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犬の見え方は?見える色・見えない色と視力・視界・暗所を人間と比較

湖を見つめる犬の写真

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結論

犬は白黒の世界にいるわけではなく、青と黄色を中心に見分ける「二色型色覚」で世界を見ているとされています。赤と緑は、人ほどはっきり区別できません。視力は人でいう0.2〜0.3程度で、遠くはぼんやり見えますが、視野は約250〜270度と広く、動くものや暗い場所には人より強いと考えられています。足りない分は、嗅覚と聴覚で補っています。この記事では、愛犬の「見え方」を人と比べながら、おもちゃの選び方や、見えにくさのサインまで整理します。

この記事の結論
  • 犬は青と黄色を中心に見分ける二色型色覚で、赤と緑は区別しにくいとされます。
  • 犬の視力は人でいう0.2〜0.3程度ですが、視野は250〜270度ほどと広いです。
  • 犬は動くものや暗い場所に強く、足りない分を嗅覚と聴覚で補っています。
  • 屋外のおもちゃは、犬が見つけやすい青や黄色を選ぶとよいとされます。
  • 犬が物にぶつかる、段差をためらうなどの変化があれば動物病院へ相談します。
ルーク隊長

忙しいときは、目次と「まとめ」だけ読んでもだいじょうぶだよ。

📌 この記事の3つのポイント
  • 犬は青と黄色を中心に見分け、赤と緑は区別しにくいとされます
  • 視力は人でいう0.2〜0.3程度ですが、視野は250〜270度ほどと広いです
  • ぶつかる・段差をためらうなどの変化があれば動物病院へ相談します
考えるルーク隊長のイラスト
クレジット

本動画は https://no-lang.com によりCC-BY-SAライセンスの下で作成されました。
VOICEVOX:ずんだもん

Images:

Happy Dog Free Stock Photo – Public Domain Pictures, Public Domain Source

この記事で分かる事

・犬に見える色・見えない色(早見表つき)

・視力・視野・暗所・動体視力を人と比べた違い

・犬の目に映る世界のイメージと、嗅覚・聴覚との関係

・見えやすいおもちゃの色と、視力低下のサイン・相談の目安

目次

犬の見え方を人間と比べると|早見表

要点|色・視力・視野・暗所・動きの見え方を人と並べた目安の表で、数字は資料や個体差で幅があります。

数値は資料や犬種、個体差によって幅があります。あくまで目安として見てください。

項目人犬(目安)
色の感じ方3種類の錐体(三色型)2種類の錐体(二色型)。青と黄色が得意
視力基準人でいう0.2〜0.3程度(20/50〜20/75ほど)
視野(見渡せる範囲)約180〜200度240度前後(資料により250〜270度とも)
両目で重なって見える範囲約140度30〜60度ほど(鼻の短い犬種はやや広め)
暗い場所での見え方基準人より有利(桿体が多く、タペタムという反射層がある)
動きを見つける力基準遠くの動きも、人より素早く正確に捉えるとされる

犬の目に映る世界を言葉で再現すると

ここまでの内容をまとめて、愛犬の目に映っていると考えられる世界を想像してみましょう。

  • 全体にややぼんやりしていて、遠くの細かい部分は見えにくい
  • 色は青と黄色が中心で、赤や緑は灰色がかった茶色〜黄色っぽく見える
  • 左右や後ろまで広く見渡せるが、目の前の奥行きをつかむのはやや苦手
  • 止まっているものより、動いているものがくっきり目立つ
  • 暗くなっても、人より周囲の様子をつかみやすい

犬の色の見え方は?見える色・見えない色と二色型色覚のしくみ

要点|青と黄色は見やすく、赤・緑・オレンジは見分けにくいという点は、どの資料でも共通しています。

犬の色の見え方は?見える色・見えない色と二色型色覚のしくみ|犬が見ている世界

目の奥の網膜には、暗い場所や動きに強い「桿体(かんたい)」と、色の識別を担う「錐体(すいたい)」という細胞があります。人は赤・緑・青に対応する3種類の錐体を持つ「三色型」ですが、犬の錐体は2種類しかありません。

Scientific American誌によると、1989年にニッツらが行った犬の色覚の研究で、犬は青と黄色を区別できる一方、赤と緑の区別は難しいことが示されました。

「犬は白黒の世界」というイメージは、それ以前の古い説の名残です。獣医眼科医のクック博士による総説では、犬の錐体は、紫〜青寄りの光と黄緑寄りの光に感度のピークがあると整理されています。

