結論から言うと、犬のおしっこが濃い黄色になるのは、水分が足りていない・尿が濃くなっているときによくある変化で、元気や食欲があり、水を飲んだあとに戻るなら様子を見てよいことが多いとされています。一方、赤・茶色・オレンジ色に見える、色の変化が続く、おしっこの回数や量、出し方に変化があるといったときは、動物病院に相談してください。まったくおしっこが出ない、出そうとして強くいきむ場合は、夜間や休日でも急いで動物病院へ連絡しましょう。
- 犬のおしっこの濃い黄色は水分不足のことが多く、元気なら様子見でよいことがあります。
- 愛犬のおしっこが赤・ピンク・茶色・オレンジ・黒っぽいときは、早めに動物病院へ連絡しましょう。
- 愛犬の尿の色の変化が続く、水を飲む量や回数が変わったときは検査を相談しましょう。
- 犬がおしっこをまったく出せない、強くいきむときは、夜間や休日でも急いで連絡します。
- 愛犬の尿の色の写真や飲水量の記録は、受診のときの助けになります。



忙しいときは、目次と「まとめ」だけ読んでもだいじょうぶだよ。
- 濃い黄色は水分不足のことが多く、元気なら様子見も
- 赤・茶色・オレンジ・黒っぽい色は早めに動物病院へ
- 出ない・強くいきむときは夜間でも急いで連絡
この記事は、獣医師ではない犬好きの運営者が、MSDマニュアル(獣医学)などの情報を確認しながら、飼い主さんが家でできる見方と受診の目安をまとめたものです。尿の色だけで病気を判断することはできません。
診断や治療を示すものではないので、気になるときはかかりつけの動物病院に相談してください。
犬のおしっこの色は、尿の「濃さ」で変わる
要点|水分量や時間帯で濃淡が変わりますが、色だけで病気は判断できません
犬の尿は、健康なときでも、薄い黄色から濃い黄色まで幅があります。獣医系の情報では、尿の色が濃いほど、尿が濃縮されている(水分が少ない)ことを反映しやすいと説明されています。
たとえば、朝いちばんのおしっこは、寝ている間に水を飲んでいないため、濃くなりやすいといわれることがあります。
反対に、水をたくさん飲んだあとや、体が水分を多く排出しているときは、薄い黄色や透明に近い色になります。ただし、獣医系のメディアでは、「透明だから薄い」「黄色だから濃い」と決めつけられないとも説明されています。色は目安のひとつにすぎません。
尿の色に影響するものとして、次のようなことが考えられます。
- 水分の摂取量(飲水量が少ない日、暑い日、運動したあと)
- 時間帯(朝いちばんは濃くなりやすい)
- 食事の内容
- 服用中の薬(色がつくことがあるとされています。心配なときは処方した獣医師に確認しましょう)
なお、「蛍光色のように黄色い」と感じる場合の原因は、今回確認した公的・専門機関の資料では、はっきり書かれたものを見つけられませんでした。サプリメントを与えているときは、かかりつけの動物病院に「色が変わったように見える」と伝えてみてください。
ふだんの「基準」を知っておく
「濃い」「薄い」は、その子のふだんの色と比べて初めて分かります。健康なときのおしっこは、薄い黄色から黄色の範囲で、透き通っていて、血やごみのようなものが見えないのが一般的な目安です。
トイレのたびに細かく観察する必要はありませんが、朝のトイレや夕方のトイレなど、決まったタイミングで色をなんとなく見ておくと、いつもと違うことに早く気づけます。
年齢や体質による違い
子犬やシニア犬、小型犬は、体の水分量が少なめで、脱水の影響を受けやすいといわれています。
また、シニア期は腎臓や内分泌(ホルモン)の病気が増える年代とされ、水を飲む量やおしっこの量の変化が、早期のサインになることもあります。
持病があって治療中の子は、色や量の変化を、かかりつけの動物病院に早めに伝えておきましょう。
色別の見方|様子見でよい場合と、連絡したい場合
要点|表で色ごとの目安を確認。赤・茶色・オレンジ・黒っぽい色は早めの連絡を
次の表は、飼い主さんが家で見るときの目安です。あくまで一般的な情報で、診断ではありません。
| 見え方 | 考えられること | 目安 |
|---|---|---|
| 薄い黄色〜黄色 | ふだんの範囲に入ることが多い | 元気・食欲があれば様子見でよいことが多い |
| 濃い黄色(蛍光に見えるほどの黄色を含む) | 水分不足で尿が濃くなっている場合など | 新鮮な水を飲める状態にして様子を見る。続く場合は相談 |
| ほぼ透明・無色に近い | 水をたくさん飲んだあと、または尿が薄くなっている場合 | 一時的ならあまり心配しすぎなくてよいが、続く・量や回数が増えるなら相談 |
| オレンジ色 | 脱水や薬の影響のほか、肝臓などの問題が関わることも | 歯ぐきや白目、耳の内側が黄色っぽくないかを見て、早めに相談 |
| 赤・ピンク・茶色 | 血が混じっている可能性(膀胱炎、結石など) | 色を確認したら、その日のうちに動物病院へ連絡 |
| 黒っぽい | 緊急性が高いことがある | すぐ動物病院へ連絡。誤食や事故の心当たりがあれば伝える |
表を見るときは、「1回だけの変化か、続いている変化か」も大切な手がかりです。濃い黄色が1回だけで、その後ふだんの色に戻ったなら、あまり心配しすぎなくてよいことが多いです。
反対に、水を飲める状態にしても数日にわたって色が戻らない、色が少しずつ濃くなっていく、といった場合は、一度動物病院に相談しておくと安心です。
色を確認するときのコツ
- 白いペットシーツやティッシュ、白いトレーに受けると、色が見やすくなります。外のおしっこは、地面の色で見間違えやすいので注意しましょう。
- 気になるときは、スマホで写真を撮っておくと、動物病院での説明に役立ちます。
- おしっこを持参する場合は、新鮮なほうが検査に向いています。MSDマニュアルでは、家で採った尿は冷蔵し、採った時間を伝えるよう説明されています。
赤く見えても、血とは限らない?
