英語表記 Borzoi
サイズ 大型犬
グループ 10G(視覚ハウンド)
原産国 ロシア
体高 75cm~85cm
体重 34kg~47kg
ボルゾイは物静かでやさしい性格を持つ犬種で、超大型ですが家庭犬としても飼育できます。特徴的な長い四肢は、後ろ足で立ち上がると前足を大人の肩にかけるほどの長さです。
狩猟犬の中でも視覚を武器に狩りを行うサイトハウンドに分類され、かなり遠くまで見渡せる視野を持っています。穏やかな風貌に反して、実際は俊足であり、時速50kmを超える速さで走ることができると言われています。
ボルゾイの毛色はブルーとブラウン(チョコレート)の他にも、これら2色を除くあらゆる組み合わせが認められています。被毛は細く絹のようで、ウェーブのかかったオーバーコートと、寒さに耐えるために生えたアンダーコートを持つダブルコートです。毛並みは地面に届くほど長く伸びた気品のある姿と、さっぱりと短い被毛を持つスポーティな印象を与える姿の両方があり、どちらも気品があります。
ボルゾイの寿命は一般的に7~13歳とされています。一般的な大型犬の寿命が10年~13年とされていることを考えると、やや短めの寿命と言えるでしょう。
胃捻転
胃がねじれてガスや液体がたまる状態で、急性の胃腸障害として知られています。
外耳炎
垂れ耳の犬種では外耳道が蒸れやすく、細菌やカビが繁殖して炎症を引き起こすことがあります。
マラセチア皮膚炎
犬の皮膚に寄生する真菌(マラセチア)が増殖し、皮膚がべたつき、赤く腫れてしまう症状です。
骨折
骨が折れることで起こる犬の怪我で、治療が適切に行われないと後遺症が残ることもあります。
ボルゾイは室内でリラックスしている時は優雅で落ち着いており、人のそばにいることが好きな犬です。しかし、外に出ればサイトハウンドの血が騒ぎだし、通りかかる小動物や時には他の犬に対しても猟欲を見せることがあります。好奇心が強く遊び好きなので、きちんとけじめをつけないと、遊び相手を格好の獲物としてしまうことがあるため、注意が必要です。
起源と交配
ボルゾイの先祖は、古代のサイトハウンドとロシアの猟犬の交配によるものとされています。11世紀には既に存在し、フランス王アンリ1世の再婚相手であるロシアのキエフ大公の娘が嫁入りの際に連れてきた犬が、後のボルゾイの原型とされています。
用途の変化
初期のボルゾイはウサギ狩りの猟犬として使われていましたが、王侯貴族らが大型の獲物を狩るようになると、ロシアン・シープドッグなどと交配され、オオカミ狩りの猟犬としても利用されるようになりました。オオカミ狩りでのボルゾイは勇敢さがあり、時には複数の犬が集団で狼を狩ることもありました。
近代への移り変わり
1917年のロシア革命後、王侯貴族の手により飼育されていた多くのボルゾイが封建国家の象徴として見なされ、殺されるか飼育が禁止されました。しかし、海外に贈られていたボルゾイたちの子孫が繁殖され、種の保存に貢献しました。
しつけ
ボルゾイは家族に対して愛情を持ち、子どもにも穏やかに接しますが、遊び好きな性格があるため、注意が必要です。賢く、訓練性も高いですが、プライドが高いため、しっかりとしたしつけが必要です。子犬の頃から始めることが重要です。
毎日の散歩が大切!
ボルゾイは運動量が多い大型犬で、毎日1~2時間以上の散歩が必要です。環境が許すなら、ドッグランなどで疾走させることも良いでしょう。ただし、逃走力が高く、囲いのない場所ではオフリードにすると危険です。また、跳躍力もあり、低い囲いは簡単に飛び越えてしまいます。
シャンプー
定期的なシャンプーが必要です。ただし、過度なシャンプーは皮脂を落としてしまうため注意が必要です。
ブラッシング
ブラッシングは週に2~3回以上行う必要があります。
歯磨き
歯磨きは毎日行うのが理想。歯磨きが苦手な場合は歯磨きガムやシートを検討しましょう。
適切なフードを選んで与えよう
犬の成長や健康に合わせて、総合栄養食を与えよう。適切なフードで元気に育ってね。
ペットショップで購入する場合だと、平均25万円〜が相場なります。
里親になる方法もあります。保健所や動物愛護センター、ボランティア団体などで里親募集が行われています。ボルゾイの里親は人気が高く、すぐに新しい飼い主が見つかることが多いため、定期的に情報を確認しましょう。
ボルゾイの子犬をブリーダーから購入することが一般的です。ブリーダーを選ぶ際には、犬舎を訪問できるかどうかや親犬と兄弟犬の健康情報について尋ねましょう。ワクチン接種の情報やアフターケアについても確認し、信頼性のあるブリーダーを選びましょう。
ボルゾイの子犬はペットショップで入手することもできますが、繁殖頭数が少ないため、店頭での販売はまれです。ペットショップで探す場合、店舗に問い合わせて子犬の入手可能性を確認しましょう。