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ペットを飼っていると、どんなに掃除をしても部屋にしみついた臭いが気になることがあります。これは壁や床、ソファ、カーペットなどに染み込んだ臭いが原因です。今回は、ペット臭の徹底掃除方法と、臭いがつかないようにする工夫を詳しくご紹介します。この記事は「犬のにおい対策」に絞って、においの元の見分け方、壁や床の掃除、フローリングの床材別の注意、消臭スプレー・アロマ・炭の使い方をまとめます。何から始めるか迷ったら、まず「犬のにおいの対策は原因別に」の表を見て、においの元を探すのが近道です。トイレトレーやケージの掃除、おもちゃ・食器の洗い方、抜け毛の掃除は、シリーズの別の記事で扱っています。



迷ったら、最後のまとめを見てね。ポイントをまとめてあるよ。
- においの元が排泄物・犬の体・布製品のどこかを見分けるのが近道
- 重曹などアルカリ性は、ワックス床・オイル仕上げの無垢材・白木では避ける
- 急ににおいが強くなったら耳・口・お尻の病気の可能性も。動物病院へ
- まず、においの元が「排泄物」「犬の体(皮脂・耳・口・お尻)」「布製品」のどこにあるかを見分ける
- 床の掃除は床材しだい。重曹やセスキなどのアルカリ性は、ワックス床・オイル仕上げの無垢材・白木では避ける
- 消臭スプレー・アロマ・炭は、犬が舐めたり吸い込んだり口に入れたりしない使い方にする
- 急ににおいが強くなったときは、耳・口・お尻などの病気のサインのことも。動物病院へ
「犬の掃除」シリーズ:トイレ編/おもちゃ・食器編/臭い編(この記事)/抜け毛編
この記事の目次
- 壁や床の掃除方法
- ウンチ汚れの除去
- ペット臭がしない部屋作り
- 炭の設置
- 犬のにおいの対策は原因別に|ペット臭の元をチェック
- 犬のいるフローリングの掃除方法|床材別の注意と滑り対策
- 消臭スプレー・アロマ・炭を使うときの注意点
- よくある質問
🔧 壁や床の掃除方法
要点|皮脂汚れは重曹水で拭いたり重曹を撒いたりして落とす方法です。ただし重曹は床材によって向かないことがあります。


皮脂汚れの除去
愛犬がよくいる場所の壁や床には、皮脂汚れが蓄積しやすいです。この皮脂汚れは臭いの原因になることが多いです。皮脂汚れを効果的に除去するためには、重曹を使った掃除が有効です。
重曹水で拭く
水1リットルに対して重曹大さじ1杯を溶かし、重曹水を作ります。これを布に浸して壁や床を拭き上げます。重曹の脱脂作用が皮脂汚れを効果的に取り除いてくれます。
ただし、重曹はアルカリ性のため、ワックスがけの床やオイル仕上げの無垢材、白木などには向かないことがあります。床材ごとの注意は、後半の「犬のいるフローリングの掃除方法」で説明しているので、先に確認してから試してください。
重曹を直接撒く
床に直接重曹を撒き、しばらく放置します。半日ほど放置することで、重曹が皮脂汚れを吸着しやすくなります。その後、掃除機で吸い取ります。重曹を撒く方法も、床材によっては避けたほうが安心です(上の注意を参照)。
ウンチ汚れの除去
要点|残った汚れに重曹をふりかけ、湿らせた布で叩くように取ります。しつこい汚れには石鹸と重曹の組み合わせも紹介されています。


ウンチ汚れも重曹で掃除することができます。
重曹での掃除
ウンチ汚れが残っている部分に重曹をふりかけ、水で湿らせた布で叩くようにして汚れを取り除きます。重曹は、石鹸と一緒に使うことでさらに効果を発揮します。
石鹸と重曹の組み合わせ
石鹸と重曹を溶かした水を使い、布で拭き取ります。この方法は特にしつこい汚れに有効です。
ペット臭がしない部屋作り
要点|急な来客時の手早い方法として、重曹水とクエン酸水のスプレーを空気中やカーテンに使います。一時的な中和にとどまります。


急な来客時の対策
急な来客があるときや時間がないときに、手早く臭いを消す方法として、重曹水とクエン酸水を使ったスプレーがあります。
スプレーを作る
重曹水とクエン酸水をそれぞれスプレーボトルに入れ、空気中やカーテンにスプレーします。これで一時的に臭いを中和できます。
炭の設置
要点|黒炭と白炭は性質が違い、においの種類に合わせて両方置くと効果的とされます。効果が弱まったら水洗いして乾かし再利用できます。


炭は天然の消臭剤であり、部屋の臭いを吸着してくれます。
