しいたけ、えのき、しめじ。味噌汁や鍋、炒め物に欠かせないきのこ類は、台所で出番の多い食材です。犬にあげてもいいのか、おなかを壊さないか、「きのこ=毒」のイメージがあって不安、という方も多いと思います。結論は、スーパーで買った食用のきのこを、よく加熱し、味付けなしで細かく刻んで少量なら、与えられるとされています。ただし、野山で見つかる野生のきのこは絶対に食べさせない、というのが大切な線引きです。
- 犬に市販の食用きのこは、加熱して味付けなしで細かく刻んだ少量なら与えられるとされます。
- 犬に野生のきのこは絶対に与えず、口にしたら様子を見ずに動物病院へ。
- えのき・しめじは犬向けの出典が確認できず、少量から始めて不安なら獣医師に相談します。
- 犬にきのこ料理の油・バター・にんにく・玉ねぎは注意が必要です。
- 腎臓の病気の犬には、カリウムが多い干ししいたけは避けます。



迷ったら、最後のまとめを見てね。ポイントをまとめてあるよ。


この記事は、獣医行動診療科認定医が監修した日本語のワンクォール(カインズ)のしいたけの記事、米国の獣医師が監修したPetMD、犬の団体AKC(アメリカンケネルクラブ)の情報を読み比べて、犬好きの運営者がまとめたものです。
えのき・しめじを犬向けに直接扱った出典は、今回の調査では確認できませんでした。そのため、確かめられた範囲と、そうでない範囲を分けて書いています。
運営者は獣医師ではないため、持病のある犬や食事制限のある犬は、与える前に動物病院へ相談してください。
🍖 きのこは犬に食べさせていい?結論早見
| 種類 | 可否 | ポイント |
|---|---|---|
| しいたけ | △寄りの◯(加熱して少量) | 生は避ける。石づきは取り、細かく。食物繊維が多い |
| マッシュルーム・まいたけ | △寄りの◯(少量・加熱・刻む) | PetMDが、市販のものは一般に安全としている |
| えのき・しめじ | △(少量から、不安なら相談) | 犬向けに直接扱った出典を確認できなかった。PetMDはえのきには触れていない |
| 野生のきのこ | × | 見分けがつかない毒きのこがある。口にしたら動物病院へ |
| 味付けしたきのこ料理 | × | 油、バター、塩、しょうゆ、にんにく、玉ねぎなど |
きのこは、犬にとって必須の食べ物ではありません。PetMDも、きのこにはブルーベリーやブロッコリー、さやいんげんといった野菜に比べて栄養面での大きな利点はない、と書いています。
主食の総合栄養食を基本に、変化をつけたいときの少量のトッピング、と考えるのが安全です。
市販の食用きのこは犬に大丈夫? 出典を読み比べる
PetMD(獣医師のサンドラ・ミッチェル氏が監修)は、スーパーなどで売っている食用のきのこは一般に毒性がないとして、マッシュルーム(ホワイト、クレミニ)、ポルトベロ、しいたけ、ポルチーニ、まいたけを挙げています。
えのきについては触れていないため、与える前に獣医師へ相談するよう書かれています。AKCの記事も、大手スーパーで売られているポルトベロなどは「一般に犬が食べても安全」としています。ただし、AKCは「犬にきのこは必要ない。にんじんやりんごのほうが安全なおやつ」とも書いています。
日本語の出典では、ワンクォールの記事(獣医行動診療科認定医・フリッツ吉川綾さん監修)が、しいたけについて「犬が食べても問題ないとされるが、食物繊維が多く消化不良の可能性があるため、与え方と量に注意が必要」としています。
独特の食感やにおいを嫌う犬もいるので、無理に与えない、とも書かれています。この記事ではえのき、しめじ、まいたけ、エリンギには言及されていませんでした。
つまり、しいたけは日本語の出典もあり、「加熱して少量」の考え方が共通しています。えのき・しめじは、同じ食用きのこなので似た扱いになると考えられますが、直接確認できた出典はなく、ここは「少量から、様子を見て、不安なら獣医師に」とするのが誠実だと考えています。
🍖 下ごしらえと与え方|しいたけを例に


生は避けて、加熱する
ワンクォールの記事は、加熱していない生のしいたけは消化しにくいため、与えないよう勧めています。茹でる、蒸す、焼くなどでよく火を通し、細かく刻みます。きのこは調味料や油を吸いやすい食材です。
ワンクォールの記事も、調味料は基本的に使わず、油も少量にするよう書いています。PetMDは、塩・油・バターを避け、きのこ料理によく使われるにんにくや玉ねぎは犬に有毒なので絶対に加えないよう注意しています。
石づきを取る
石づきは硬いため、必ず取り除きます(ワンクォール)。丸い傘の部分が与えやすく、軸は細かく切ると食べやすいとされています。えのきのような細長いきのこは、長いままだと丸飲みして詰まらせるおそれがあるため、短く細かく刻んでください(運営者の考えです)。
干ししいたけ・戻し汁・出汁
- 干ししいたけ:戻さずに与えると、口の中や食道を傷つけるおそれがあります。水で柔らかく戻すか、細かく砕いてから使います(ワンクォール)。
- 戻し汁・出汁:しいたけのうま味成分(核酸)は犬が好むとされ、フードをふやかす用途にも使えると紹介されています。一方で、干ししいたけや戻し汁にはカリウムが多く含まれるため、与えてよいか動物病院に相談するよう書かれています。腎臓病がある場合は与えない方がよいとされています。
量の考え方
ワンクォールの記事は、しいたけに決められた量はないとして、主食へのトッピング程度の少量とし、初めはごく少量から与えるよう勧めています。PetMDは、きのこを含むおやつは1日の食事の10%を超えないよう書いています。
この記事ではグラム数は断定しません。フードの量そのものの見方は犬のフードの量はどれくらい?パッケージ表示の見方と調整のコツも参考にしてください。
🏃 野生のきのこは絶対にだめ|散歩中の誤食に注意