赤みがかった尿は、血が混じっている可能性があります。ただ、メスの発情期の出血と見分けにくいことや、食べたものや薬で色がついて見えることもあります。
家で「血かどうか」を見分けるのは難しいため、赤・ピンク・茶色に見えたときは、原因を自分で決めずに、写真を撮って動物病院に相談するのが安心です。
においや濁りもあわせて見る
PetMDでは、色だけでなく、においや濁りの変化も、尿を調べるきっかけになると説明されています。ふだんと比べて、においが急に強くなった、にごって見える、泡立ちが続くといった様子も、あわせて記録しておきましょう。
水の量・回数との関係を見る
要点|色に加えて飲水量・尿の量・回数を一緒に見ると、相談しやすくなります
色の変化だけでなく、「飲む量」「おしっこの量」「回数」を一緒に見ると、判断しやすくなります。MSDマニュアルでは、動物病院での問診で、水を飲む量、おしっこの回数と量、尿の見た目などを確認すると説明されています。
濃い黄色で、水をあまり飲んでいないとき
暑い日や、運動したあと、あまり水を飲まない子では、尿が濃くなることがあります。新鮮な水をいつでも飲める場所に置き、器の数や置き場所を変えてみましょう。
ウェットフードや、フードをふやかして水分を足す方法もありますが、持病がある子や療法食の子は、かかりつけの動物病院に確認してからにしてください。
薄い色で、水をたくさん飲み、おしっこの量も多いとき
MSDマニュアルでは、水をたくさん飲み、尿の量が増える様子は、慢性腎臓病の早い段階でみられることが多い症状のひとつとされ、ほかの病気でもみられることがあると説明されています。
そのため、「水をよく飲む、おしっこが多い、色が薄い」という状態が続くときは、年齢にかかわらず、検査の相談をおすすめします。詳しくは、犬の腎臓病の初期症状や、犬の糖尿病完全ガイドも参考にしてください。
頻繁にトイレに行くとき
おしっこの回数が増え、1回の量が少ない、いきんでいる、血が混じる、といった様子は、膀胱炎や結石などの可能性があります。
VCA(アメリカの動物病院グループ)の解説では、血尿、いきみ、頻尿の組み合わせがあるときは受診が勧められています。結石については犬の尿路結石完全ガイドで詳しく紹介しています。
水の飲ませ方で気をつけたいこと
- 水を無理に飲ませようとしない。新鮮な水を、飲みやすい場所に複数置く程度にする
- 「たくさん飲むから」と、自己判断で水の量を減らさない(変化の原因を調べるのが先です)
- 散歩や外出のときは、携帯用の水を持ち、こまめに飲める機会をつくる
- 人用の薬やサプリメントを自己判断で与えない
🏥 動物病院へ行く目安
要点|様子見でよいケースと、その日のうち・すぐ連絡すべきサインを分けています
色だけでなく、愛犬のほかの様子もあわせて見て、次のように考えてみてください。
様子を見てよいことが多いケース
- 濃い黄色だが、元気・食欲があり、水を飲んだあとは色が戻る
- 朝いちばんだけ濃く、そのあとは普通の色になる
- 暑い日や運動の翌日だけ、一時的に色が濃かった
早めに(できればその日のうちに)連絡したいサイン
- 赤・ピンク・茶色・オレンジ色に見える
- 濃い黄色や、においの強さが何日も続く
- おしっこの回数や量が増えた、水をよく飲む
- いきむ、鳴く、排尿のあとに陰部をしきりになめる
- 元気や食欲がない、吐く、熱っぽい
- 白目や歯ぐきが黄色っぽい
すぐに動物病院へ電話(夜間・休日は救急対応の病院へ)
- おしっこがまったく出ない、出そうとしても数滴しか出ない
- 黒っぽい尿が出た、ぐったりしている
- 強い痛みがあり、苦しそうにしている
MSDマニュアルでは、尿道が詰まる状態(尿道閉塞)は緊急事態で、すぐに獣医師の治療が必要と説明されています。獣医系のメディアでは、24時間おしっこが出ないときは救急として扱われると紹介されています。
迷ったときは、夜間でもあわてて連絡して構いません。ほかの症状のチェックには犬の症状から探すも役立ちます。
🏥 家でできる記録と受診前の準備
要点|写真・飲水量・様子のメモが受診時の助けになります。新鮮な尿が採れれば持参
色の変化が気になるときは、数日間記録しておくと、動物病院で相談しやすくなります。
- 飲水量:計量カップで水を入れ、1日の終わりに残りを量る。ほかの犬と同じ器を使っている場合は、可能なら分けて見る
