


迷ったら、最後のまとめを見てね。ポイントをまとめてあるよ。
- 食物アレルギーもアトピー性皮膚炎も、犬種により報告の多さに傾向があります
- どの犬種・雑種でもアレルギーは起こり得るので、一覧にない犬種も油断できません
- かゆみなどの症状が2週間以上続くときは、早めに動物病院へ相談します
食物アレルギーが出やすいとされる犬種
要点|ダックスフンドなどで報告が比較的多いとされますが傾向にすぎず、見極めには獣医師による検査が必要です。


食物アレルギーは、犬種による差がはっきりしているわけではなく、どの犬でも起こり得るとされています。専門書(MSDマニュアル)では、ラブラドール・レトリーバー、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア、コッカー・スパニエルなどが例として挙げられています。
ただし、犬種の差が明確とは言えず、雑種を含めどの犬でも食物アレルギーは起こり得ます。実際に食物アレルギーかどうかを見極めるには自己判断せず、除去食試験など獣医師による検査が必要です。
詳しい検査の流れは犬の食物アレルギー検査方法で解説しています。
皮膚アレルギー(アトピー性皮膚炎)が出やすいとされる犬種
要点|フレンチブルドッグや柴犬などで報告があり、発症のピークは生後1〜3歳ごろとされています。


花粉やハウスダストなど環境中の物質に反応するアトピー性皮膚炎については、フレンチブルドッグ、柴犬、ゴールデン・レトリバー、ラブラドール・レトリバー、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア、パグ、シーズー、ボクサーなどで発症しやすい傾向が報告されています。
アトピー性皮膚炎は、犬によくみられる皮膚の病気のひとつです。発症は生後6か月〜3歳ごろが多いとされ、若い時期から皮膚の様子に注意しておくとよいでしょう。
💡 なぜ犬種によって差が出るのか
要点|遺伝的な免疫の体質が関係すると考えられますが、環境や食事も影響し、犬種だけで言い切れません。


