愛犬が人を噛んでしまった——飼い主さんにとって、これほどショックな出来事はないかもしれません。しかし、動揺している時間はなく、法律で定められた手続きや、相手への誠実な対応が必要になります。この記事では、咬傷事故が起きた直後にやるべきこと、法的な手続き、そして再発を防ぐための行動の見直しまでをまとめました。



ひとつずつ、やさしく整理していくね。
事故直後にやるべきこと


- 相手の状況を確認し、応急処置・受診を最優先する:怪我の程度にかかわらず、まずは相手の安全と治療を優先してください。
- 連絡先を交換する:相手の連絡先と、自分の連絡先を伝え、誠実に対応する姿勢を示しましょう。
- 保健所へ「飼い犬事故届」を提出する:飼い犬が人を噛むなど人の生命・身体に危害を加えた場合、飼い主は速やかに事故が発生した地域を管轄する保健所に届け出る義務があります。
- 狂犬病の検査・証明:飼い主が判明している場合、その犬を獣医師に検診してもらい、狂犬病でないことを証明する必要があります(多くの場合、狂犬病予防注射の接種状況の確認などで対応)。
⚠️ 届け出をしないと法律違反になることも
咬傷事故の届け出は、多くの自治体の条例で義務付けられています。「相手が大丈夫と言ったから」と届け出をしないでいると、後になって法律違反を問われることがあります。軽傷に見えても、必ず所定の手続きを行いましょう。
損害賠償について


治療費や慰謝料などの損害賠償責任を負う場合、火災保険や自動車保険、ペット保険などに付帯していることがある「個人賠償責任保険(日常生活賠償責任保険)」で対応できることがあります。
単体で加入できる保険は少ないため、ご自身が加入している各種保険の特約を確認してみましょう。
治療費については、状況に応じて健康保険や労災保険が使われることもあるため、詳細は相手の状況に応じて弁護士や保険会社に相談するのが確実です。
再発を防ぐための行動の見直し


咬傷事故が起きたということは、その背景に何らかの原因があります。噛みついた状況(触られた、驚いた、食事中だった、見知らぬ人だったなど)を振り返り、同じ状況を作らない工夫をすることが再発防止の第一歩です。
散歩中は口輪の着用を検討する、来客時はハウスに入れておく、といった物理的な対策と並行して、動物病院の行動診療科やドッグトレーナーに相談し、専門的な視点で原因と対策を見直すことを強くおすすめします。
唸りへの対処法は犬が唸る理由と正しいやめさせ方も参考になります。
よくある質問


Q. 相手が「大丈夫」と言っている場合も届け出は必要ですか?
A. 相手の意向にかかわらず、法律上の届け出義務は変わりません。軽傷に見えても、後から症状が出ることもあるため、必ず所定の手続きを行いましょう。
Q. ペット保険に入っていれば、賠償金はすべてカバーされますか?
A. ペット保険は主に愛犬自身の治療費をカバーするもので、他人への賠償責任は別の「個人賠償責任保険」がカバーする範囲です。両方の保険内容を確認し、不足があれば加入を検討することをおすすめします。
Q. 一度噛んでしまった犬は、もう人に慣れませんか?
A. そうとは限りません。噛んだ原因(恐怖、痛み、警戒心など)を特定し、専門家のサポートを受けながら適切なトレーニングを行うことで、多くの場合、行動の改善は可能です。焦らず、専門家と一緒に向き合っていきましょう。
まとめ


愛犬が人を噛んでしまった場合は、相手の治療を最優先しつつ、保健所への届け出という法律上の手続きを忘れずに行うことが必要です。損害賠償については加入している保険を確認し、再発防止のためには、噛んだ原因を見極めたうえで専門家に相談しながら行動を見直していきましょう。
この記事の執筆者
ルーク隊長(犬のまとめ 運営者)
子どもの頃から20年以上、犬との暮らしを続けている犬好き。身内にペットトリマー・ドッグトレーナーがおり、日常的に多くの犬と接する環境にある。



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