見える色・見えにくい色の対応表

PetMDやAKCの解説をもとに、人が見ている色が犬にはどう見えていると考えられるかをまとめました。

人が見ている色犬にはこう見えると考えられる色見つけやすさの目安
青青見やすい
紫・青緑青っぽい色見やすい
黄色黄色見やすい
緑(芝生など)灰色がかった黄〜茶色背景に溶け込みやすい
オレンジ・赤・ピンク暗い黄〜茶色、灰色っぽい色緑の背景では見つけにくい

PetMDによると、犬の見え方は「赤と緑の区別がつきにくい人」の色覚に近いとされ、AKCも、芝生は灰色がかった茶色に、赤いクッションは暗い茶色のかたまりのように見えていると例えています。

ワンペディア(第一アイペット)の解説では、赤は暗いグレー、緑・黄・オレンジは黄っぽい色、紫・青は青っぽい色に見えるとも紹介されています。

資料によって表現は少し違いますが、「青と黄色は見やすく、赤・緑・オレンジは見分けにくい」という点は共通しています。

ただし、犬の目に実際どう映っているかを、私たちが完全に再現することはできません。色が見分けにくくても、犬は明るさの差・形・動き・においを組み合わせて物を見つけています。

犬の視力は人間の0.2〜0.3程度|近視なの?

要点|遠くはぼんやり見えますが、近視かどうかは見解が分かれ、犬種による違いもありそうです。

犬の視力は、人でいう0.2〜0.3程度とされ、遠くのものをくっきり見る力は人間より弱めです。

「20/75」とは、人が約23m(75フィート)先から見分けられるものを、犬は約6m(20フィート)まで近づかないと同じようには見分けられない、という意味です(Scientific Americanなどの解説より)。

クック博士の総説では、犬の視神経の線維は約16万5千本で、人の約120万本に比べて少ないことも紹介されています。細かい部分を見分ける力より、暗さへの強さや視野の広さを優先したつくりだと説明されています。

「犬は近視なの?」という疑問には、見解が分かれます。ワンペディア(第一アイペット)の解説によると、アメリカの大学獣医学部が犬240頭で行った研究では、ほとんどが近視でも遠視でもない「正視」だったとされています。

一方で、ジャーマンシェパードとロットワイラーは近視の傾向、グレーハウンドは遠視の傾向があるとも紹介されており、犬種による違いもありそうです。

サイトハウンド(視覚で獲物を追う犬種)は視力が良いといわれる、と栃木県動物愛護指導センターも案内しています。人のように視力検査表で測るわけではないため、数字はおおよその目安として受け止めましょう。

犬の視野と動体視力|広く見渡せて、動くものに敏感

要点|横や後ろの動きに気づきやすい反面、奥行きをつかむ範囲は狭く、止まっているものは見落としやすいです。

犬の視野と動体視力|広く見渡せて動くものに敏感|犬が見ている世界

視野の広さは、人間の約180度に対して犬は250〜270度ほどとされ、横や後ろの動きにも気づきやすい構造です。ただし視野が広い分、両目で同じものを見て奥行きをつかむ「立体視」できる範囲は人より狭めです。

ボールを追いかけるのは得意でも、空中でキャッチするのが苦手な犬が多いのは、このためといわれています。

動体視力は、犬の得意分野です。Ellevet Sciencesによると、犬は遠くで動いているものを人より素早く正確に見つけられるとされています。

ワンペディアでは、シェパードの実験で、静止した物体は500m以上、動く物体は800m先まで認識できたと紹介されています。栃木県動物愛護指導センターの解説でも、800m先の動くものがわかるとされています。

一方で、動きに敏感ということは、止まっているものは見落としやすいということでもあります。投げたおもちゃがすぐ見つからないときは、少し動かしたり転がしたりすると、気づいてもらいやすくなります。

犬はテレビや動画をどう見ている?

動体視力と関わるのが「フリッカー融合頻度」です。点滅する光が連続した光に見え始める境目のことで、クック博士の総説では、明るい条件で人が50〜60Hz、犬が70〜80Hzほどとされています。

