見た目はきゅうり、仲間はかぼちゃというズッキーニ。夏から秋の食卓で見かける機会が増えた野菜ですが、犬に与えてよいのか、生のままでもよいのか、皮はどうするのかは、意外と情報が少なくて迷いがちです。結論は、ズッキーニは犬に食べさせて大丈夫です。生でも加熱でも与えられますが、小さく刻み、味付けなしで少量を。揚げ物やズッキーニブレッドのような加工品は避けます。



忙しいときは、目次と「まとめ」だけ読んでもだいじょうぶだよ。


この記事では、獣医師(堂山有里さん)が監修した日本語のワンクォール(カインズ)の記事と、米国の獣医師が監修したPetMDの記事、AKC(アメリカンケネルクラブ)の記事を主な出典にしています。運営者は獣医師ではないため、持病のある犬や食事制限のある犬は、与える前に動物病院へ相談してください。
🍖 ズッキーニは犬に食べさせていい?結論早見
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 可否 | ◯(少量なら) |
| 生 | 可。ただし硬い塊は詰まりの原因に。薄切り・みじん切りに |
| 加熱 | 可。茹でる・蒸すなど味付けなしで。生より消化しやすい |
| 皮 | 食べられる。よく洗う |
| ヘタ | 取り除く |
| 避けるもの | 油で炒めたもの、揚げ物、バター・塩・にんにく・玉ねぎ入り、ズッキーニブレッド |
ズッキーニは、犬にとって「必須」の食べ物ではありません。総合栄養食のドッグフードが主食で、ズッキーニはあくまで少量のトッピングやおやつの位置づけです。
🐾 ズッキーニの特徴|低カロリーで水分が多い


PetMD(獣医師のジェニファー・コーツ氏が監修)の記事は、味付けしていないズッキーニを「健康的で低カロリーなおやつ」と紹介しています。
AKCの記事では、生のズッキーニ1カップあたりのカロリーは約20kcalとされています。皮には食物繊維や抗酸化成分が含まれるとも書かれています。
ただし、栄養の面で「犬にとって特別に良い」ことを確かめた研究を、今回の出典では確認できませんでした。低カロリーなので、体重管理中のおやつの選択肢にしやすい、という程度に考えておくとよいでしょう。
AKCの記事では、ズッキーニの植物の花や葉を含む全ての部位が犬にとって毒ではないとも書かれています。畑や家庭菜園で育てている方は、安心材料のひとつになります。ただし、これは「食べさせてよい」という意味ではないので、実の部分を下ごしらえして与えます。
生か加熱か|皮・ヘタ・種の扱い
生のズッキーニ
PetMDによれば、生でも加熱でも問題ありません。
ワンクォールの記事も、生でも食べられるが、消化吸収がよくなるため加熱が勧められること、生で与えるならすりおろすと消化しやすいことを書いています(熱に弱いビタミンCを摂りやすいという利点もあります)。
ただし、生の大きな塊は、特に小型犬で喉に詰まったり、腸に詰まったりするリスクがあるため、細かくダイスにするか、ピューレ状にして与えるよう勧められています。
AKCも、小さく切る、またはお腹や噛む力に不安がある犬には蒸すように書いています。「ズッキーニを丸ごと与えてはいけない」とも明記されています。
加熱したズッキーニ
PetMDは、加熱したほうが消化しやすく、お腹をこわしにくいと説明しています。茹でる・蒸す・電子レンジで加熱するなど、油を使わない方法がおすすめです。バターや塩は使いません。
皮
PetMDは、皮は食べても問題なく、食物繊維や抗酸化成分も含まれるとしています。ただし、農薬や土を落とすため、しっかり洗ってください。
ワンクォールの記事では、皮は食べられるが実より消化しにくい部分なので、消化能力が落ちた犬、子犬、シニア犬は、むくか細かく刻むのがよいとされています。
ヘタ・種
PetMDは、ヘタ(茎の部分)は取り除くよう書いています。種については、今回確認した出典に記述がありませんでした。
完熟したものと違い、ズッキーニは種が小さく柔らかいうちに食べる野菜なので、通常の食べ方であれば、種を取り除くまでの必要はないと考えられますが、種が大きく育った大型のものは避けておくほうが無難です。
苦みの強いものは避ける
ワンクォールの記事によると、ウリ科の植物にはククルビタシンという苦み成分が含まれます。通常は微量ですが、含有量の多いものを人が食べて中毒症状が出た事例があり、犬への影響はまだ詳しくわかっていないとのことです。
そのため、苦みのあるズッキーニは与えないよう勧められています。ひと口かじって強い苦みを感じたものは、犬にも人にも食べさせないのが安全です。
量の考え方と、加工品・料理の扱い
量と頻度
PetMDは、ズッキーニを含むおやつは1日の食事の10%以内にとどめるよう書いています。ワンクォールの記事も、1日に必要なエネルギーの1割程度までを目安に、水分が多いので少しずつ与えるよう案内しています。
体重別の目安量も載っていますが、犬の体質や普段の食事で変わるため、この記事ではグラム数や小さじ数は断定しません。目安を知りたいときは、愛犬の体重とフードの量から、かかりつけの獣医師に相談してください。
フード自体の量の見直し方は犬のフードの量はどれくらい?パッケージ表示の見方と調整のコツも参考になります。
初めて与えるときは、ごく少量から始めます。PetMDは、新しい食べ物はゆっくり導入するよう書いています。食べすぎると、おならが増える、お腹が張る、下痢をするといったことが起こりえます。
加工品・料理は?
- ズッキーニブレッド、ズッキーニマフィン:カロリー、脂肪、砂糖が多く、キシリトールを含む商品もあります(AKC)。キシリトールは犬にとって危険なので、与えません。
- ソテー、グリル、天ぷら、フライ:油、塩、にんにく、玉ねぎなどが使われます。PetMDも、バターや油は胃の不調や膵炎の原因になりうると注意しています。
- ラタトゥイユ、ミネストローネ、カレー:玉ねぎやにんにく、調味料が入っています。玉ねぎの危険は犬の玉ねぎ中毒の記事を参照してください。
- ズッキーニの麺(ズードル):生のまま、または軽く加熱して短く切れば、少量なら使えますが、長い麺のまま与えると詰まりのおそれがあります。
🍖 ズッキーニに注意が必要な犬・食べすぎたとき


