顔のしわの間がなんだか赤い。鼻の上のしわのあたりから、すっぱいようなにおいがする。しわの中に黒っぽい汚れがたまっている。フレンチ・ブルドッグやパグ、ブルドッグなどと暮らしていると、こうした「しわのお悩み」に直面する方は多いのではないでしょうか。



まずは結論から!くわしい理由は、このあと順番に説明するよ。


しわ(皮膚のひだ)の中は、湿気、皮脂、汚れ、よだれ、涙などがたまりやすく、皮膚にとっては少し過ごしにくい環境です。この記事では、しわの間が赤い・臭いときの見方、毎日のお手入れの基本、動物病院に相談する目安を整理します。
薬や治療法、特定の製品の話はしません。運営者は獣医師ではないため、診断ではなく「様子の見方」としてお読みください。
💡 なぜしわの間はトラブルが起きやすいのか
しわの内側は、皮膚と皮膚が重なって、空気が通りにくく、体温や湿気がこもりやすい場所です。ペット向けの解説では、温かく湿った環境は細菌や真菌(カビの仲間)が増えやすく、赤み、炎症、においにつながると説明されています。
さらに、次のような要素が重なると、トラブルが起きやすくなります。
- よだれ・食べかす:口まわりのしわにたまりやすい
- 涙・目やに:目頭から鼻にかけてのしわに流れ込む
- 汗・皮脂:蒸れや肌のベタつきの原因
- 洗ったあとの水分:拭き残しがあるとしわの奥に残りやすい
- アレルギーなどの体質:皮膚のバリアが弱いと炎症が起きやすい
しわが多い犬種として、ブルドッグ、フレンチ・ブルドッグ、パグ、シャー・ペイなどがよく挙げられます。ブルドッグやパグは顔や鼻の上、尾の付け根のしわ、シャー・ペイは体全体や耳のしわにも注意が必要だと解説されています。
✅ しわの皮膚炎のサインを見分けるチェックリスト


しわの中は見えにくいので、「指でそっとしわを広げて見る」ことが第一歩です。次のような変化がないか確認しましょう。
| チェックする点 | 気になる様子 |
|---|---|
| 皮膚の色 | 赤い、ピンクが濃い、黒ずみが広がっている |
| 皮膚の状態 | ただれている、ジュクジュクして湿っている、かさぶたがある |
| においの変化 | すっぱい、チーズのよう、腐ったような強いにおい |
| 汚れ | 茶色〜黒っぽいベタつきが多い、ぬるっとした分泌物がある |
| 犬の行動 | 顔を床や前足でこする、同じところを舐める、触ると嫌がる |
一つだけ軽く当てはまる程度なら、まずは清潔と乾燥を意識しながら経過を見る方法もあります。しかし、赤みとにおいが一緒に出ている、犬が気にして掻く、といったときは、皮膚炎が進んでいる可能性があります。
✂️ 毎日のお手入れの基本:優しく拭いて、しっかり乾かす