犬のほうが「コマ送り」に気づきやすい可能性があり、昔のテレビの映像がちらついて見えていたかもしれない、という説明もされます。

現在のテレビやスマホは画面の更新が速く、犬にもなめらかに見えやすいと考えられますが、最近の画面で直接測った研究は多くないため、数値は目安にしてください。

犬がテレビに反応するときは、映像だけでなく音にも反応していることが多いといわれます。

犬は暗いところでも見える?夜の見え方のしくみ

要点|タペタムのしくみで人が必要とする光の約6分の1でも見えるとされますが、真っ暗では見えません。

犬は暗いところでも見える?夜の見え方のしくみ|犬が見ている世界

「犬 視界」を人と比べたとき、差が大きいのが暗い場所での見え方です。

Ellevet Sciencesによると、犬の網膜には人より多くの桿体があり、さらに多くの犬種では網膜の後ろに「タペタム」という鏡のような層があって、通り抜けた光を反射してもう一度網膜に届けます。

Scientific Americanによると、このしくみのおかげで、犬は人が必要とする光の約6分の1の明るさでも見えるとされます。夜に犬の目が光って見える「アイシャイン」は、このタペタムが光を反射しているためです。

なお、シベリアンハスキーなど瞳が青い犬種はタペタムを持たないとされています(ワンペディア)。

ただし、暗いほど色は感じにくくなり、灰色の濃淡で世界を見ることになります(PetMDより)。真っ暗な場所で何でも見えるわけではないので、夜の散歩では犬の目だけに頼らず、飼い主さんが足元や周囲の安全を確認してあげてください。

犬は視覚より嗅覚と聴覚で世界を見ている

要点|視力が弱い分、嗅覚・聴覚・触覚で距離感や障害物を察知しており、声をかけて近づくと安心しやすいです。

視力や色覚が人に及ばない面がある一方で、犬は嗅覚と聴覚を中心に世界を理解しています。

ワンペディアの解説では、嗅覚は人の1000倍〜1億倍とも紹介されており、数字には大きな幅があるものの、人よりはるかに優れているという点は共通しています。

視力が弱くても、聴覚・嗅覚・触覚で距離感や障害物を察知できるとされます。くわしくは、犬がお尻のにおいを嗅ぐ理由や、サイレンで遠吠えする理由の記事でも触れています。

顔の見分けについては、栃木県動物愛護指導センターが、犬は飼い主の顔を見分けているとしたうえで、サングラスやマスクで顔が見えないと犬が困惑するようだと紹介しています。

声をかけながら近づくなど、視覚以外の情報を添えてあげると安心しやすいでしょう。なお、鏡に映った自分をどう理解しているかについては、嗅覚が鍵になるという見方があります。

🏃 犬の見え方から考える、おもちゃ選びと遊び方のコツ

要点|屋外では青や黄色が見つけやすく、赤・ピンク・オレンジは芝生で探しにくいですが、動きや音も大切です。

見える色の特徴を知っておくと、遊びの場面で役に立ちます。AKCによると、犬が見分けやすい青や黄色のおもちゃがおすすめで、赤・ピンク・オレンジは芝生の上で見つけにくいとされています。

しかも、赤やオレンジは犬用おもちゃで人気の色なので、屋外では意外と探しにくいことがあるようです。

かやま動物病院も、犬は色より「形」「動き」「音」に注目しているため、転がるものや音が鳴るおもちゃは色以上に魅力的だと案内しています。

  • 屋外(芝生・土):青のおもちゃが背景との差が出やすく、見つけやすい色です
  • 室内:床やラグの色と同じ系統だと目立ちません。背景と明るさの差がつく色を選びます
  • 2つのおもちゃを区別させたいとき:AKCは、青と黄色の組み合わせを例に挙げています
  • 色にこだわりすぎない:赤や緑のボールが芝生の上で見つけにくくても、犬は動き・形・光の反射・においで見つけることがあります
  • 安全面:飲み込めるサイズでないか、傷んでかけらが取れていないかも、色と同じくらい大切です

ドッグランや公園で遊ぶ場合は、色選びと一緒に暑さ対策も忘れずに。夏の遊びの注意点は、夏のドッグランの熱中症対策にまとめています。

愛犬の見えにくさのサインと、相談の目安

要点|物にぶつかる・段差をためらうなどが目安で、急な変化や目の濁り・赤みは様子を見すぎず早めに相談します。

人から見ると、犬の「見えにくさ」は分かりにくいものです。犬は嗅覚や聴覚で補うのが上手なので、慣れた家の中ではあまり困っていないように見えることもあります。

アメリカ獣医眼科学会(ACVO)の解説では、次のような様子が見えにくさのサインとして挙げられています。なお運営者は獣医師ではないため、ここでの内容は診断ではなく、受診を考える目安としてお読みください。

⚠️ ここをチェック
  • 物や人にぶつかる、足元の物につまずく
  • 階段や段差、ソファへの上り下りをためらう
  • いつもの散歩を嫌がる、慣れない場所で動きが固くなる
  • 投げたおもちゃと違う方向を探す、おやつを目で見つけず鼻で探す
  • 暗い場所、または明るい場所でだけ様子が変わる

