カレーのいい匂いに、愛犬が足元から離れなくなる。「ルーのかかっていないご飯だけなら…」「少しだけなら…」と迷う方もいると思います。結論から言うと、犬にカレー(カレーライス、ルー、レトルト、カレー味のスナックなど)は与えない(×)のが基本です。カレーのベースによく使われる玉ねぎは、加熱しても中毒の原因が残ります。さらに香辛料、塩分、油脂も多く、犬の体に向かない食べ物だからです。
- 犬にカレーは与えないのが基本で、玉ねぎは加熱しても毒性が残ります。
- 犬にカレーを避ける理由は、玉ねぎのほか香辛料・塩分・油脂が多いことです。
- 犬にはルーやレトルト、カレー味のスナックも同様に与えないでください。
- 柴犬や秋田犬などの日本犬は、ネギ類に特に敏感とされています。
- 愛犬が玉ねぎ入りのカレーを食べたら、ひとなめでも動物病院へ電話相談しましょう。



忙しいときは、目次と「まとめ」だけ読んでもだいじょうぶだよ。


この記事は獣医師ではない犬好きの運営者が、ASPCA(アメリカ動物虐待防止協会)、Pet Poison Helpline、獣医師が執筆・監修しているPETOKOTOとわんちゃんホンポの記事、環境省のガイドラインなどを読み比べてまとめたものです。食べてしまったときの判断は、動物病院に任せてください。
カレーの可否と早見表
| 食べ物 | 可否 | 主な理由 |
|---|---|---|
| カレーライス・カレーうどん・カレーパン | ×(絶対NG) | 玉ねぎ、香辛料、塩分、油脂 |
| カレールー・レトルトカレー・カレー粉 | × | 塩分・油脂・香辛料が濃縮されている |
| ハヤシライス・シチュー(人用) | × | 玉ねぎを使うことが多い |
| カレー味のせんべい・スナック | × | 塩分、香辛料、原材料に玉ねぎ粉末のことも |
| カレー粉を使っていない、ゆでただけのじゃがいも・にんじん(取り分け) | △ | 味付け前に取り分ける。詳しくは各食材の記事を |
| 犬用のカレー風フード | △ | 原材料と給与量を確認する |
ほかの食べ物の可否は犬が食べていいもの・ダメなもの早見表も見てください。
⚠️ なぜカレーは犬にNGなのか
理由1:玉ねぎ(ネギ類)が中毒を起こす
カレーには、玉ねぎやにんにくがたっぷり使われています。獣医師が執筆するPETOKOTOのカレーの記事は、玉ねぎを大量に食べると赤血球が壊れて重い貧血を起こすことがあり、最悪の場合は死に至ると説明しています。
ASPCAも、玉ねぎ、にんにく、チャイブはネギ類(アリウム)で、消化管の刺激と赤血球へのダメージによる貧血を起こすとしています。
Pet Poison Helplineは、ネギ類はすべて犬に有毒で、秋田犬や柴犬など日本犬は特に敏感だとされていると書いています。
わんちゃんホンポのネギ類の記事(獣医師監修)によると、ネギ類の有害成分は加熱や乾燥、粉末にしても分解されません。
ネギを使った人用の料理は汁も危険で、乾燥フレークや粉末スープなどの加工食品は成分が濃縮されているため、少量でも中毒のおそれがあります。
食べて6〜24時間ほどで嘔吐や下痢などの初期症状が出るのが一般的で、重症では1〜5日後に貧血の兆候が出ることもあるとされています。「具の玉ねぎを避ければいい」とは言えず、玉ねぎが溶け込んだカレーソースそのものが危険です。詳しくは犬の玉ねぎ中毒を見てください。
理由2:香辛料は胃腸を刺激する
PETOKOTOの記事は、カレーにはにんにくを含む多くのスパイスが使われ、香辛料は刺激物で、胃腸炎や内臓の障害を起こす可能性があり、下痢や嘔吐が見られることもあると述べています。
環境省の「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」も、犬が嫌いな食材として香辛料を挙げています。香辛料の危険性は犬に唐辛子・香辛料は絶対NGの記事でも詳しく解説しています。
グリーンカレーは青唐辛子を使うため不可で、ココナッツ自体は問題ないというのがPETOKOTOの説明です。
理由3:塩分と油脂が多い
PETOKOTOの記事は、カレーには犬の1日の摂取量を大幅に超える塩分が含まれる(具体的な数値はなし)とし、血圧が上がったり、塩分を排出する腎臓に負担がかかるおそれがあると説明しています。
環境省も、犬が1日に摂る食塩の量は人間の3分の1程度でよいとされ、人の食事を与えると塩分が過剰になって心臓や腎臓に負担をかけると説明しています。
ASPCAも、塩分の多い食べ物は、のどの渇き、多尿、嘔吐、下痢、震え、けいれんなどの原因になりうるとしています。さらに、ルーには油脂が多く、脂質の多い食事は膵炎の心配があります(犬の塩分の摂りすぎ)。
カレー風味のものやよく似た料理は?
- カレーせんべい・カレー味のスナック:PETOKOTOは、塩分が多く、主成分の米が穀物アレルギーの犬では症状の原因になるおそれがあるとしています。
- ハヤシライス:玉ねぎを使う上、トマトに含まれるトマチンにも触れられています。
- カレーうどん・カレーパン:カレーソースを含むため、ご飯と同じ理由でNGです(麺そのものの扱いは犬にうどん・そうめん・パスタは食べていい?)。
- 福神漬け・らっきょう:らっきょうはネギ類で、わんちゃんホンポも中毒を起こす食材に挙げています。福神漬けは塩分と糖分が多い漬物です。
- カレールーを洗ったあとの皿:ソースが残っています。舐めさせないようにします。
PETOKOTOの記事は、カレーを与えたい場合は犬用のカレーを選ぶよう勧めています。
犬用に作られた商品でも、おやつやトッピングの量は、1日に必要なカロリーの10〜20%以内(10%は獣医師執筆メディア、20%は環境省の例)が上限の考え方です。原材料と給与量の表示を確認してください。
⚠️ 注意が必要な犬・ケース


