🐕 同じサイズ(大型・超大型犬)のほかの犬種


ロットワイラーは、黒い被毛に赤茶色のはっきりした模様、がっしりした筋肉質の体つきが印象的な、ドイツ原産の大型犬です。牛を追い、市場では商人のお金を守る番犬として働いてきた歴史があり、英国ケネルクラブの犬種標準では「大胆で勇敢、自信に満ちている一方、穏やかな眼差しが気立ての良さを表す」とされています。



忙しいときは、目次と「まとめ」だけ読んでもだいじょうぶだよ。
- 体高は約56〜69cm、体重は約35〜59kgの大型犬で、寿命は9〜10年前後が目安です
- 家族に忠実で自信にあふれる反面、護衛本能が強く、社会化としつけが欠かせません
- 運動は1日2時間以上が目安とされ、夏の暑さと関節への負担に注意が必要です
見た目の迫力から「怖い犬」というイメージを持たれがちですが、犬種標準が求めているのは、神経質でも攻撃的でもない、気立ての良い犬です。ただし、体重が40kgを超えることも多い力の強い犬であることは事実で、しつけや社会化、毎日の運動に十分に時間をかけられる人でないと、うまく付き合えません。
この記事では、ロットワイラーの性格・大きさ・寿命・お手入れ・運動・しつけ・かかりやすい病気・向いている人を、英国ケネルクラブの犬種標準、PDSA、WebMD、日本語版Wikipediaなどの情報をもとに整理しました。


📏 ロットワイラーの基本データ
要点|出典により数値が少し違い、体重が重いほど関節に負担がかかりやすい点を意識しておきたい犬種です。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 英語表記 | Rottweiler |
| 原産国 | ドイツ |
| JKCのグループ | 第2グループ(使役犬など) |
| 体高 | オス61〜68cm/メス56〜63cm(JKC標準。英国ケネルクラブはオス63〜69cm、メス58〜64cm) |
| 体重 | オス約45〜59kg/メス約35〜50kg(WebMDの数値をkgに換算。PDSAは35〜60kg) |
| 寿命 | 9〜10年前後(WebMD)。PDSAは「10年以上」 |
| 被毛 | 短くて硬い上毛と、密な下毛からなるダブルコート |
| 毛色 | 黒の地に、目の上・頬・マズルの両側・胸・脚・尾の下などに茶色(タン〜マホガニー)の模様 |
体の大きさは出典によって多少違います。JKCの犬種標準では体高がオス61〜68cm、メス56〜63cmとされています。
数値の大小より、骨格がしっかりしていて筋肉質であること、体重が重いほど関節に負担がかかりやすいことを意識しておきましょう。
📜 ロットワイラーの歴史とルーツ
要点|牛の誘導や、取引で得た現金を守る番犬として働いた歴史があり、のち警察犬や軍用犬として広がりました。
ロットワイラーの名前は、ドイツ南西部の町ロットヴァイルに由来します。祖先は、古代ローマ軍が家畜を連れて進軍したときに一緒に連れてきた大型の牧牛・護衛犬と考えられていて、WebMDも「ローマ人が牛の誘導や家畜の番に使っていた犬の子孫」と紹介しています。


ロットヴァイルは家畜市の町として栄え、日本語版Wikipediaによると、牛の移動に加えて取引で得た現金を守る番犬としても重宝されたことから「生きた金庫」とも呼ばれました。
その後、輸送手段が発達すると牛追いの仕事が減り、20世紀初頭には警察犬・軍用犬として認められ、世界に広がっていきました。AKCには1931年に登録されています。