吸着作用のある炭を使用
炭には黒炭と白炭の2種類があります。黒炭はアルカリ性、白炭は酸性の性質を持っています。オシッコや汗、皮脂の臭いは酸性、食べ物の臭いはアルカリ性と酸性が混じっているため、両方の炭を設置するのが効果的です。
炭の設置方法
炭を袋に入れたり、そのまま置いたりして部屋に設置します。効果が感じられなくなったら、炭を水洗いして乾燥させることで、再利用できます。
💡 犬のにおいの対策は原因別に|ペット臭の元をチェック
要点|尿・うんち、体、耳、口、お尻、布製品ごとににおいの特徴と見直す点を表で整理。香りでごまかすより、元のケアを優先します。
部屋に染みついたペット臭は、壁や床を拭くだけでは取れないことがあります。においの元が、実は排泄物・犬の体・布製品のどこにあるのかを見分けると、掃除の的が絞れます。
ペット用品メーカーのペティオが公開している、獣医師(ぎふ動物行動クリニックの奥田順之先生)監修の解説によると、犬のにおいは大きく「体臭」「口臭」「便・尿のにおい」に分けられるとされています。
それをもとに、においの元ごとに見直すポイントを表にまとめました。
| においの元 | 特徴 | 見直すポイント |
|---|---|---|
| 尿・うんち | アンモニアや未消化の食べ物などのにおい | 早めに片付ける。シートやトレーはこまめに交換・洗浄する(トイレ掃除は犬の掃除~トイレ編~を参照) |
| 犬の体(皮脂・毛) | 皮脂が酸化し、雑菌と混ざることでにおうとされる | ブラッシングで汚れを落とす。シャンプーは洗いすぎず、洗ったあとは生乾きにしない |
| 耳 | 蒸れやすく、垂れ耳や長毛の犬は特に注意 | 強いにおいは外耳炎の可能性もあるため、動物病院で相談する |
| 口 | 食べかすやよだれ、歯垢が原因になる | 口まわりの毛を拭く。強い口臭は歯周病などの可能性もある |
| お尻(肛門腺) | 分泌物がたまると強いにおいがすることがある | お尻を床にこするしぐさがあれば、動物病院やトリミングサロンに相談する |
| 布製品(寝具・ソファ・カーテン) | におい成分が染み込んで残る | 洗えるものは洗濯し、換気をする |
ペティオの解説では、においを香りでごまかすと混ざって不快になることがあるため、まずにおいの元になるケアを優先し、使う消臭剤はペット用やペットがいても使えるものを選ぶよう案内されています。
犬の体や口・耳のにおいが急に強くなったら
部屋のにおいだけでなく、犬自身のにおいが急に強くなった、いつもと違うにおいがする、といったときは、病気のサインのことがあります。
ペティオの解説では、耳の強いにおい(外耳炎の可能性)、口臭(歯周病の可能性)、便秘や下痢が続く、お尻をこする、といった様子が受診の目安として挙げられています。
耳のにおいについては犬の耳が臭い・耳垢が多いときの見方、体のしわの間などのにおいについては犬のしわの間が赤い・臭いときのケアで、においと色の目安や受診のタイミングをまとめています。
おもちゃや食器のぬめり・においも見落としがちなポイントです。排泄物のにおいが元のときは、犬の掃除~トイレ編~のトレーを洗う頻度の目安も参考になります。
また、抜けた毛にしみついたにおいが気になるときは、抜け毛編の掃除の順番も合わせて見直してみてください。洗い方は犬の掃除~おもちゃと食器編~で紹介しています。
⚠️ 犬のいるフローリングの掃除方法|床材別の注意と滑り対策
要点|床材は合板系とオイル仕上げの無垢材で手入れが違います。重曹は変色の報告もあるため中性洗剤が安心で、滑り対策の話題も扱います。
「犬 フローリング 掃除方法」で調べると、重曹水や酢、クエン酸水といった自然素材の洗剤がよく出てきます。ただ、床の種類によっては向かないものもあります。この記事の前半で紹介した重曹を使う方法も、床材によっては試す前に注意が必要です。
まず床材の種類を確認する
マイナビニュースの解説によると、フローリングは大きく、表面にウレタン塗装などがされた合板系と、オイル仕上げの無垢材に分けられ、お手入れの方法が異なります。賃貸などで床の種類が分からないときは、管理会社に確認するよう勧められています。
- 合板系(ウレタン塗装など):水拭きや、薄めた台所用の中性洗剤を含ませて固く絞った布で拭く方法が使える。
- 無垢材(オイル仕上げなど):水分が染み込みやすいため、水拭きや洗剤拭きは避け、乾いたシートでの掃除が中心。
