ちくわにチーズをはさんだおつまみ、おでんのはんぺん、お正月のかまぼこ。やわらかくて食べやすいので、「ひと口だけ」と愛犬に分けたくなる食べ物です。結論からいうと、ちくわ・かまぼこなどの魚の練り製品は、少量を「たまのごほうび」として与える程度なら△、日常的には与えないのが無難です。一番の理由は、塩分です。



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この記事では、練り製品の何が心配されているのか、与えるならどうすればよいか、おでん・串・かにかまなど場面ごとの注意をまとめます。運営者は獣医師ではありません。
環境省のガイドラインやASPCAなどの情報をもとにした一般的な内容なので、持病がある犬は獣医師に確認してください。
犬にちくわ・かまぼこをあげる結論早見
| 種類 | 可否 | ひとこと |
|---|---|---|
| ちくわ・かまぼこ(人用) | △ | ごく少量をたまに。小さく切って、毎日は避ける |
| はんぺん | △ | やわらかいが塩分に注意。ごく少量まで |
| かにかま | △ | 魚のすり身が主原料。味付けや着色を確認 |
| さつま揚げ・揚げかまぼこ | × | 油と塩分が多く、日常的には向かない |
| おでんの具・串付き | × | だしの塩分に加え、串の誤飲の危険がある |
💡 なぜ塩分が心配なのか
環境省の「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」は、犬や猫が1日に摂る食塩の量は人間の3分の1程度でよいといわれていると説明しています。
そのうえで、人が普通に食べている惣菜やハム、ソーセージなどを与えると、知らない間に塩分が過剰になり、心臓や腎臓に負担をかけるおそれがあると注意しています。
同じガイドラインの「塩分を多く含む食品の例」には、ハンペンやロースハム、ウインナー、ベーコンが★★、さつま揚げやしらす干しが★★★、塩シャケが★★★★★として挙げられています(★の数は、人が1日に食べる量を基にした塩分量の目安です)。
練り製品は、保存性や食感のために塩を使うことが多く、体の小さな犬にとっては、ひと切れの塩分でも意外に大きな割合になる点が問題です。
ASPCA(米国動物虐待防止協会)は、塩分の摂りすぎは、のどの渇き、尿の変化、嘔吐、震え、けいれんなどにつながることがあると警告しています。日常的に少しずつでも続けると、積み重なります。塩分の考え方は犬の塩分の摂りすぎに注意で詳しく解説しています。
塩分以外に気をつけたいこと


- 添加物・調味料:練り製品には、でんぷん、砂糖、調味料、保存料などが使われている商品があります。何が入っているか、原材料表示を確認する習慣が大切です。見方はドッグフードの原材料表示の読み方が参考になります。
- 小麦などのアレルゲン:商品によっては小麦由来のでんぷんなどが使われます。Mueller博士らが2016年にBMC Veterinary Researchで発表した、犬の食物アレルギー報告297頭の総説では、小麦が13%、魚が2%、卵が4%でした。アレルギーが疑われる犬は避けましょう。
- 串・つまようじ・包装:おでんやかまぼこの串、ちくわの包装フィルムやトレーを食べてしまう事故があります。誤飲した疑いがあれば、すぐ動物病院へ連絡してください。犬の誤飲・誤食完全ガイドも参考になります。
- 加熱済みの加工品でも栄養は偏る:たんぱく質源に見えても、主食の代わりにはなりません。
✅ 与えるなら:選び方と量の考え方
環境省のガイドラインは、おやつなどの間食を、1日に必要なカロリーの20%以内に抑えることが大切としています。しかも、間食の例として「魚肉ソーセージなどの練り加工品」が挙げられており、練り製品は「間食」にあたります。つまり、与えた分はごはんから引く必要があります。
- 犬用を選ぶ:犬用として売られている魚のすり身のおやつなら、塩分や成分が犬向けに調整されています。パッケージの給与量を守ります。
- 人用なら、ごくごく少量:ちくわやかまぼこをあげるなら、爪の先ほどに切って、たまにだけにします。体重の軽い犬ほど控えめにします。
- 味付けを避ける:チーズ入り、明太子入り、梅味、わさび入りなどは避けます。
- 小さく切る:ちくわは輪の形のまま飲み込むとつまることがあります。かまぼこは弾力があるので、薄く小さく切ります。
おでんは、具材そのものよりだしの塩分が問題になります。取り分けるなら、だしにつける前の具材を先に分けておくのが確実で、練り製品と一緒に煮た大根などの汁も控えましょう。
ちくわにチーズをはさんだおつまみは、チーズの扱いも関わるため、犬にチーズは大丈夫?もあわせて確認してください。
量は体格や年齢、普段の食事内容で変わるため、グラム数では決められません。ほかの食材との組み合わせは、犬が食べていいもの・ダメなもの早見表でも確認できます。
🍖 控えたほうがよい犬・食べすぎたとき
次のような犬は、練り製品を与える前に獣医師に相談してください。
- 腎臓・心臓の病気で、塩分の管理をしている犬
- 尿路の病気や結石の経験がある犬
- 小麦や魚にアレルギーがある、または疑いのある犬
- 子犬、体重の軽い小型犬、療法食を食べている犬
おでんやちくわを大量に食べてしまったときは、食べた量と時間、串や包装を一緒に食べていないかを確認します。
水をがぶ飲みする、嘔吐や下痢が続く、ぐったりしている、震える、ふらつく、尿が出ないといった様子があれば、食べた内容を伝えて動物病院に連絡してください。家庭で吐かせたり薬を与えたりせず、獣医師の指示を受けましょう。
よくある質問


- 魚肉ソーセージや、かにかまはいい?
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魚肉ソーセージは、環境省のガイドラインでも練り加工品の「間食」に分類されています。人用は塩分や調味料が使われるため、ちくわやかまぼこと同じように、ごく少量をたまに、と考えましょう。かにかまも同様で、味付けや着色の有無を確認してください。
- 薬を飲ませるときに、ちくわに包んでもいい?
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やわらかく、包みやすいため使われる方法ですが、塩分の面では毎回は避けたいところです。薬の飲ませ方は、薬を出した動物病院に相談すると、犬用のおやつ類など代わりの方法を教えてもらえることがあります。
- 本物のカニ・エビはどうですか?
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練り製品とは別の注意点があります(生の甲殻類、殻など)。AKCは、エビは生のものは病原体のリスクがあるため加熱が必要で、殻はとり、揚げ物や衣付きは避けるよう案内しています。エビ・カニについては別の記事でまとめます。
まとめ


- ちくわ・かまぼこは、ごく少量をたまにだけなら△。日常的には与えない
- 理由は塩分。環境省は、犬の1日の食塩量は人の3分の1程度でよいとし、はんぺん(★★)やさつま揚げ(★★★)を「塩分が多めの食品」として例示している
- 串・包装の誤飲、小麦などのアレルゲン、添加物にも注意する
- 練り製品は「間食」。1日に必要なカロリーの20%以内(環境省)で、与えた分はごはんから引く
- 腎臓・心臓の病気、結石の経験、アレルギーの犬は獣医師に相談してから
この記事の執筆者
ルーク隊長(犬のまとめ 運営者)
子どもの頃から20年以上、犬との暮らしを続けている犬好き。身内にペットトリマー・ドッグトレーナーがおり、日常的に多くの犬と接する環境にある。



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