- おしっこの回数と色:朝、昼、夜の色を、スマホで写真に残す
- 様子:元気、食欲、うんちの状態、吐いたかどうか
- 食べたもの・飲んだ薬:新しいフード、おやつ、サプリメント、薬、誤食の心当たりなど。誤食の疑いがあるときは犬の誤飲・誤食完全ガイドを確認し、すぐに病院へ連絡してください
病院に行くときは、新鮮なおしっこが取れれば持参すると検査に役立つことがあります。ただし、無理に採ろうとして愛犬を興奮させたり、病院への到着が遅れたりするのは避けましょう。採れなかった場合は、写真と記録だけでも十分役立ちます。
よくある質問
- 朝のおしっこだけ濃い黄色です。心配ですか?
-
朝いちばんは、寝ている間に水を飲まないため、濃くなりやすいといわれることがあります。そのあとの色が戻り、元気や食欲があれば、様子を見てよいことが多いです。何日も続く場合や、ほかの変化がある場合は相談してください。
- 透明に近い色だと、健康だと思ってよいですか?
-
水をたくさん飲んだあとなら、一時的に薄くなることがあります。ただ、水をよく飲む・おしっこの量が多いといった様子が続くときは、腎臓やホルモンなどの病気が関わることもあるため、動物病院で検査について相談しましょう。
- 水を飲ませれば色は戻りますか?
-
水分不足が原因なら、飲めるようになったあとに色が戻ることがあります。ただし、強く飲ませようとするのは避け、新鮮な水を飲みやすい場所に置く程度にしてください。色が戻らない、ほかの症状がある場合は受診しましょう。
- 散歩中の外のおしっこは、どう確認すればいいですか?
-
地面の色や土の湿り気で見えにくいため、白いティッシュなどで受けると色が分かりやすくなります。無理に受け止めようとして愛犬が嫌がるときは、ペットシーツのある家のトイレで確認するほうがよいでしょう。
まとめ
- 濃い黄色は、水分不足で尿が濃くなっているときに多く、元気・食欲があれば様子見でよいことが多いとされています
- 赤・ピンク・茶色・オレンジ色、黒っぽい色は、早めに動物病院へ連絡しましょう
- 色の変化が続く、水を飲む量・おしっこの量や回数が変わった場合は、検査の相談をおすすめします
- おしっこがまったく出ない、強くいきむときは、夜間や休日でも急いで動物病院へ
- 色の写真、飲水量、様子の記録が、受診のときの助けになります
📚 参考にした情報
- MSD獣医マニュアル(飼い主向け)|Noninfectious Diseases of the Urinary System in Dogs
尿道閉塞は緊急で直ちに獣医師の治療が必要なこと、血尿が結石や尿道閉塞などでみられること、多飲多尿が慢性腎臓病の早い段階の症状として現れることが書かれている。 - MSD獣医マニュアル(飼い主向け)|Detecting Disorders of the Kidneys and Urinary Tract in Dogs
問診で飲水量・排尿の回数と量・尿の見た目を確認すること、尿検査で比重・色・血液などを調べること、家で採った尿は新鮮さが大事で冷蔵し採取時間を伝えることが書かれている。 - VCA Animal Hospitals|Cystitis in Dogs
血尿・いきみ・頻尿が膀胱炎のサインであり、これらがそろうときは受診が必要なこと、結石が尿道を詰まらせると命に関わる可能性があることが書かれている。 - PetMD|What Your Pet's Urine Says About Their Health
透明〜淡い色は水分が足りている場合も腎臓が尿を濃縮できていない場合もあること、黄色〜濃い色は濃縮を示すことが多いが決めつけられないこと、赤・茶・オレンジは血液の可能性や薬による着色もあること、24時間排尿がなければ緊急とされることが書かれている。
※上記の公的・専門機関の情報をもとに、当サイトの言葉でまとめています。内容は獣医師の診察・診断の代わりにはなりません。
この記事の執筆者
ルーク隊長(犬のまとめ 運営者)
子どもの頃から20年以上、犬との暮らしを続けている犬好き。身内にペットトリマー・ドッグトレーナーがおり、日常的に多くの犬と接する環境にある。獣医師ではありません。くわしくは編集方針をご覧ください。



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