英語表記 Japanese Spitz
サイズ 中型犬
グループ 5G(原始的な犬・スピッツ)
原産国 日本
体高 30cm~38cm
体重 9kg~11kg
かつて国内で登録犬数トップの人気を誇った日本スピッツ。かつては“スピッツ=キャンキャン吠える”というイメージがありましたが、無駄吠えが改善されたことで、その愛らしさが再び人気を集めています。
見知らぬ人や物に対しては慎重な一面もありますが、信頼した飼い主には甘えん坊になり、パートナーとして非常に愛すべき存在となるでしょう。
純白以外の毛色は認められていません。全身は光沢のある長い被毛に覆われており、特に首から前胸、しっぽには豊かな飾り毛があります。
日本スピッツの平均寿命は10〜16歳程度です。
膝蓋骨脱臼
膝のお皿の骨が正常な位置から外れてしまう状態です。
血友病
遺伝性の病気で、血液中の血小板に異常が起こり、出血が止まりにくくなることがあります。
落葉状天疱瘡
小さな水疱ができ、皮膚の表面が落ち葉のように剥がれ落ちる病気です。
スピッツ犬血小板障害
血液中の血小板に異常が発生し、出血が止まらなくなることがあります。
真性癲癇
目に見える脳の原因がなくても、周期的に発作を起こす病気です。
日本スピッツは活発で遊び好き、好奇心旺盛で警戒心も強いとされています。かつては無駄吠えがひどいと言われていましたが、近年では穏やかな性格の個体が増え、環境が整っていれば1日中大騒ぎすることはありません。飼い主や家族を愛し、他の動物とも仲良く過ごせます。
起源と輸入
日本スピッツの祖先犬は、1920年頃に国内に持ち込まれたと言われています。当時は「ホワイトスピッツ」と呼ばれ、正確な犬種や詳しい情報は不明です。これらの犬は、珍しい洋犬として紹介されましたが、アメリカやカナダ、ロシアからも輸入され、1930年頃には繁殖が始まりました。この時期の犬については、外見からジャーマン・スピッツの白毛種やボルピノ・イタリアーノ(イタリアン・スピッツ)ではないかと推測されています。また、サモエドが育種に導入されたとも言われていますが、詳細な交配時期は不明です。
戦時中の減少と戦後の復活
昭和に入り、第一次・第二次世界大戦が始まると、多くの純血犬と同様に日本スピッツも減少しました。しかし、愛好家によって細々と飼育・繁殖が続けられ、徐々に人気を回復しました。昭和30年代の高度成長期には、日本スピッツの人気が急上昇しました。
繁殖と無駄吠えの問題
人気が高まると乱繁殖が行われ、しつけや犬種特性への理解不足から「吠えてうるさい犬」との評判が広まり、ブームは短期間で終わりました。その後、より小型の白い犬種であるマルチーズやポメラニアンに人気が移りました。
現在の日本スピッツ
ブーム後も真の愛好家たちは日本スピッツを改良し続け、無駄吠えが少なく穏やかな性格の犬種へと進化させました。かつてはJKC(ジャパンケネルクラブ)の犬種別頭数でナンバー1の人気を誇っていた日本スピッツですが、1999年から2014年のデータでは順位が20~30位、頭数が1800頭から700頭程度で推移しています。
日本スピッツは、警戒心が強い一方で飼い主や家族を深く愛し、他の動物とも仲良くできる特性を持っています。無駄吠えが改善されたことで、再びその愛らしさが人気を集めています。
しつけ
賢く物覚えが良いため、しつけは難しくありません。近年の選択繁殖により、以前の世代のような興奮しやすく無駄吠えの多い性格は改善されています。しかし、環境に慣れないと神経質になることがあります。若犬の頃から様々な場所に連れ出し、多くの経験を積ませましょう。他の犬と遊ばせることで社会性も養われ、家庭内では子どもや他のペットとも仲良くできます。
毎日の散歩が大切!
中型犬としてやや小さめで活発な日本スピッツは、毎日の十分な運動によって精神的にも安定し、より飼いやすくなります。1日2回以上、1回30分以上の散歩が理想的です。また、ドッグランでの自由運動やボール遊び、ドッグスポーツも喜びます。
シャンプー
定期的なシャンプーが必要です。ただし、過度なシャンプーは皮脂を落としてしまうため注意が必要です。
ブラッシング
日本スピッツは白く豊かな長毛が特徴です。カットが必要なほど長くは伸びませんが、ダブルコートで抜け毛が多く、特に換毛期には大量に抜け毛が出ます。ブラッシングは最低でも週に3~4回、シャンプーも定期的に行ってあげましょう。
歯磨き
歯磨きは毎日行うのが理想。歯磨きが苦手な場合は歯磨きガムやシートを検討しましょう。
健康管理
日本の高温多湿の環境は、日本スピッツにとってはつらいものです。健康管理のためにも、1年を通して室内で飼育することが推奨されます。
適切なフードを選んで与えよう
犬の成長や健康に合わせて、総合栄養食を与えよう。適切なフードで元気に育ってね。
ペットショップで購入する場合だと、平均20万円〜が相場になります。
里親になる方法もあります。保健所や動物愛護センター、ボランティア団体などで里親募集が行われています。日本スピッツの里親は人気が高く、すぐに新しい飼い主が見つかることが多いため、定期的に情報を確認しましょう。
日本スピッツの子犬をブリーダーから購入することが一般的です。ブリーダーを選ぶ際には、犬舎を訪問できるかどうかや親犬と兄弟犬の健康情報について尋ねましょう。ワクチン接種の情報やアフターケアについても確認し、信頼性のあるブリーダーを選びましょう。
日本スピッツの子犬はペットショップで入手することもできますが、繁殖頭数が少ないため、店頭での販売はまれです。ペットショップで探す場合、店舗に問い合わせて子犬の入手可能性を確認しましょう。