WebMDによると、アメリカでは1990年代にとても人気が高まり、その時期は全米で2番目に登録の多い犬種だったと紹介されています。人気が上がれば、飼育の経験が浅い人が迎えることも増えます。犬種の特性を知った上で迎えることがいっそう大切になった犬種といえます。
🐾 ロットワイラーの性格
要点|落ち着いて家族に忠実ですが、見知らぬ人には慎重で、食べ物への執着や小さな子との接し方に注意が必要です。
英国ケネルクラブの標準では、気質は「気立てが良く、神経質でも攻撃的でもない。勇敢で、トレーニングしやすく、本来の護衛本能がある」とされます。
WebMDは「落ち着きがあり自信にあふれ、家族には忠実でやさしい」「あまり吠えず、危険を知らせるときに吠える」と紹介しています。


家族への愛情が深く、そばに寄り添いたがる甘えん坊な面があります。その一方で、守る気持ちが強い犬種なので、見知らぬ人に対しては、いきなり近づくのではなく、様子をうかがう慎重さを見せます。このバランスを良い形で育てるのが、社会化とトレーニングです。


注意したい点
- 食べ物や宝物を守ろうとする:PDSAは、護衛本能から、食事やおもちゃへの執着が出ることがあると注意しています
- 小さな子どもとの接し方:WebMDは、小さな子どもや赤ちゃんと犬だけで過ごさせないよう注意しています。PDSAも、小さな子のいる家庭にはすすめていません
- 他の動物との相性:小さな犬や他のペットがいる場合は、慎重に様子を見て、目を離さないようにします
- 留守番:PDSAは「4時間以上ひとりにしないように」としています。退屈や不安は問題行動につながります
どれも「そういう犬だから仕方ない」ではなく、飼い主の管理で防げることばかりです。犬種で性格が決まるわけではなく、育て方や環境によって大きく変わるという点も、あわせて覚えておきたいところです。


✂️ 被毛・抜け毛・お手入れ
要点|短毛で手入れは長毛種より簡単ですが抜け毛はあり、週1〜2回のブラッシングが目安で換毛期は毎日行います。
ロットワイラーの被毛は短く硬い上毛と、密な下毛のダブルコートです。お手入れは長毛種に比べて簡単ですが、抜け毛は少なくありません。WebMDは「年2回の換毛期にはとくに抜ける」、PDSAは「週1回のブラッシングが基本で、春と秋はもっと頻繁に」としています。
- ブラッシング:週1〜2回を目安に、換毛期は毎日。ラバーブラシやコームが使いやすいです
- シャンプー:汚れに応じて月1回前後。皮脂を落としすぎないよう、洗いすぎには注意します
- 爪:黒い爪は血管の位置が見えにくいので、少しずつ切るか、動物病院やサロンで切ってもらうのが安心です
- 耳:垂れ耳なので、においや汚れがたまっていないか定期的に確認します
- よだれ:WebMDによると、とくにオスはよだれが多めです。散歩後や食後に口まわりを拭くタオルを用意しておきましょう


換毛期の考え方は犬の換毛期とブラッシングの頻度が参考になります。
🏃 運動量・散歩の目安
要点|毎日2時間以上と運動量は多めで、不足するといたずらに出ることがあり、夏は熱がこもりやすい犬種です。
WebMDは「毎日2時間以上」、PDSAも「1日2時間以上」と、かなり多めの運動量を示しています。長い散歩に加えて、庭や広い公園での遊び、頭を使うゲームを組み合わせるのが理想です。筋肉質で持久力もあるため、短い散歩だけではエネルギーが余ってしまいます。


運動が足りないと、家具をかじる、吠える、庭を掘るなど、いたずらとして出ることがあります。反対に、暑さには注意が必要です。口の周りがやや短く、被毛が黒いロットワイラーは、夏は熱がこもりやすい犬種です。
夏の散歩は早朝や夜に切り替え、日中は室内でエアコンをきかせて休ませましょう。


成長期の子犬は、骨や関節に負担をかけないよう、激しいジャンプや長距離は避け、少しずつ運動量を増やします。体重を増やしすぎないことも、関節を守る大切なポイントです。


