「忠犬ハチ公」として知られる秋田犬は、日本犬で唯一の大型犬です。その重厚感のある外見と落ち着いた振る舞いは威厳を感じさせます。警戒心と自立心が強い一方で、家族には深い愛情を示します。海外でも非常に人気のある犬種です。

秋田犬の毛色は赤、虎（縞目）、白、胡麻の4種類があります。ただし、白以外の毛色は「裏白」でなければならないとされています。裏白とは、体の下を向いている部分（おなかやあご下など）や手足の先などが白いことを指します

秋田犬の寿命は一般的に10〜13年程度で、大型犬の平均的な寿命に該当します。

股関節形成不全

股関節の形が先天的に異常な形になっている状態。

心室中隔欠損

中隔と呼ばれる左右の心室を隔てる組織が胎児期や出生後に充分に発達せず、心室中隔に穴があることで疲れやすい、呼吸困難などの症状が現れる遺伝的な疾患。

落葉状天疱瘡

小さな水疱ができて、落ち葉のように皮膚表面がはがれ落ちる自己免疫の異常による皮膚病。

眼瞼内反症

まぶたが内側に巻き込まれ逆さまつげになり、角膜炎や結膜炎などを引き起こす病態。

進行性網膜萎縮症

網膜が正常に働かなくなり、夜間や暗いところで目が見えにくくなる遺伝性の病気。

胃捻転

胃がねじれを起こしてガスや液体がたまる状態。

腸重積

腸がたたまれた状態になり、食べ物などの通過障害が起きる状態。

秋田犬は非常に忠誠心が厚く、家族には深い愛情を持ち、保守的な性格です。しかし、それ以外の人や犬に対しては警戒心を示します。改良が進んでいるものの、猟犬や闘犬としての勇敢さや頑固さが残る部分もあります。

秋田犬の起源と雑種化

秋田犬はマタギ犬を祖先とする猟師の犬とされ、江戸時代には闘犬としても使われていました。明治時代に入ると、土佐犬やジャーマンシェパード、グレートデンなどとの交配が進められ、純粋な秋田犬の姿は失われていきました。

秋田犬の保存運動と標準の確立

闘犬が禁止された1916年以降、秋田犬の保存を目指す運動が始まりました。1931年には天然記念物として登録されましたが、戦争により保存活動は困難を極めました。

戦後の秋田犬の復興

終戦後、わずか20頭余りの純粋な秋田犬を基に、21世紀の現代につながる秋田犬の作出が行われました。特にアメリカに持ち出された秋田犬が「アメリカン・アキタ」として独自の発展を遂げました。

しつけ

猟犬や闘犬の気質を抑えるためには、しっかりとした信頼関係と訓練が必要です。力で抑え込もうとせず、子犬の頃から正しいしつけとコミュニケーションを重視しましょう。

毎日の散歩が大切！

秋田犬は有り余る体力を持っているため、十分な運動が必要です。1日に1時間以上の散歩を行うことで、運動欲求を満たし、飼い主との信頼関係を築くことができます。散歩中は警戒心が強いため、知らない人に触れさせないように気を付けましょう。

シャンプー

定期的なシャンプーが必要です。ただし、過度なシャンプーは皮脂を落としてしまうため注意が必要です。

ブラッシング

日本犬は意外と抜け毛が多いため、毎日のブラッシングが望ましいです。少なくとも週に2回程度は行うことで、抜け毛の管理がしやすくなります。ブラッシングは健康な毛並みを保つだけでなく、皮膚の健康も保つのに役立ちます。

歯磨き

歯磨きは毎日行うのが理想。歯磨きが苦手な場合は歯磨きガムやシートを検討しましょう。

適切なフードを選んで与えよう

犬の成長や健康に合わせて、総合栄養食を与えよう。適切なフードで元気に育ってね。

秋田犬は都道府県条例で特定犬種として管理される地域もあるため、飼い始める前に地域の規制を確認することが大切です。

ペットショップで購入する場合だと、平均14万円〜が相場になります。