アレルギーの出やすさには遺伝的な免疫の体質が関係していると考えられています。特定の犬種で報告が多いのは、その犬種がもともと持っている免疫システムの働き方に共通した傾向があるためとされます。
ただし遺伝だけでなく、生活環境や食事内容など後天的な要因も発症に影響するため、「この犬種だから絶対になる」「この犬種だから大丈夫」と単純に言い切れるものではありません。
たとえばロイヤルカナン BHN フレンチブルドッグ(成犬〜高齢犬用)皮膚ケアやロイヤルカナン BHN パグ(成犬〜高齢犬用)皮膚ケアのように、皮膚に配慮した犬種別フードが用意されているのも、こうした傾向が広く知られているためです。
⚖️ 犬のアレルギーは4種類|犬種より先に知りたい原因の違い
要点|アトピー・食物・ノミ・接触で原因が違い、犬種の傾向があるとされるのは主にアトピー性皮膚炎です。
「アレルギー」とひとくちに言っても、原因によって症状の出方や対策が変わります。ロイヤルカナン(日本)の解説では、犬の皮膚アレルギーを次のように整理しています。
| 種類 | 原因 | 出やすい症状・場所の目安 |
|---|---|---|
| アトピー性皮膚炎 | 遺伝的な素因があり、ダニ・花粉・カビなど環境中の物質に反応 | 顔、足先、わきの下、お腹、耳のまわりのかゆみ・赤み |
| 食物アレルギー | 牛肉・乳製品・鶏肉・小麦のグルテンなど、食事のたんぱく質に反応 | 皮膚のかゆみに加え、下痢や嘔吐など消化器の症状を伴うこともある |
| ノミアレルギー | ノミの唾液に反応 | 背中から腰にかけてのかゆみや脱毛 |
| 接触アレルギー | 草、シャンプー、金属など触れたものに反応 | 触れた部分に赤い発疹が出ることがある |
犬種の傾向があるとされるのは、主にアトピー性皮膚炎です。
食物アレルギーについては、VCA Animal Hospitalsやロイヤルカナンの解説でも特定の犬種名は挙げられておらず、「どんな犬でも起こりうる」と説明されています。
前半の食物アレルギーの犬種は「報告が比較的多い」という程度に受け止め、迷ったら年齢や症状から獣医師に相談するのが安心です。
出典によって「出やすい犬種」の名前が違う理由
犬種の名前が資料ごとに少しずつ違うのは、調査した国や動物病院、集計の方法が異なるためです。
たとえばカナダのVCA Animal Hospitalsは、アトピー性皮膚炎になりやすい犬種として、ボクサー、イングリッシュ・ブルドッグ、コッカー・スパニエル、フレンチ・ブルドッグ、フォックス・テリア、ジャーマン・シェパード、ゴールデン・レトリバー、アイリッシュ・セター、ラブラドール・レトリバー、プードル、シャー・ペイ、ビズラ、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアなどを挙げています。
日本のロイヤルカナンの解説では、柴犬とシーズーの名前が出ています。
どの一覧にも載っていない犬種や雑種でも、アレルギーにならないわけではありません。「自分の犬種が一覧にない=安心」とは考えず、かゆみのサインを見逃さないことが大切です。
発症しやすい年齢と、かゆみが出やすい場所のチェック
要点|足先をなめる、わきの下をかくなどの様子があればアレルギーを含む皮膚トラブルの可能性があります。
アトピー性皮膚炎は若い時期に始まることが多く、MSDマニュアルでは生後6か月〜3歳ごろ、ロイヤルカナンの解説では1〜3歳ごろ、VCA Animal Hospitalsでは2〜6歳ごろと、資料によって幅があります。「成犬になってから急にかゆがり始めた」ということもあるため、年齢だけで判断はできません。
次のような様子が見られたら、アレルギーを含む皮膚トラブルの可能性があります。
- 足先をしつこくなめる、噛む(なめた毛が茶色っぽく変色することがある)
- わきの下や内ももをかく、お腹が赤い
- 顔を床や家具にこすりつける、目や口のまわりが赤い
- 耳をかく、頭を振る、耳が赤くなったりにおったりする
- フケが増えた、皮膚がべたつく、独特のにおいがする
皮膚の赤みや強いかゆみの見方は犬が体を掻く・皮膚が赤いときの見方、耳のにおいや耳垢が気になるときは犬の耳が臭い・耳垢が多いときの見方も参考にしてください。
かゆがり続けると傷や細菌・酵母の増えすぎで耳や皮膚の炎症が重なりやすく、かゆみが悪化することがあります。症状が2週間以上続く、赤みやただれが広がる、といったときは早めに動物病院へ。
🏥 動物病院ではどう調べる?診断までの流れと準備しておくこと
要点|見た目や犬種では決められず、皮膚の検査や除去食試験などを組み合わせて調べ、受診前のメモが役立ちます。
アレルギーかどうかは、見た目や犬種だけでは決められません。VCA Animal Hospitalsは、アトピーは「他の原因を除いていって診断する病気」で、これ一つで決まる検査はないと説明しています。一般的には、次のような流れで調べていきます。
- 皮膚・耳の検査:ノミなどの寄生虫、細菌や酵母の増えすぎ、その他の皮膚病がないかを確認する
- 除去食試験:獣医師が指定した食事だけを、8〜12週間ほど与えて経過を見る。この間は他のおやつや食べ物を与えないのが基本
- アレルギー検査:必要に応じて、血液検査や皮内検査で原因を探る場合がある
除去食試験は、食物アレルギーとアトピーを区別するために重要ですが、おやつやフレーバー付きのサプリを少し与えただけで結果が分からなくなることもあります。くわしい違いは犬の食物アレルギー検査方法とは?除去食試験と血液検査の違いで解説しています。
受診の前に、次のメモがあると診察がスムーズです。
- かゆがり始めた時期、季節による変化(春・秋だけ強いなど)
- フードやおやつ、サプリの名前と、変えた日付
- かゆがる場所(スマートフォンの写真や動画が役立つ)
- 散歩コースや家の環境の変化(掃除、新しい寝具、芝生など)
🔧 アレルギー体質の犬と暮らす上でのポイント
要点|皮膚の変化を定期的にチェックし、フードの切り替えは自己判断で進めず獣医師に相談しながら行います。