ここが、きのこに関する最も大切な注意点です。
AKCは、野生のきのこのうち毒を持つものは一部ですが、その毒は命に関わることがあり、毒のあるものとないものは見分けるのがとても難しいため、獣医師は野生のきのこをすべて有毒の可能性があるものとして扱うよう勧めていると書いています。
経験のある採集者でも間違えることがあるため、飼い主が見た目で判断するのは避けてください。AKCは、毒のあるきのこのなかには魚のようなにおいがして犬を引きつけるものがあるとも述べています。
PetMDも、野生のきのこには犬に有毒なものが多いと書いています。
症状の例として、PetMDとAKCは、嘔吐、下痢、よだれ、ふらつき、元気消失、腹痛、けいれん、黄疸などを挙げています。種類によっては、いったん良くなったように見えてから、肝臓や腎臓に重い障害が出るものもあるとされます。食べた直後は元気に見えても、安心はできません。
- 散歩中や庭で、犬が地面のきのこを口にしたら、すぐに口から離します。
- 種類を自分で調べたり、様子を見たりせず、動物病院に連絡します。
- AKCは、可能なら、きのこの一部を湿らせたペーパータオルで包んで紙袋に入れ、持っていくと診断の助けになると案内しています。写真を撮っておくのも役立ちます。
- 庭やよく通る散歩道にきのこが生える場所があれば、犬を近づけない対策をします。
🍖 きのこに注意が必要な犬・食べすぎたとき


注意したい犬
- 腎臓病のある犬:しいたけ、特に干ししいたけや戻し汁はカリウムが多いため、事前に相談を(ワンクォール)。
- 子犬・シニア犬・持病のある犬:ワンクォールの記事では、与えない、または少量からとされています。
- 体調が悪いとき:食物繊維が多いので、お腹の調子が悪いときは避けます。
- アレルギー体質の犬:中毒成分は含まないものの、体質によって、嘔吐、軟便、下痢、皮膚のかゆみや赤みなどが出ることがあります。症状が出たら、食べた時間と量を伝えて、動物病院に相談します。
- 薬を飲んでいる犬:食物繊維が薬の効き目に影響することがあるため、主治医に確認してください。
食べすぎたときの目安
食用きのこを多く食べると、消化不良や軟便、下痢、嘔吐が出ることがあります。まず与えるのをやめ、水が飲めるか、元気や食欲があるかを見てください。
嘔吐や下痢が続く、ぐったりしている、お腹が張って苦しそう、味付けされたきのこ料理(バターソテー、鍋の具、にんにく入りなど)を多く食べた、といった場合は、動物病院に連絡しましょう。
玉ねぎやにんにくが入っていた場合は、犬の玉ねぎ中毒の記事もご覧ください。他の食べ物の可否は犬が食べていいもの・ダメなもの早見表で確認できます。
よくある質問
- きのこ入りのドッグフードやおやつは?
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市販のペットフードに使われている食材は、製品として設計されたものです。原材料を確認し、アレルギーや持病がある場合は、獣医師に相談してから選びましょう。この記事のきのこの話は、人の食材を犬に分ける場合についてです。
- 干ししいたけの粉末やだしの素は?
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粉末は少量でも濃縮されており、塩分や調味料が入っている商品もあります。原材料がきのこだけのものを少量使うにしても、カリウムの問題があるため、腎臓が心配な犬は避けてください。
- 庭に生えたきのこを食べたかもしれない
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食べたところを見ていなくても、口の周りが汚れている、きのこがかじられているなどの場合は、動物病院に連絡して指示を受けてください。症状がすぐに出ないこともあります。
まとめ
- 市販の食用きのこ(しいたけなど)は、加熱して石づきを取り、味付けなしで細かく刻んだ少量なら与えられるとされる(△寄りの◯)
- えのき・しめじを犬向けに直接扱った出典は確認できなかったため、同じ考え方で少量から、不安なら獣医師へ
- 干ししいたけは戻して使う。カリウムが多いので腎臓の病気の犬は避ける
- 野生のきのこは絶対に与えない。口にしたら様子を見ずに動物病院へ
- きのこ料理に使われる油、バター、にんにく、玉ねぎには注意
この記事の執筆者
ルーク隊長(犬のまとめ 運営者)
子どもの頃から20年以上、犬との暮らしを続けている犬好き。身内にペットトリマー・ドッグトレーナーがおり、日常的に多くの犬と接する環境にある。



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