- ワックスがけの床:アルカリ性の洗剤はワックスを傷めるため避け、中性洗剤を薄めて使う。
重曹水・重曹を撒く方法は、床によっては避ける
静岡県工業技術研究所の研究報告(第17号、2024年)では、スギ・ヒノキ・ナラなど6種類の木材の板に、重曹配合やセスキ炭酸ソーダ配合の市販の泡タイプ洗浄剤などを垂らす実験が行われています。
その結果、これらを垂らした板ではすべてで変色が確認され、アルカリ性が強い液(pH12以上)が目安となって木材が変色することが報告されています。
一方、クエン酸は変色しなかったものの、強い酸性(pH2)のため、残ると金属の腐食や酸による変色の可能性があるとも指摘されています。
この実験は、床掃除そのものではなく、木材の板に液を垂らしたものです。
ただ、重曹はアルカリ性なので、前半で紹介した「重曹水で拭く」「重曹を撒く」方法は、ワックス床・オイル仕上げの床・白木などにはまず目立たない場所で試すか、避けて中性洗剤を使うほうが安心です。
クエン酸水も、拭いたあとは水拭きと乾拭きで残さないようにしてください。
尿や皮脂汚れを拭くときの手順
- 乾いたペーパータオルなどで、こすらずに押さえて水分を吸い取ります。
- 薄めた中性洗剤を含ませて固く絞った布で、汚れの外側から内側へ向かって拭きます(床材が水を嫌うものは、水分を残さないよう注意)。
- 水で絞った布で洗剤を拭き取り、最後に乾いた布で水気を取ります。
- においが残る場合は、尿のにおいを分解するタイプの酵素系クリーナーを試す方法もあります。Best Friends Animal Societyの解説でも、においが残ると同じ場所で排泄を繰り返すことがあるため、酵素系のクリーナーで完全に取ることが勧められています。
フローリングが滑るときの対策
掃除のしやすいフローリングですが、犬には滑りやすい床でもあります。
2025年12月に出された関西学院大学の報道資料によると、関西学院大学・リンレイ・Kyoto AR動物高度医療センターの共同研究で、小型犬の歩行を調べたところ、滑りやすい床では転倒や姿勢の崩れを防ぐために余分な筋活動が必要になっている可能性が示唆されました。
特にシニア犬で、股関節や膝まわりの筋活動が大きく増える傾向があったとされています。
ただし、この研究の対象は健康な犬4頭(小型犬3頭と大型犬1頭)で、まだ小さな検証です。結果は「示唆された」という段階なので、これだけで効果を断定することはできません。
実際の対策としては、犬がよく歩く場所や寝る場所にマットやカーペットを敷く、洗える素材のものを選ぶ、といった方法が考えられます。
ふらつく・立ち上がりづらそう・脚を引きずるといった様子があれば、床の工夫だけでなく動物病院で相談してください。
⚠️ 消臭スプレー・アロマ・炭を使うときの注意点
要点|精油は犬の体や寝床に直接使わず、自作スプレーも犬に直接かけません。炭は口に入らない場所に置き、成分表示を確認します。
においが気になると、消臭スプレーやアロマ、芳香剤を足したくなりますが、犬のいる部屋では成分に気をつける必要があります。
ASPCAの動物中毒管理センターは、ほとんどの家庭用洗剤は表示どおりに使えば犬猫のいる家でも使えるとしています。
一方で、PetMDは、アンモニア、塩素系、フェノール類、イソプロピルアルコールなどを、ペットの中毒の原因になりうる成分として挙げています。洗剤の成分については、トイレ編でも詳しくまとめました。
- 精油(アロマオイル):ASPCAによると、影響は種類・濃度・触れ方で異なり、吸い込むより口に入る・皮膚に触れるほうが心配されています。犬が体を舐めて口に入ることもあるので、犬の体や寝床に直接使わない、ミスト式の芳香機を犬のいる部屋で使わない、といった点に気をつけてください。
- 自作の重曹水・クエン酸水スプレー:犬に直接かけない、犬のいない場所で使い、乾いてから犬を近づける。
- 炭:犬がかじったり口に入れたりできない場所に置く。
- 消臭剤全般:成分表示を見て、ペットがいても使えるものを選び、使うときは換気をする。
スプレーや洗剤を舐めた・触れたかもしれないときに、よだれが多い、吐く、ふらつく、咳や苦しそうな呼吸、皮膚の赤みといった様子があれば、使った製品名と成分表示を持って動物病院に相談してください。
よくある質問
- 犬のにおいの対策は、何から始めればいいですか?