家で見る簡易チェック

かやま動物病院は、家庭でできる簡易的な確認方法として、次の3つを紹介しています。あくまで目安で、見えづらそう、ぶつかることが増えたといった様子があれば、獣医師への相談がすすめられています。

  • 威嚇瞬き反応:目の前に手や物をゆっくり近づけ、目を閉じるか観察する(風を避けるため、透明な板や窓越しに行うと判断しやすい)
  • 動くものを目で追うか:おもちゃを転がしたり動かしたりして、目で追えるか確認する
  • 予想外の動きへの反応:横や後ろから音を立てずに手を動かし、気づくかを見る

目が白っぽく濁って見える、赤い、しょぼしょぼしている、目を痛そうにしているといった様子を伴うこともあります。目の赤みや目やにの見方は、目が赤い・しょぼしょぼするときの見方や目やにの色別チェックが参考になります。

ACVOも、見えにくさが疑われる場合は動物病院で目の検査を受けることをすすめており、急にぶつかるようになった、目に濁りや赤みが出たといった場合は、様子を見すぎず早めに相談してください。

年齢を重ねた子の変化については、老犬介護完全ガイドも役立ちます。

視力が落ちてきた子と暮らすときは、家具の配置をあまり変えない、階段や段差にゲートを付ける、声をかけてから触る、といった配慮で安心して過ごせることが多いといわれます。

よくある質問

犬は白黒の世界を見ているって本当ですか?

いいえ、白黒だけではありません。Scientific Americanによると、犬は青と黄色を見分けられることが1989年の研究で確かめられています。ただし、赤と緑は人ほど区別できず、灰色や茶色っぽく見えていると考えられています。

犬の視力は人間の視力検査でいうとどのくらいですか?

明るい場所での視力は20/50〜20/75ほどとされ、小数視力に直すと0.2〜0.3程度(資料によって0.4ほどまでの幅があります)と説明されることが多いです。犬種や年齢、個体差があり、犬に視力検査表を使って測るわけではないため、おおよその目安として考えてください。視力が弱い分、嗅覚や聴覚、広い視野で補っています。

犬のおもちゃは何色を選べばいい?

犬にとってはっきり見えやすい青か黄色のおもちゃがおすすめです。赤やオレンジ系のおもちゃは芝生の上などで背景と同化して見えにくくなることがあります。子犬期のしつけでおもちゃを使う場合は、甘噛みのしつけ方もあわせて参考にしてみてください。

犬はテレビや動画を見て内容を認識しているの?

犬は画面に映る映像や音に反応することが分かっており、ある程度は映っているものの動きを認識していると考えられています。ただし犬の動体視力に対してテレビの映像は「コマ送り」に近く見えている可能性もあり、人間とまったく同じように見えているわけではありません。見せるかどうかは愛犬の様子を見て決めれば大丈夫です。

犬は真っ暗でも見えるの?

真っ暗な場所では、犬でも見えません。タペタムなどのしくみで、わずかな光でも人より見やすいというだけです。暗いほど色は感じにくくなり、灰色の濃淡の世界になるため、夜の散歩は飼い主さんが足元の安全を確認してあげてください。

犬の目が白っぽく見えるのは、白内障ですか?

白内障とは限りません。高齢犬では、水晶体が硬くなる加齢の変化もあります。見た目では区別しにくいため、動物病院で検査を受けてください。

夜だけ物にぶつかるのは、病気のサインですか?

暗い所で見えにくいのは、進行性網膜萎縮症の最初のサインのことがあります。眼底検査が必要なので、動物病院へ相談しましょう。

犬の目が赤く、瞳が開いたままのときは、すぐ受診すべきですか?

緑内障の可能性があり、早く眼圧を下げる必要があります。目を痛がる様子もあれば、様子を見ずに、すぐ動物病院を受診してください。

犬の目は、定期的に検査したほうがいいですか?

