英語表記 Shiba
サイズ 小型犬
グループ 5G(原始的な犬・スピッツ)
原産国 日本
体高 オス体高:38~41cm
メス体高:35~38cm
体重 体重:8~10kg
体重:7~8kg
柴犬は日本犬で唯一の小型犬です。小さくてもバランスの取れた体格、三角形の目と耳、力強く保持した尾が特徴で、全体の印象は素朴です。性格は勇敢で大胆、自立心が強く自信に満ちています。飼い主に対しては一途であり、「忠犬」の代名詞とも言われています。飼い主以外の人に対してもむやみに媚びることはなく、「東洋的な犬」として海外でも人気を集めています。
柴犬の被毛の色は、赤、黒褐色、胡麻、黒胡麻、赤胡麻が認められています。これらの毛色はすべて「裏白」(顔の下側から胸、おなかが白い)でなければなりません。稀に白や虎毛が生まれることもあるようです。
被毛の質は、かたくて直毛の上毛とやわらかい下毛のダブルコートです。換毛期にはたくさんの毛が抜けることがあります。
柴犬の平均寿命は12~15歳とされており、オスとメスの間で寿命の差はほとんどありません。
若い犬に発症しやすい疾患
- アレルギー性皮膚炎: 5才までの若い犬に発症しやすい。皮膚炎に併発することが多い外耳炎も注意が必要です。
- 股関節形成不全: 体重が増加し始める生後約4カ月~1才の間に症状が出始めることが多い。股関節の形成が正常でなくなる問題です。
中高年犬に発症しやすい疾患
- 緑内障: 眼球の中の水分が排出できず、眼球が肥大して視神経を圧迫。激しい痛みや失明のおそれがあります。
- 認知症: 10才を過ぎたオスの柴に発症しやすい。認知機能の低下や行動の変化が見られます。
- 白内障: 7才以上の柴に発症しやすく、目の中の水晶体が白く濁ります。
- 歯周病: 犬全体の約80%がかかるといわれ、柴もかかりやすい。歯茎の炎症や歯の脱落が進行します。
- 膝蓋骨脱臼: 生後4か月を過ぎたころから発症する例が多い。膝の関節が正常な位置から外れやすくなります。
柴犬は猟犬としての歴史を持ち、そのため賢くて我慢強い性格をしています。飼い主と適度な距離感を保つため、独立心が強く、「ツンデレ犬」とも呼ばれることがあります。初対面の人に対しては警戒心を示すことがありますが、飼い主に対しては非常に忠実です。
古代からの起源
柴犬は「日本古来の犬」として知られていますが、実は世界でも非常に古い犬種の一つです。最近のDNA分析によると、柴犬はシャーペイやバセンジーに次いで狼に近い犬種であり、サルーキや秋田犬、チャウチャウよりも古い犬種です。日本では縄文時代の遺跡から、柴犬の直系祖先である縄文柴の骨が発見されています。柴犬は少なくとも紀元前400年頃、遠くは紀元前1万年頃から日本人のそばにいました。
自然発生と繁殖の歴史
柴犬は世界中で自然発生した純血犬の一つで、山岳地帯という限られたエリアで使役目的に応じた繁殖が続き、犬種として確立されました。おそらく現在の韓国や中国などから伝わった柴犬は、北へ広がる中で猟犬として人のそばで働き、地域ごとに個性を持つようになりました。古くから存在する主な系統として、山陰柴、美濃柴、信州柴がありますが、これは地域に限定されるものではありません。
明治時代以降の変遷
明治時代以降、日本にも洋犬が少しずつ輸入されるようになり、大正、昭和にはその数が増加しました。この中で日本犬の減少を憂慮した愛好家たちが昭和3年に日本犬保存会を設立し、日本犬6種の標準を定めました。しかし、昭和10年頃、戦争の影響で犬たちは毛皮用として軍に供出され、戦後には犬ジステンパーが大流行し、多くの柴犬が命を落としました。さらに、戦後の混乱と管理不足から、交雑種が増え、純粋な柴犬の数は激減しました。
現代の柴犬の復活と保存活動
そこで、残った純粋な柴犬を交配して復活させ、地域的な個性のばらつきを一つの標準にまとめる努力がされました。この結果、現代の柴犬は地域特性をほとんど失っています。一方で、縄文時代の個性を再現しようとする愛好家たちが天然記念物柴犬保存会を設立しました。この団体は、日本犬保存会やジャパンケネルクラブ(JKC)とは異なる標準を持ち、スリムな体形と個性的な顔立ちが特徴です。
海外での人気
近年、柴犬は海外でも高く評価され、特にアメリカでは専門のブリーダーが登場するほどの人気となっています。
しつけ
忠実な性格の柴犬は、一人の主人にだけ懐き、場合によっては家族にさえ心を開かなくなることがあります。子犬の頃からしつけを行い、多くの人と触れ合う時間を作ることで、信頼関係をしっかり築くことが重要です。ツンデレな性格のため、根気強く関わることが求められます。
毎日の散歩が大切!
柴犬は体力があり運動を好む犬種です。1日2回、各30分以上の散歩が推奨されます。犬によっては散歩にあまり興味を示さないこともあるので、それぞれの性格に合わせた運動を心掛けましょう。
シャンプー
定期的なシャンプーが必要です。ただし、過度なシャンプーは皮脂を落としてしまうため注意が必要です。
ブラッシング
柴犬は短毛ですが、抜け毛が多い犬種です。特に換毛期には普段よりも抜け毛の量が増えるため、毎日のブラッシングが必要になります。
歯磨き
歯磨きは毎日行うのが理想。歯磨きが苦手な場合は歯磨きガムやシートを検討しましょう。
適切なフードを選んで与えよう
犬の成長や健康に合わせて、総合栄養食を与えよう。適切なフードで元気に育ってね。
ペットショップで購入する場合だと、平均20万円〜が相場に
里親になる方法もあります。保健所や動物愛護センター、ボランティア団体などで里親募集が行われています。柴犬の里親は人気が高く、すぐに新しい飼い主が見つかることが多いため、定期的に情報を確認しましょう。
柴犬の子犬をブリーダーから購入することが一般的です。ブリーダーを選ぶ際には、犬舎を訪問できるかどうかや親犬と兄弟犬の健康情報について尋ねましょう。ワクチン接種の情報やアフターケアについても確認し、信頼性のあるブリーダーを選びましょう。
柴犬の子犬はペットショップで入手することもできますが、繁殖頭数が少ないため、店頭での販売はまれです。ペットショップで探す場合、店舗に問い合わせて子犬の入手可能性を確認しましょう。