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まず、においの元がどこにあるのかを探すのが近道です。排泄物(トイレ周り)、犬の体(皮脂・耳・口・お尻)、布製品(寝具・ソファ・カーテン)の順に確認し、排泄物は早めに片付けて、洗えるものは洗い、部屋を換気します。香りでごまかすよりも、においの元を取り除くほうが、においがこもりにくくなります。
- フローリングに重曹を使っても大丈夫ですか?
-
床の種類によります。ワックスがけの床やオイル仕上げの無垢材、白木のような床は、アルカリ性の洗剤が傷みや変色の原因になるため避けたほうが安心です。静岡県工業技術研究所の実験でも、重曹配合やセスキ配合の洗浄剤を垂らした木材は変色が確認されています。使う前に目立たない場所で試すか、薄めた中性洗剤で拭く方法を選んでください。
- 犬がフローリングで滑らないようにするには、どうすればいいですか?
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犬がよく歩く場所や寝る場所にマットやカーペットを敷いて、足元の摩擦を増やす方法が考えられます。床にコーティング剤を使う場合は、床の種類によって使えないことがあるので、製品の説明を確認してください。シニア犬や、滑ったあとにふらつく・脚を引きずる様子があれば、動物病院で相談しましょう。
- 消臭スプレーやアロマを使っても犬に影響はありませんか?
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製品や使い方によります。ASPCAによると、精油は種類や濃度、触れ方によって影響が異なり、特に口に入ることや皮膚に触れることが心配されています。犬の体や寝床に直接使わない、犬のいる部屋でミスト式の芳香機を使わない、ペットがいても使えるものを選ぶといった点に気をつけてください。使ったあとによだれや嘔吐、ふらつきがあれば動物病院に相談を。
- 掃除をしてもにおいが取れないときは、どう考えればいいですか?
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部屋の掃除を見直しても取れない場合は、犬の体のにおいが元になっていることがあります。耳のにおい、口臭、お尻のにおいなど、気になる部分を見て、急ににおいが強くなった、いつもと違うにおいがする、耳をかく・お尻をこするといった様子があるときは、病気の可能性もあるので動物病院に相談してください。
- 炭の消臭剤は、どのくらい持ちますか?
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期間の決まりは、今回調べた範囲では見当たりませんでした。本文のとおり、効果が感じられなくなったら、炭を水洗いして乾燥させると再利用できます。置き場所は、犬がかじったり口に入れたりできない場所にしてください。炭だけに頼らず、においの元(排泄物や布製品)を取り除くことも大切です。
- 来客の直前に、手早くにおいを抑える方法はありますか?
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重曹水とクエン酸水をそれぞれスプレーボトルに入れ、空気中やカーテンに吹きかけると、一時的ににおいを中和できます。犬に直接かけないこと、犬のいない場所で使って乾いてから戻すことが条件です。あくまで一時しのぎなので、来客後は排泄物や寝具など、においの元の掃除と換気をしましょう。香りの強い芳香剤でごまかすと、混ざって不快になることもあります。
- 犬の体のにおいが気になるとき、シャンプーを増やしたほうがいいですか?
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洗いすぎは皮脂を落としすぎてしまうことがあるため、回数を増やす前に、ブラッシングで汚れを落とし、洗ったあとは生乾きにしないことを心がけましょう。ペティオの解説でも、まずは日常のケアを優先するよう案内されています。急ににおいが強くなった、耳や口、お尻から強いにおいがするといったときは、病気の可能性もあるので動物病院に相談してください。



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