英語表記 Papillon
サイズ 小型犬
グループ 9G(愛玩犬)
原産国 フランス
体高 28cm以下
体重 2~4kg程度
パピヨンは、その名の通り、フランス語で「蝶」を意味し、蝶が羽を広げたような大きな立ち耳が特徴的です。優雅で繊細な体つきも魅力の一つです。中世ヨーロッパの上流階級で人気があり、特にルイ16世の王妃マリー・アントワネットに愛された犬として知られています。明るく活発で友好的な性格で、環境への適応能力も高いため、とても飼いやすい犬種です。
パピヨンの被毛の色は、白地であればホワイト&ブラックやトライカラーなど、さまざまな斑が許容されます。特にボディや足にホワイトの割合が多い方が好ましいとされています。被毛の質は、細い絹糸のようなツヤのある豊かなオーバーコートで、ほぼシングルコートであり、アンダーコートは少ないです。
パピヨンの平均寿命は13歳から15歳。健康管理や運動などに気をつけ、愛情をたくさん注いであげましょう。
膝蓋骨脱臼
膝の皿の骨が正常な位置から外れることを指します。
骨折
華奢な骨格のため、飛び跳ねる犬に特有の骨折が起こりやすいです。
乳歯遺残
小さな顔立ちのため、乳歯が残ることが多いです。
てんかん
脳の神経細胞の電気的な異常興奮により、けいれん発作が起こります。
進行性網膜萎縮症
暗い場所での視力が低下し、最終的には失明に至る可能性があります。
眼瞼内反症
まぶたが内側に巻き込まれ、逆さまつげが角膜炎や結膜炎を引き起こします。
遺伝性難聴
耳が聞こえない、または聞こえにくい遺伝性の症状が子犬の頃から現れることがあります。
黒色被毛毛包形成不全
黒い毛だけが脱毛する症状です。
パピヨンは明るく活発で遊び好きな性格です。人懐っこく穏やかな一面もあり、愛玩犬らしい気質を持っています。家族の雰囲気を察知したり、状況に応じて行動したりする賢さも備えています。
スペイン原産からフランスへ
パピヨンの祖先はスペイン原産のトイ・スパニエルであり、イタリアのボローニャ地方で繁殖され、16世紀にフランス国内に入りました。ここで王侯貴族たちに愛されました。
王妃マリー・アントワネットの愛犬
中世の絵画にはパピヨンが描かれており、特に王妃マリー・アントワネットが愛した犬として知られています。彼女が処刑台に上がる直前まで、パピヨンが一緒にいたという逸話も残っています。
耳の形の変化
初期のパピヨンは耳よりも尻尾に注目されており、スカーレル(リス)・ドッグやスカーレル・スパニエルと呼ばれていました。しかし、18世紀末からは立ち耳のパピヨンが増えていきました。
ベルギーを原産とする現在のパピヨン
立ち耳のパピヨンは、スピッツやチワワとの交配により、現在の姿に洗練されました。この時期からパピヨンという名前が使われ始め、垂れ耳のパピヨンはファーレンと呼ばれるようになりましたが、同じ犬種として認められています。
しつけ
パピヨンは活発で賢く、遊び好きな性格を持っています。人懐っこく友好的であり、家族や他のペットとも良好な関係を築きます。賢さから学習能力が高く、しつけも比較的容易です。ただし、賢さと甘えん坊さから、周囲の状況に過敏に反応することがあり、神経質になりやすい一面もあります。これを防ぐためには、子犬期から様々な環境や刺激に触れさせる社会化が重要です。
毎日の散歩が大切!
パピヨンは神経質になりやすいため、過度な環境の変化やストレスを避けるように注意する必要があります。また、小さな体格ゆえに怪我や事故に注意が必要です。適度な運動や遊び、愛情深い環境で育てることが、健康で幸せなパピヨンを育てる秘訣です。
シャンプー
定期的なシャンプーが必要です。ただし、過度なシャンプーは皮脂を落としてしまうため注意が必要です。
ブラッシング
パピヨンの毛は長く、フワフワしています。週に2〜3回のブラッシングが必要で、特に抜け毛の多い季節は頻繁なケアが必要です。定期的なブラッシングによって毛玉を防ぎ、美しい被毛を保つことができます。
歯磨き
歯磨きは毎日行うのが理想。歯磨きが苦手な場合は歯磨きガムやシートを検討しましょう。
適切なフードを選んで与えよう
犬の成長や健康に合わせて、総合栄養食を与えよう。適切なフードで元気に育ってね。
ペットショップで購入する場合だと、平均20万円〜が相場になります。
里親になる方法もあります。保健所や動物愛護センター、ボランティア団体などで里親募集が行われています。パピヨンの里親は人気が高く、すぐに新しい飼い主が見つかることが多いため、定期的に情報を確認しましょう。
パピヨンの子犬をブリーダーから購入することが一般的です。ブリーダーを選ぶ際には、犬舎を訪問できるかどうかや親犬と兄弟犬の健康情報について尋ねましょう。ワクチン接種の情報やアフターケアについても確認し、信頼性のあるブリーダーを選びましょう。
パピヨンの子犬はペットショップで入手することもできますが、繁殖頭数が少ないため、店頭での販売はまれです。ペットショップで探す場合、店舗に問い合わせて子犬の入手可能性を確認しましょう。