は「ペット可」だけで判断せず、体重・頭数・客室での過ごし方・証明書・キャンセル規定を予約前に確認する。
- 旅行中は食欲・排泄・睡眠・落ち着きを見て、気になる様子が続けば動物病院に相談する。
- 帰宅後は振り返りシートで課題を1〜2つに絞り、次の旅行の練習に活かす。
近場の宿を探すときは、条件検索から候補を絞ってみてください(広告)。楽天トラベルで犬と泊まれる宿を探す
この記事の確認日:2026年10月19日。参考にした情報:山梨県観光公式サイト「ONE FOR WAN」(監修:NPO法人日本ドッグマナー協会)、Airbnbニュースルーム「ペットとの旅行ヒント集」紹介記事(2020年10月27日、監修:奥田順之獣医師)、Forbes JAPAN(2023年7月23日掲載、米国獣医学会会長の助言を紹介)、損保系サイト「教えて!おとなの自動車保険」愛犬とドライブする際の注意点(2025年8月18日)、横浜市「ペットの災害対策」ページ、JTBのペット可の宿の検索ページ、楽天トラベルの宿のペット宿泊情報ページ。宿や交通機関の条件は変わることがあるため、最新の情報は各公式サイト・予約ページでご確認ください。運営者は獣医師ではありません。体調の判断は、かかりつけの動物病院にご相談ください。



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