秋が深まると、甘くてとろりとした柿が店先に並びます。愛犬が食べたそうにしていると、「柿は犬にあげていいの?」と迷うところです。結論は、熟した甘柿の果肉を、ヘタ・皮・種を取り除いて小さく切り、少量なら与えられる(◯)です。ただし、渋柿は避け、干し柿は与える必要のない食材として扱うのが無難です。



迷ったら、最後のまとめを見てね。ポイントをまとめてあるよ。


この記事では、獣医師・丸田香緒里さん監修のAll Aboutと、いぬのきもちWEB MAGAZINE(酪農学園大学・佐野忠士准教授監修)、環境省のガイドラインをもとに、柿の果肉の扱いをまとめます。
確認できた詳しい出典は2つで、AKCなど海外の獣医系団体の解説は見つかりませんでした。そのため、断定は避けて控えめな書き方にしています。運営者は獣医師ではありません。持病のある子は、必ず主治医に確認してください。
柿の種(果実の種)を食べてしまった場合は、犬が柿の種を食べたらの記事も参考にしてください。
柿は犬に与えていい?部位別の早見表
| 形・部位 | 可否 | ひとこと |
|---|---|---|
| 熟した甘柿の果肉 | ◯ 少量 | 小さく切る。やわらかくても丸のみに注意 |
| ヘタ・皮・種 | × 取り除く | 硬く消化しにくい。詰まりの心配も |
| 渋柿・熟していない硬い柿 | × 避ける | 生で食べるのに向かない |
| 干し柿 | △ ごく少量 | 必須ではない。種・ヘタ付き製品に注意 |
| お菓子の「柿の種」 | × 与えない | 犬の食べ物には適さない |
他の食べ物の可否は犬が食べていいもの・ダメなもの早見表でも確認できます。
💡 ヘタ・皮・種を取る理由と、果肉の切り方
All Aboutの解説では、柿のヘタ、皮、種は硬くて消化しにくいため、必ず取り除くとされています。いぬのきもちWEB MAGAZINEも、葉とヘタを取り、皮をむき、種を除いて小さくカットするよう案内しています。
果肉は、追熟の度合いや品種によって硬さが異なり、硬い部分を丸のみしやすい犬には、細かく刻んで与えるのが安心です。
All Aboutは、特に小型犬では、のどや食道に詰まる可能性があること、胃に入っても消化不良や嘔吐を起こすことがあることを注意しています。
口の中で手に取れるものは取り除き、引っかかっている様子があれば、自己流で対処せず早めに動物病院へ、としています。いぬのきもちWEB MAGAZINEには、すりおろしてごはんにトッピングする方法も紹介されています。
やわらかく調理して与えたい場合について、All Aboutは、柿のビタミンCは茹で汁に流れ出やすいため、茹でるなら茹で汁ごと与える、あるいは電子レンジや焼く方法で火を通す、といった方法を紹介しています。
加熱した場合も、砂糖や調味料は加えず、人肌程度まで冷ましてから、小さく刻んで与えましょう。熱いまま与えるとやけどのおそれがあります。
加熱すると量が少なく見えますが、柿そのものの糖分は変わらないので、与える量は生のときと同じ感覚で控えめにします。
渋柿と干し柿の扱い
渋柿について、All Aboutは、完熟しても渋みが残り、加工せずに生で食べるのには適さないとして避けるよう述べています。いぬのきもちWEB MAGAZINEも、熟していない硬い柿や渋柿は与えないとしています。
店頭では甘柿と渋柿を見分けにくいことがあるため、品種がわからない場合や、柿を庭からもらった場合は、与えない判断が安全です。
干し柿については、出典で温度差があります。
All Aboutは、原材料が柿だけなら成分上は問題ないとしながらも、水分が抜けて甘味や食物繊維が凝縮されるため、食べすぎや下痢につながりやすく、与える必要はない食材として、与えるなら「ごく少量」とします。
いぬのきもちWEB MAGAZINEは、生でも干し柿でもよいとしています。迷う場合は生の果肉のほうが量の調整がしやすいでしょう。
市販の干し柿には、種が入っていたり、ヘタが付いたままだったりするものもあるため、購入時に確認し、与える場合も事前に取り除いてください。
🍖 量の考え方、栄養の話


柿の1日の量について、本文に数値で示した出典は確認できませんでした。All Aboutは、1日の量の目安を画像の表で示しています。
おやつ全体の考え方として、環境省の「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」は、間食を1日に必要なカロリーの20%以内としています。柿は甘いため、実際にはずっと少なめで十分と考えられます。
All Aboutでは、柿にはビタミンA、ビタミンC、ビオチンなどが含まれ、食物繊維の多くは不溶性であること、食後の血糖値が上がりにくい低GI食品とされることが紹介されています。
同時に、同じ記事で、犬が柿を食べた際の健康効果について具体的な研究結果はない、とも明記されています。
また、東洋医学の考え方として体の熱を冷ますとされるため、冷えが気になる犬や便がゆるい犬には、与えすぎないよう注意しています。
栄養を期待して量を増やすのではなく、「季節の味を少し分けてあげる」くらいの距離感がちょうどよいでしょう。
- 初めての日は、ごく少量を数切れだけ
- 冷やしすぎず、常温に近い状態で
- 与えた分、その日のフードを少し減らす
⚠️ 注意が必要な犬・ケース


- 糖尿病・肥満・膵炎の経験がある犬:果物の糖分に注意が必要です。獣医師に確認を。
- 便がゆるい犬、胃腸が弱い犬、冷えやすい犬:食物繊維や体を冷やす作用が気になるため、与えすぎない。
- 丸のみしやすい犬、小型犬:硬い部分や皮、ヘタが詰まりやすい。
- 子犬・シニア犬、腎臓病などで食事制限がある犬:自己判断せず、獣医師の指示に従う。いぬのきもちWEB MAGAZINEも、子犬には無理に与えないとしています。
All Aboutは、柿と他の食材や植物との関連アレルギー、相性の悪い病気や薬の報告は現時点でないとしていますが、初めて与えるときは少量から、としています。
🍖 食べてしまったとき・よくある質問


ヘタや種、皮を食べてしまった場合は、症状がなくても、いつ・どのくらい食べたかを確認しておきます。くり返す嘔吐、元気や食欲がない、お腹が張って痛がる、うんちが出ない、といった様子があれば、動物病院に連絡してください。
Q. 柿の葉やヘタをかじってしまった。
いぬのきもちWEB MAGAZINEは、葉とヘタを取ってから与えるよう案内しています。かじった量や様子によって対応は変わるため、不安なときは動物病院に電話で相談してください。
Q. 干し柿の白い粉は?
確認できた出典には、白い粉についての記載はありませんでした。商品によって加工方法が違うため、原材料に柿以外のものが書かれていないかを確認し、迷う場合は与えないのが無難です。
Q. 柿を犬にあげると体を冷やす?
All Aboutは、東洋医学の考え方として体の熱を冷ますとされると紹介しています。一方で、科学的な効果の根拠は示されていません。冷えが気になる犬や便がゆるい犬には、与えすぎないのが無難です。
まとめ
この記事の執筆者
ルーク隊長(犬のまとめ 運営者)
子どもの頃から20年以上、犬との暮らしを続けている犬好き。身内にペットトリマー・ドッグトレーナーがおり、日常的に多くの犬と接する環境にある。



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