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多頭飼いのごはん・おもちゃの取り合い|犬同士の資源争いを防ぐ工夫

多頭飼いのごはん・おもちゃの取り合い

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結論

多頭飼いを始めたら、ごはんの時間になるとピリピリする。おもちゃを持っているほうが唸る。ガムやおやつを巡って睨み合う。こうした「取り合い」は、多頭飼いで悩みが出やすい場面のひとつです。

この記事の結論
  • 多頭飼いの犬は、食べ物・おもちゃ・寝床・飼い主を取り合うことがあります。
  • 犬のごはんは器を分け、量と時間を決め、食事中は近づけないようにします。
  • おもちゃは同じものを複数用意し、ガムなど特別なものは別々に与えます。
  • 犬が守る行動を見せても、叱らずに環境を整えて対応します。
  • 犬の噛みつきがある、大人になって急に始まった、改善しないときは専門家に相談します。
ルーク隊長

忙しいときは、目次と「まとめ」だけ読んでもだいじょうぶだよ。

ドッグフードを選ぶルーク隊長のイラスト

犬は、食べ物やおもちゃ、寝床など、自分にとって価値のあるものを守ろうとする性質をもっています。多頭飼いではこの「守りたい気持ち」が頭数ぶんぶつかりやすくなります。

この記事では、ごはん・おもちゃ・寝床・飼い主の取り合いが起きる理由と、起きにくくする環境づくりを、AKC(アメリカン・ケネル・クラブ)やヒルズ、獣医行動学の専門家の解説などをもとにまとめます。

目次

💡 犬が「取られたくない」と感じる理由

食べ物やおもちゃなどを守る行動は、「資源防衛(リソースガーディング)」と呼ばれます。AKCの記事では、守る対象として食べ物、おもちゃ、ベッド、巣のような場所、特定の人などが挙げられています。

近づいてくる相手が本当に取ろうとしているかどうかに関係なく、犬は反応することがあるとも説明されています。また、特定の犬種だけの問題ではなく、どんな犬にも起こりうるとされています。

多頭飼いでは、ものがたくさん出回っているのに、本当に欲しいものは限られています。

動物行動を専門とする獣医師のウェイラニ・スン氏は、「Psychology Today」のコラムの中で、2頭目を迎えた家庭で起こりうる状況のひとつとして、ベッドやおもちゃ、おやつをめぐる争いを挙げ、対策として「同じものを2つ用意する」「食事の場所を分ける」「見守る」ことを勧めています。

ケンカがはじまると、犬だけでなく、止めに入った人もケガをするおそれがあるためです。

🍖 ごはんの取り合いを防ぐ基本のルール

AKCとヒルズ(ペットフードメーカー)の解説には、共通する点がいくつもありました。

  1. 器は犬ごとに分け、量を決めて与える:器を共有しない。ヒルズの記事では、1頭が2頭分を食べると食べすぎになったり、小さな犬には大きすぎるフードが喉に詰まるおそれがあったりすると注意しています。
  2. 食事の時間を決め、出しっぱなしにしない:AKCは、決まった時間に与えると、見守りやすく、マナーも教えやすいとしています(獣医師から別の指示がある場合を除く)。
  3. 食事中は互いに近づけない:AKCは、食べているときに犬同士が近づかないようにし、残したごはんは他の犬に食べさせず、器ごと片付けるようすすめています。
  4. 場所を離す、仕切る:別の部屋、ドアを閉める、ベビーゲートやサークル、クレートの中で食べさせる方法があります。同じ部屋で食べる場合も、器の位置を離して、間に仕切りを置くとよいとされています。
  5. 過去に守る行動がある犬は、物理的に近づけない:AKCは、過去に食事のトラブルがあった犬や、素性がよくわからない犬同士は、食事中に接触できない状態にするようすすめています。

食べるスピードが違う場合

食べるのが遅い犬のごはんを、早い犬が横取りしてしまうことがあります。ヒルズの記事では、遅い犬を別の場所で少量ずつ回数を増やして食べさせる方法、早い犬を先に散歩へ連れ出して遅い犬が落ち着いて食べ終えられるようにする方法、早食い対策の器を使う方法が紹介されています。

フードの種類が違う場合

子犬用、シニア用、体調に合わせた食事など、犬によってごはんが違うことも多いと思います。ヒルズの記事は、特別な栄養設計の食事をしている犬が、他の犬に食べられてしまうと必要なものが摂れなくなるおそれがあると指摘しています。

また、獣医師の片川優子氏は、現代ビジネスの記事で、子犬用フードは高カロリーなので、シニア犬が食べすぎると体調を崩すおそれがあるため、ケージの中や別室で与えるよう勧めています。