アレルギーが出やすいとされる犬種を飼っている場合でも、過度に心配しすぎる必要はありません。日頃から次のような点に気をつけておくと、早期発見・早期対応につながります。
- 体をよくかく、舐める、皮膚が赤い・脱毛しているなどの変化がないか定期的にチェックする
- フードを変えた直後に症状が出た場合は、その前後の食事内容をメモしておく
- 症状が2週間以上続く、悪化している場合は自己判断で様子を見続けず動物病院を受診する
食事面のケアとして、アレルギーリスクを軽減する獣医師監修のペットフード【ブラバンソンヌ】![]()
![]()
また、特定の肉類に反応が出やすい体質の子には、食べ慣れていないたんぱく源を使ったフードに切り替えるという選択肢もあります。たとえばこだわりを食卓へ 鹿肉ドッグフード【きょうもごちそう】![]()
![]()
よくある質問
- 雑種や、一覧にない犬種でもアレルギーになりますか?
-
なります。アレルギーは犬種に関係なく起こりえます。一覧は「報告が比較的多い傾向」を示すもので、遺伝のほか、食事や住環境の影響もあります。かゆみや皮膚の赤みが続くときは、犬種にかかわらず動物病院に相談しましょう。
- 食物アレルギーとアトピー性皮膚炎は、症状だけで見分けられますか?
-
症状がよく似ていて、見た目だけで見分けるのは難しいとされています。ロイヤルカナンの解説でも、食物アレルギーとの区別には除去食が必要としています。自己判断でフードを何種類も試すと、原因が分かりにくくなることがあるため、獣医師と相談して進めましょう。
- アレルギーの治療費はどのくらいかかりますか?
-
犬の状態と治療内容で大きく変わります。価格.comの保険ガイドは、アレルギー性皮膚炎の治療費を、1回あたり約1万円、年間平均で約3万円台(年2回の通院)と紹介していますが、あくまで目安です。検査や食事療法、継続通院が必要な場合は、さらに増えることがあります。
まとめ
フレンチブルドッグや柴犬、パグなど、食物アレルギー・皮膚アレルギーの報告が比較的多いとされる犬種はありますが、遺伝だけでなく環境要因も関わるため、どの犬種でも油断はできません。日頃から皮膚や体調の変化に気を配り、気になる症状が続く場合は早めに動物病院で相談することが、愛犬の負担を減らす一番の近道です。
本記事には広告・プロモーションが含まれています。
この記事の執筆者
ルーク隊長(犬のまとめ 運営者)
子どもの頃から20年以上、犬との暮らしを続けている犬好き。身内にペットトリマー・ドッグトレーナーがおり、日常的に多くの犬と接する環境にある。
📚 参考にした情報
- Merck Veterinary Manual|Allergies in Dogs (Dog Owners)
アトピーの好発犬種(ゴールデン、ラブラドール、ボクサー、シーズー、ウエスト・ハイランド等)と発症は6か月〜3歳が多いこと、食物アレルギーはラブラドール・ウエスティ・コッカーでリスク増とされること、除去食での診断の裏づけ。 - Merck Veterinary Manual|Cutaneous Food Allergy in Animals
食物アレルギーの犬種傾向は地域の飼育頭数に左右され、欧米ではジャーマン・シェパード、ラブラドール、フレンチ・ブルドッグ、ウエスティが多いこと、除去食の期間と再投与による確認が必要であることの裏づけ。 - VCA Animal Hospitals|Atopy in Dogs
アトピーの好発犬種(フレンチ・ブルドッグ、ボクサー、コッカー等)、発症は主に2〜6歳、除外診断であり単独で決まる検査はないという記事の主張の裏づけ。 - VCA Animal Hospitals|Food Allergies in Dogs
犬種の記載はなく、除去食試験は8〜12週間でその間おやつ等も与えないこと、症状は皮膚のかゆみと消化器症状であるという記事の記載の裏づけ。
※上記の公的・専門機関の情報をもとに、当サイトの言葉でまとめています。内容は獣医師の診察・診断の代わりにはなりません。



コメント