🎓 しつけと社会化|成功のカギは子犬のころ
要点|賢く学習が早い一方、子犬のうちの社会化とほめる方法が鍵で、力が強いため散歩や自宅での管理も大切です。
ロットワイラーは賢く、学習が早い犬種です。PDSAは、経験のある飼い主が、ほめて育てる方法で向き合うのが望ましいと説明しています。WebMDは、「必要のない攻撃性は、乱暴な遊びなど不適切な接し方が原因になることが多い」と述べています。
- 社会化:子犬のうちから、いろいろな人、犬、音、場所に少しずつ慣らします。ワクチン接種が進む時期に合わせて、安全な方法を動物病院に相談しましょう
- 基本のコマンド:おすわり、まて、おいで、はなせ。力が強い犬種だからこそ、確実に守れるようにしておきます
- 引っぱり防止:子犬のうちから、リードを張らずに歩く練習を。成犬になってからでは、体力的に難しくなります
- 乱暴な遊びを避ける:綱引きなどで興奮させすぎず、「はなせ」で遊びをやめられるようにしておきます
- 家族全員のルール統一:家族の誰がどう接しても、犬が混乱しないよう方針をそろえます
しつけの順番や進め方は子犬のしつけ完全ガイドで詳しく解説しています。大型で護衛本能のある犬種は、プロのトレーナーやしつけ教室を子犬のうちから活用するのも有効です。


散歩中・家での管理で気をつけたいこと
力の強い大型犬と暮らすうえで、いちばん大切なのは「いざというときに確実に止められる」ことです。散歩では、丈夫なリードとハーネスや首輪を使い、片手ではなく両手で持てるようにしておきます。
道で他の犬や人とすれ違うときは、あらかじめ距離をとり、犬が興奮する前におやつなどで気をそらす練習をしておくと安心です。


自宅では、玄関や門扉からの飛び出しを防ぐために、二重の扉やフェンスを用意しておきましょう。来客があるときは、犬を別の部屋に待機させるか、リードをつけて挨拶の練習をします。
庭に出す場合も、柵の高さと強度を確認し、短時間でも目を離さないことが基本です。こうした管理は、犬が悪いのではなく、飼い主の責任としての備えだと考えるとよいでしょう。
🏥 かかりやすい病気と食事・健康管理
要点|関節や心臓、胃のねじれなどの傾向が知られていて、気になる様子があれば動物病院へ相談し、体重管理も大切です。
ここで挙げるのは、この犬種で知られている傾向です。診断や治療は動物病院で行うものなので、気になる様子があれば自己判断せず相談してください。
- 股関節・肘の形成不全:歩き方がおかしい、立ち上がりをつらそうにするなどが目安です。WebMDは、繁殖犬の股関節X線検査の確認を勧めています
- 前十字靱帯の損傷:体重が重く活発なため、ジャンプや急な方向転換でのけがに注意します
- 心臓の病気:PDSAは、大動脈弁下狭窄症などの心臓の病気を挙げています
- 骨のがんやリンパ腫:PDSAは、骨肉腫やリンパ腫が知られているとしています
- 胃がねじれる病気(胃拡張・胃捻転):大型で胸の深い犬で心配される病気です。食後にお腹が張って苦しそうなときは、すぐ動物病院へ
- 目の病気:進行性網膜萎縮症や白内障が知られています
- ウイルス感染症:WebMDは、パルボウイルスにかかりやすい傾向があると述べています。ワクチン接種は欠かさないようにしましょう


ワクチンは子犬のうちに接種スケジュールを獣医師と相談し、成犬になってからも毎年の確認を続けましょう。


食事と体重管理
- 総合栄養食を、年齢・体重・運動量に合わせて量を調整する
- 食べるのが早い子は、早食い防止の食器を使うと胃への負担を減らせます
- 食後すぐの激しい運動は避け、1時間ほど休ませる
- WebMDは、食べすぎと運動不足が肥満、関節炎、糖尿病の原因になると注意しています
- 月1回は体重を測り、肋骨に触れられる体型を保つ
✅ ロットワイラーに向いている人・向いていない人
要点|大型犬の経験があり、運動としつけに時間を割ける人向きで、初めて飼う人や留守番が長い人は慎重に考えます。
向いている人
- 大型犬の飼育経験があり、リーダーシップを持って落ち着いて接せられる人
- 毎日2時間近くの運動に付き合い、しつけを続ける時間がある人
- 犬と一緒に過ごす時間が長く、室内で暮らすパートナーとして迎えられる人
- 大型犬の食費や医療費、用品代を長く用意できる人