食事の内容や量に不安があれば、かかりつけの獣医師に相談してください。

おもちゃ・ガムの取り合いを減らす

おもちゃで遊ぶルーク隊長のイラスト
  • 同じものを複数用意する:スン氏も「同じものを2つ」を勧めています。色や形が違うと「あっちが欲しい」となりやすいので、同じ種類・同じサイズが無難です。
  • ガムや骨など「特別なもの」は別々の場所で:食べ物に近いチューイング系のおもちゃは、取り合いが起きやすい場面です。1頭ずつ別の部屋やクレートで与え、食べ終わったら片付けます。
  • 見守れないときは片付ける:飼い主が目を離すときは、おもちゃをしまっておくのが安全です。
  • 1つのボールを2頭で追いかける遊びは様子を見る:興奮して奪い合いになることがあります。ボールを2個以上用意する、1頭ずつ交代で遊ぶなどの工夫をしましょう。
  • 犬ごとの「自分だけの時間」を作る:お気に入りのおもちゃで、1頭ずつ飼い主と遊ぶ時間を設けると、特別感が増して、ほかの犬との競い合いが和らぎやすくなります。

寝床・ソファ・飼い主の取り合い

ベッドで眠るルーク隊長のイラスト

ごはんやおもちゃだけでなく、お気に入りの寝場所や、飼い主のそばの場所も取り合いの対象になります。

  • ベッドやクレートは、犬の数と同じか、それ以上の数を用意する
  • ソファや飼い主のひざなど、取り合いになりやすい場所は、ルールを決める(例:ひざには1頭ずつ順番に)
  • 飼い主が撫でるときは、片方の犬を撫でてもう片方が割り込んできても、慌てず順番に声をかける

先住犬が新入り犬に居場所を奪われたと感じているときは、先住犬のストレスサインに当てはまる様子がないかも確認してみましょう。

「守る行動」が出たときの対応と相談の目安

食べても大丈夫なごはんとルーク隊長のイラスト

見逃したくないサイン

AKCの記事では、守る行動のサインとして、体をこわばらせる、じっと見つめる、白目が見える、唇をめくる、低く唸る、歯をむく、場合によっては飛びかかる・噛むといった様子が紹介されています。多頭飼いでは、年上の犬が器のそばで若い犬を威嚇していても「いつものこと」と見過ごされがちですが、先住犬だけでなく、威嚇されている犬のストレスにもなっている可能性があります。

やってはいけないこと

⚠️ ここをチェック
  • 叱る、たたく、怒鳴る:AKCは、罰は守る行動をかえって悪化させるおそれがあると述べています。「飼い主のほうが偉いと示す」ような対応も勧められていません。
  • 食事中に手を入れて取り上げる:犬との関係が悪くなり、噛まれる危険もあります。食事中のかまい方についてはなぜ「食事中の犬を構う」はNG?も参考にしてください。
  • 唸りだけを止めさせる:警告がなくなると、いきなり噛む危険が高まります。唸りの考え方は犬が唸る理由と正しいやめさせ方で説明しています。

専門家に相談したいとき

  • 噛みつきやケガ、本気のケンカが起きている(特に、小さな子どもがいる家庭)
  • 大人になってから急に守る行動が始まった(AKCは、まず獣医師に相談するよう述べています。体調の問題が隠れている可能性があるためです)
  • 環境を整えても改善しない

AKCでは、トレーナーを選ぶときは、ごほうびを使う方法を用い、食事の時間帯も観察して個別の計画を立ててくれる人を選ぶようすすめています。ケンカが起きてしまった場合の対処は、犬の多頭飼いで喧嘩が起きる原因と対処法もご覧ください。

よくある質問

同じ部屋でそれぞれの器を離して置くだけでも大丈夫ですか?

問題が起きていなければ、器を離して、飼い主が見守る形で大丈夫なことも多いです。ただし、片方がもう片方の器を気にして見に行く、固まって睨むといった様子があれば、部屋やサークルを分けましょう。

先住犬が、新入り犬にごはんを譲ってしまいます。放っておいていい?

おっとりした犬が我慢をしてしまうこともあります。我慢が続くと先住犬の食事量が減ったり、ストレスになったりしますので、食事は別々の場所に分けて、それぞれが落ち着いて食べ終えられるようにしてあげましょう。

おやつの時間はどうしたらいいですか?

おやつも食べ物なので、ごはんと同じ考え方で、離れた場所で1頭ずつ与えるのが安心です。2頭のおやつを同時に渡さず、1頭ずつ順番に与えてもかまいません。

まとめ

この記事のポイント
  • 食べ物・おもちゃ・寝床・飼い主は、犬が守りたくなる「資源」
  • ごはんは器を分け、量と時間を決め、食事中は近づけない。別室やゲート、クレートも活用する
  • おもちゃは同じものを複数用意し、特別なものは別々に与える。見守れないときは片付ける
  • 守る行動のサインに早く気づき、叱らずに環境を整える
  • 噛みつきがある、大人になって急に始まった、改善しないときは、獣医師やトレーナーに相談する

この記事は一般的な情報をまとめたもので、個々の犬の診断や治療に代わるものではありません。

この記事の執筆者
ルーク隊長(犬のまとめ 運営者)
子どもの頃から20年以上、犬との暮らしを続けている犬好き。身内にペットトリマー・ドッグトレーナーがおり、日常的に多くの犬と接する環境にある。

おいしそうなルーク隊長

🐾 おいしく食べて、元気いっぱいに!

愛犬のごはん選びの参考になったらうれしいな。

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