しわのお手入れで大切なのは、「汚れをためない」「湿らせたままにしない」「皮膚を傷つけない」の3つです。一般的に紹介されている考え方を整理します。
こまめに、優しく拭く
ペット向けの解説では、1日2回(朝晩)の確認とお手入れが目安として紹介されています。食後や外遊びのあと、よだれが多いときは、汚れを見てその都度拭く方法もあります。
拭くときは、柔らかい布や犬用のウェットシートなどを使い、しわを優しく広げて、強くこすらないことが大切です。ごしごしこすると皮膚に小さな傷ができ、そこから炎症が起きるおそれがあります。
拭いたあとは必ず乾かす
水分が残ると、かえって蒸れの原因になります。清潔で乾いた柔らかいタオルで、押さえるように水分をとりましょう。シャンプーやトリミングのあとも、しわの奥までしっかり乾かすことが重要です。
使うものは刺激の少ないものを
人間用のウェットティッシュや、アルコールを多く含むもの、香りの強いものは、皮膚への刺激になることがあるため避けるよう勧められています。
抗菌・抗真菌を目的とした製品は、獣医師の指示があるときに使う、という考え方が一般的です。製品選びで迷うときは、動物病院で相談しましょう。
しわの周りの毛や環境も整える
顔まわりの毛が長い犬は、毛でしわが蒸れやすくなります。トリミングで整える、室内を暑くしすぎない、といった環境づくりも蒸れ対策に役立ちます。室温の目安は犬にとって快適な室温・湿度も参考になります。
習慣にするための工夫
お手入れが続かない一番の理由は、「いつやるか決まっていない」ことです。朝のごはんのあと、夜のブラッシングの時間、散歩から帰って足を拭くタイミングなど、生活の流れに組み込むと続けやすくなります。
犬が嫌がる場合は、1回で全部終わらせようとせず、「今日は顔だけ」「今日は尾の付け根だけ」と分けて、終わったらほめてあげましょう。
お手入れの時間が犬にとっていやな経験になると、皮膚の状態を確認すること自体が難しくなってしまいます。気になる変化があったときに、日付つきの写真を撮っておくと、受診のときにも役立ちます。
顔以外のしわ・ひだにも目を向けて
顔のしわだけでなく、犬には皮膚が重なる場所がほかにもあります。見落としがちなポイントを挙げます。
- 尾の付け根まわり:ブルドッグやパグでは、巻き尾のくぼみに汚れがたまりやすい
- わき・内股:太り気味だと皮膚が擦れ合って赤みが出やすい
- 首まわり:首輪やハーネスの下が蒸れて赤くなることがある
- 耳の付け根・耳の中:耳が垂れていると湿気がこもりやすい
- 唇のひだ:垂れた口元の内側によだれがたまる
耳については犬の耳が臭い・耳垢が多いときの見方、涙や目まわりの汚れは犬の涙やけの原因と毎日のお手入れでそれぞれ整理しています。体重が増えるとしわが深くなり、皮膚トラブルが増えることもあるため、適正体重の維持も間接的なケアになります。
🏥 動物病院に相談する目安


次のような様子がある場合は、お手入れを続けるだけでなく、動物病院で皮膚の状態を診てもらいましょう。
- しわの中が赤く腫れている、ただれている、ジュクジュクしている
- 強いにおいが続く、においがだんだん強くなっている
- 黄色や緑がかった分泌物、膿のようなものが出ている
- 犬がしきりにしわをこする、掻く、舐める
- 清潔と乾燥を保っても、数日たっても良くならない、または悪化する
- 赤みが広がる、脱毛が見られる
- 元気や食欲がない
しわの皮膚炎は、細菌や真菌が関わるもの、アレルギーが背景にあるものなどがあり、原因によって必要な対応が変わるといわれます。「ただ拭けば治る」と決めつけず、繰り返す場合は特に原因を探ることが大切です。
体質や犬種との関わりは犬のアレルギーが出やすい犬種一覧も参考にしてください。
よくある質問
- しわの間のお手入れは、毎日必要ですか?
-
しわが深い犬種や、よだれ・涙が多い犬では、毎日の確認が勧められます。浅いしわの犬や汚れが少ない場合は、毎日拭く必要はなく、見て確認するだけでも十分なことがあります。犬の体質に合わせて、先生やトリマーさんに相談して頻度を決めるのが安心です。
- 赤みがあるときは、拭いたほうがいい?
-
軽い汚れを優しく拭き取ることは有効ですが、皮膚が赤くただれている状態で拭くと、刺激になってしまうことがあります。赤みがあるときは無理に処置せず、動物病院で診てもらってから、家でのケア方法を相談しましょう。
- 子犬のうちから、しわの手入れは始めたほうがいい?
-
子犬のうちから顔まわりを触られることに慣れておくと、のちのお手入れがスムーズになります。ごほうびを使いながら、短時間で楽しく触れる練習をするのが一般的なやり方です。
まとめ
- しわの間は、湿気や汚れがたまりやすく、赤みやにおいのトラブルが起きやすい場所
- お手入れの基本は「優しく拭く」「しっかり乾かす」「刺激の少ないものを使う」
- 赤み・ただれ・強いにおい・膿・掻く/こするが続くときは、動物病院で相談を
- 顔だけでなく、尾の付け根・わき・首まわり・耳もあわせてチェックする
しわは犬種の魅力でもありますが、毎日のちょっとした確認とお手入れで、トラブルを小さいうちに見つけることができます。無理のない習慣にしていきましょう。
この記事の執筆者
ルーク隊長(犬のまとめ 運営者)
子どもの頃から20年以上、犬との暮らしを続けている犬好き。身内にペットトリマー・ドッグトレーナーがおり、日常的に多くの犬と接する環境にある。



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