MSDマニュアルでは、定期的な目の検査が勧められています。網膜の病気などを早く見つけやすくなります。健診の際に獣医師へ相談を。

まとめ
  • 犬は白黒ではなく、青と黄色を中心に見分ける二色型色覚。赤や緑は区別しにくい
  • 視力は人でいう0.2〜0.3程度。遠くはぼんやりだが、視野は250〜270度と広い
  • 動くものと暗い場所に強い。足りない分は嗅覚と聴覚で補っている
  • おもちゃは屋外なら青や黄色を。色よりも動きや音も大切
  • ぶつかる・段差をためらう・目が濁るなどの変化があれば、動物病院へ相談

身内のドッグトレーナーに聞いたポイント:犬におもちゃを選ぶときは色だけでなく、動かしたときの見つけやすさ(コントラスト)も大事だと聞いています。芝生の上で遊ばせるなら、赤系よりしつけ全般のコツと合わせて青や黄色のおもちゃを選ぶと反応が良くなりやすいそうです。

犬種によって見え方は違いますか?鼻の長さと網膜の関係

犬種によって、網膜のつくりに違いがあることが研究で示されています。違いは、鼻(頭蓋)の長さと関係していました。

2004年に発表された研究では、いろいろな犬種の目の大きさや、網膜にある神経節細胞(見たものの情報を脳へ送る細胞)の分布が調べられました。細胞が集まる場所は、横に帯状に広がる「視条」型から、中心に集まる「中心野」型まで、犬によって大きく異なっていました。

項目鼻の長い犬鼻の短い犬(パグなど)
神経節細胞の集まり方横に帯状に広がる「視条」が目立つ(オオカミに近いタイプ)中心に集まる「中心野」が目立ち、視条はほとんどない
頭蓋との関係頭蓋が長いほど、視条型に近い傾向頭蓋が短いほど、中心野型に近い傾向

研究者らは、短い頭蓋を目指した品種改良が、犬の「中心野」をはっきりさせたと考察しています。細胞の集まり方が違うため、見え方の得意・不得意にも違いがあると考えられています。

ただし、この研究は22頭を調べたものです。犬種ごとの視力や視野の数値が決まっているわけではありません。「犬種で見え方に個性がある」という程度に受け止めてください。愛犬の見えにくさが心配なときは、犬種に関わらず、動物病院で検査を受けましょう。

犬が見えにくくなる目の病気には何がありますか?白内障・緑内障・進行性網膜萎縮症

犬の見えにくさの原因には、水晶体が濁る白内障、眼圧が上がる緑内障、網膜が傷む進行性網膜萎縮症(PRA)などがあります。家庭で見分けるのは難しいため、変化に気づいたら動物病院で検査を受けましょう。

病気何が起きるか気づきやすい様子受診の目安
白内障水晶体が濁り、光が網膜に届きにくくなります。遺伝のほか、糖尿病、炎症、外傷などが原因になります(MSDマニュアル)。初期は気づきにくく、慎重に歩く、飼い主のそばから離れないなどの変化が出ることがあります。目が白く濁る、物にぶつかるようになったら、早めに受診します。
緑内障目の中の圧力(眼圧)が上がり、網膜や視神経が傷つきます。急に起きるタイプと、ゆっくり進むタイプがあります(MSDマニュアル)。瞳孔が開いたまま光に反応しにくい、白目が赤い、黒目が濁る、目の周りを痛がるなど。急に強い痛みと視力の低下が起こることがあります。疑ったら、すぐに受診します。
進行性網膜萎縮症(PRA)網膜が少しずつ傷む遺伝性の病気の総称です。最初のサインは、暗い所で見えにくい夜盲です。有効な治療法はありません(MSDマニュアル)。暗くなると動きが慎重になる、夜の散歩で物にぶつかる。暗い所だけ様子が変わるときは、眼底検査のために受診します。

高齢の犬では、水晶体の中心が厚く硬くなる変化が起こることがあります。MSDマニュアルでは、加齢による正常な変化として説明され、白内障と混同しないよう注意されています。目が濁って見えても、白内障とは限りません。区別には検査が必要です。

PRAが進むと、白内障が加わって網膜の病気が見えにくくなることもあります(MSDマニュアル)。目の濁りだけに注目せず、見え方の変化も合わせて獣医師に伝えましょう。

  • いつごろから変化に気づいたか。
  • 片目か、両目か。
  • 暗い所と明るい所のどちらで困っているか。
  • 目の濁り、赤み、目やに、痛がる様子の有無。
  • 糖尿病などの持病や、飲んでいる薬。

MSDマニュアルでは、目の病気を早く見つけるために、定期的な目の検査を受けることが勧められています。健康診断のときに、目も診てもらうよう相談してみてください。

この追記の出典

この記事の執筆者
ルーク隊長(犬のまとめ 運営者)
子どもの頃から20年以上、犬との暮らしを続けている犬好き。身内にペットトリマー・ドッグトレーナーがおり、日常的に多くの犬と接する環境にある。

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