向いていないかもしれない人
- 初めて犬を飼い、しつけを独学だけで進めようとする人
- 留守番が長く、日中ほとんど家にいない人
- 小さな子どもがいて、犬だけで過ごす時間が避けられない家庭
- 犬が苦手な人が近くに多く、散歩や管理に不安がある住環境の人


お迎え前のチェックリスト
- 体重40〜50kgの犬を、散歩中に確実にコントロールできるか
- お住まいの自治体や住居の規約で、大型犬の飼育に制限がないか
- 9〜10年、しつけと運動を続けられるか
- 親犬の関節や心臓、性格について、ブリーダーが説明してくれるか
- 万が一のときに備えて、賠償責任を含む保険や、預け先も考えておけるか
費用の考え方は、犬を飼うと年間いくらかかる?で内訳をまとめています。同じ使役犬グループでは、ドーベルマンやジャーマンシェパードも、運動量としつけの時間が必要な犬種です。


ロットワイラーのよくある質問
- ロットワイラーは初心者でも飼えますか?
-
賢く、しつけやすい犬種ではありますが、力が強く護衛本能もあるため、初めて犬を飼う方には難易度が高めです。PDSAも経験のある飼い主を勧めています。初心者が迎える場合は、子犬のうちからトレーナーに相談する前提で考えておきましょう。
- ロットワイラーは吠えますか?
-
WebMDでは、むやみに吠える犬種ではなく、危険を感じたときに警告として吠える傾向があるとされます。ただし、運動不足や退屈、留守番の不安があると吠えが増えることがあります。
- ロットワイラーは危険な犬ですか?
-
犬種だけで危険かどうかは決まりません。英国ケネルクラブの標準も、神経質や攻撃的な性格は望ましくないとしています。ただし、力が強い大型犬なので、万が一のときの事故は重大になりやすく、飼い主には社会化、しつけ、リードやフェンスなどの管理が強く求められます。
- ロットワイラーの寿命は何年ですか?
-
WebMDは9〜10年、PDSAは10年以上としていて、大型犬としては標準的かやや短めです。体重管理と定期的な健康診断、関節や心臓のチェックで、元気に過ごせる期間をのばしていきましょう。
まとめ|ロットワイラーと暮らすポイント
- 性格は自信にあふれ、家族に忠実。ただし護衛本能が強く、社会化としつけが欠かせません
- 体高は約56〜69cm、体重は約35〜59kgの大型犬。寿命は9〜10年前後が目安です
- 短毛でお手入れは簡単ですが、抜け毛はあり、週1〜2回のブラッシングが基本です
- 運動は1日2時間近くが目安。夏の暑さと関節への負担に注意します
- 股関節・心臓・胃のねじれなどに注意し、太らせないことが予防の基本です
- 他の犬種との比較は犬種図鑑からもご覧いただけます
📚 犬種データの出典
- 一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)|ロットワイラー
体高の標準(牡61〜68cm、牝56〜63cm)・体重50kg/約42kg - 国際畜犬連盟(FCI)|FCI-Standard N°147 Rottweiler
体高・グループ - The Kennel Club (英国ケネルクラブ)|Rottweiler
体高63〜69cm/58〜64cm - PDSA (英国の獣医系慈善団体)|Rottweiler
体高・体重・寿命・運動
※上記の公的・専門機関の情報をもとに、当サイトの言葉でまとめています。内容は獣医師の診察・診断の代わりにはなりません。