- 柴犬・秋田犬など日本犬の血を引く犬:Pet Poison Helplineは、ネギ類に特に敏感とされると述べています。
- 小型犬・子犬:体重が軽いぶん、少量でも体重あたりの量が多くなります。
- 腎臓・心臓に持病がある犬、シニア犬:塩分の影響を受けやすいため、少量でも与えません。
- 膵炎の経験がある犬、脂質制限が必要な犬:ルーの油脂は特に避けます。
- 食物アレルギーが心配な犬:小麦、乳、肉など、カレールーの原材料に反応する場合があります。
🍖 食べてしまったときの目安


ひとなめ程度であれば、すぐに重い症状が出る可能性は高くないと考えられますが、玉ねぎが使われている以上、食べた量にかかわらず、動物病院に電話で相談するのが安心です。
PETOKOTOの記事も、多量に食べた場合は様子を観察し、少しでも気になることがあれば、すぐ動物病院に連れて行くよう勧めています。
わんちゃんホンポも、食べた可能性があれば、症状がなくても直ちに連絡するのが推奨されているとしています。次のような様子があるときは、特に急いで連絡しましょう。
- 嘔吐や下痢が続く、食欲がない、よだれが多い
- 歯ぐきや舌が白っぽい、呼吸が速い、動悸が激しい、ぐったりしている
- 赤茶色〜濃い茶色のおしっこが出た
- 水をやたらほしがる、震える、ふらつく
わんちゃんホンポは、自宅で塩やオイルを使って吐かせることは危険なので行わないよう警告しています。相談の際は、食べたカレーの種類、量、時間、犬の体重、原材料の表示を伝えましょう。ルーの箱や袋は、写真を撮っておくと役立ちます。
よくある質問


- ルーのかかっていないご飯の部分だけならいいですか?
-
ソースが染みている部分は避けてください。ごはん自体は、味付けなしの炊いたご飯であれば少量を与えられますが(犬にご飯は食べていい?)、カレーのかかった皿からの取り分けは、ソースが混ざりやすく、おすすめできません。
- カレーの具のじゃがいもやにんじんを取り分けてもいいですか?
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カレーとして煮込んだあとの具は、玉ねぎのエキスと塩分、油分が染みています。与えたい場合は、カレールーを入れる前に、味付けしていない具を取り分けておくのが現実的です。
- 犬用のスパイスやターメリックは?
-
サプリメントや健康目的のスパイスは、効果を期待して与えるものではありません。与える前に獣医師へ相談してください。
まとめ
- 人用のカレーは犬に与えない(×)。玉ねぎは加熱しても毒性が残り、香辛料・塩分・油脂も多い。
- ルーやレトルト、カレー味のスナックも同様に避ける。らっきょうなどネギ類にも注意。
- 柴犬や秋田犬などの日本犬はネギ類に特に敏感とされている。
- ひとなめでも玉ねぎ入りなら動物病院へ電話相談。症状は食後6〜24時間ほどで出始めることが多い。
- 自宅で塩やオイルを使って吐かせない。
- 取り分けは、カレールーを入れる前の味付けなしの具材で。
この記事の執筆者
ルーク隊長(犬のまとめ 運営者)
子どもの頃から20年以上、犬との暮らしを続けている犬好き。身内にペットトリマー・ドッグトレーナーがおり、日常的に多くの犬と接する環境にある。



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