- 子犬:PetMDは、小さく切って加熱したものなら食べられるが、先に獣医師に確認するよう書いています。
- シニア犬・噛む力が弱い犬:蒸してつぶす、ピューレ状にするなど、食べやすくします。
- 療法食を食べている犬・持病のある犬:PetMDは、新しい食べ物を足す前に必ず獣医師に相談するよう書いています。
- お腹が弱い犬:食物繊維でお腹がゆるくなることがあるので、少量から。
- ウリ科に反応しやすい犬:かぼちゃなど同じ仲間に反応が出たことがあれば、慎重に。犬はかぼちゃを食べても大丈夫?の記事も参考にしてください。
次のような様子があれば、与えるのをやめ、動物病院に連絡しましょう。
- 嘔吐や下痢が続く、血が混じる
- ぐったりして元気や食欲がない、お腹が張って苦しそう
- 大きな塊を飲み込み、咳き込む・えずく・よだれが出るなど、喉に詰まったような様子がある
- キシリトール入りの焼き菓子や、玉ねぎ・にんにく入りの料理を食べた
よくある質問


- 家庭菜園のズッキーニの花や葉を犬が食べてしまったら?
-
KCの記事では、ズッキーニの花や葉を含む植物の全ての部位は毒ではないとされています。少し口にした程度で慌てる必要はありませんが、葉は硬く、たくさん食べるとお腹をこわすことがあります。様子がおかしいときは、動物病院に連絡してください。
- 毎日あげてもいい?
-
毎日必要な食べ物ではありません。あげるとしても、トッピング程度の少量で、おやつ全体をフードの10%程度におさめる考え方で調整します。
- 他の野菜の可否はどこで確認できる?
-
犬が食べていいもの・ダメなもの早見表で、野菜や果物、人の食べ物の可否をまとめています。
まとめ
- ズッキーニは犬に与えてよい野菜(◯)。生でも加熱でも可
- 小さく刻むか、ピューレ状に。ヘタは取り、皮はよく洗う
- 揚げ物、ズッキーニブレッド、玉ねぎ・にんにく入りの料理は避ける
- おやつは1日の食事の約10%まで。主食の総合栄養食が基本
- 強い苦みのあるものは与えない。体調に変化があれば獣医師に相談を
この記事の執筆者
ルーク隊長(犬のまとめ 運営者)
子どもの頃から20年以上、犬との暮らしを続けている犬好き。身内にペットトリマー・ドッグトレーナーがおり、日常的に多くの犬と接する環境にある。

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